アカンダナ山とは? わかりやすく解説

あかんだな‐やま【アカンダナ山】

読み方:あかんだなやま

《「アカンダナ」は語源未詳一説に「赤」とも》長野県中西部岐阜県北東部県境にある火山溶岩ドーム溶岩流火砕岩によって形成される標高2109メートル。北に連なる白谷山・焼岳と火山群形成する


アカンダナ山(長野県、岐阜県)

2109m 北緯361201秒 東経1373422秒 (アカンダナ山) (世界測地系

アカンダナ山地図

概 要

 アカンダナ山は、長野岐阜県県境安房(あぼう)峠の北西位置する、アカンダナ山を中心とする溶岩ドーム溶岩流火砕岩によって形成され火山で、北側隣接する白谷山(しらたにやま)火山活火山である焼岳火山とともに焼岳火山群形成する
 アカンダナ山の活動は、約1万年前活動停止した白谷山火山を覆う溶岩ドームとその崩落により形成され火砕岩噴出ではじまる。その直後山体地すべり起こし山頂南西側ずり落ちた


火山周辺自治体
 長野県 安曇村 岐阜県 上宝村

最近1万年間の火山活動

 アカンダナ山の下位分布する火砕岩中から約1.2万年前の年代得られ、さらにアカンダナ山から噴出した外輪山溶岩によって堰き止められ安房平に堆積した成層から9500~1万年前の年代得られている。このことから、外輪山溶岩はおよそ1万年前に噴出したものと推定される。さらに、活動年代不明であるが、この後に現在三角点がある山頂形成している溶岩ドーム噴出した(及川・奥野,2000)。



平成20年8月1日 更新


訂正履歴

 2008年8月1日 1995(平成7)年2月11日水蒸気爆発を、アカンダナ山から焼岳火山活動履歴記述変更

日本活火山総覧第3版)(気象庁2005)による。




アカンダナ山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/24 00:22 UTC 版)

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アカンダナ山
平湯峠方面の国道158号から望むアカンダナ山
標高 2,109.43[1] m
所在地 日本
岐阜県高山市
位置 北緯36度12分01.0秒
東経137度34分21.6秒
座標: 北緯36度12分01.0秒 東経137度34分21.6秒[1]
山系 飛驒山脈
種類 活火山ランクC
アカンダナ山の位置
プロジェクト 山
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アカンダナ山(アカンダナやま)は、岐阜県高山市(旧上宝村)、飛驒山脈南部にある標高2,109 m活火山である。

概要

長野県と岐阜県との県境の飛騨山脈の主稜線から、500 m程西に離れた位置にある。山頂には三等三角点(2,109.43 m[注釈 1])が設置されている[1]。南東の安房山との鞍部には安房峠があり、国道158号が通る。また山域の南側を中部縦貫自動車道安房峠道路)の安房トンネルが貫通する。西山麓には平湯温泉があり、国道471号が通る。西山麓に神通川水系高原川が流れる。山頂は複雑な凹凸地形で途上には岩体に樹林が絡みつく急登で、冬季にはシュルンド(雪渓などに開いた深い穴)が多数でき大変厳しい。危険なため一般の登山対象とされず登山道がなく、冬季の山スキーも推奨されない。

地質

美濃帯中生層とそれに貫入した滝谷花崗閃緑岩を基盤とした焼岳火山群に含まれる。12万 - 7万年前の古期に活動した割谷山、岩坪山などに代わって、2万6千年前から始まる新期の活動で白谷山、焼岳の形成が始まり、その南側で1万2千年前に白谷山を覆うように噴出した溶岩流溶岩ドームが形成された。現在まで続く付近の活発な火山活動と山体崩壊により生じた平坦地形は「棚」と通称されており、白谷山の北西には古期の火山である「大棚」があり、崩壊地形のある本山も「赤棚(アカダナ)」と呼ばれて山頂の三角点の呼称となっている。火山の東側には「細池」「小船」などと呼ぶ小凹地がならび、これらは崩壊堆積物により堰き止められたかつての河川とされ、南側の「安房平」も1万年前に山体が崩壊で堰止湖を生じ、その後形成された湖成層である。山体内部は現在も高温であり、1995年には道路工事中に水蒸気爆発による事故が起きている。

2003年の活火山見直しで気象庁の指定する活火山に焼岳とは別に指定された。

周辺の山

脚注

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注釈

  1. ^ 基準点の標高は、2014年3月13日の標高改算値。

出典

  1. ^ a b c 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2016年6月21日閲覧。

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