つつ
1 二つの動作・作用が同時に並行して行われることを表す。それぞれが…して。…ながら。「諸事情を考慮し—計画を立てる」「大声で叫び—走りだす」
2 二つの動作・作用が矛盾して行われることを表す。…にもかかわらず。…ていても。「早起きが健康にいいと知り—、つい寝すごしてしまう」→つつも
3 動作・作用が今も進行・継続していることを表す。…し続けている。「成績が向上し—ある」「病状が快方に向かい—ある」
「天離(あまざか)る鄙(ひな)に五年(いつとせ)住まひ—都のてぶり忘らえにけり」〈万・八八〇〉
4 ある動作・作用が繰り返し行われることを表す。しきりに…して。…しいしい。
5 同じ動作を複数の人が同時に行うことを表す。みんなが…して。それぞれが…して。
「人ごとに折りかざし—遊べどもいやめづらしき梅の花かも」〈万・八二八〉
6 (34の「つつ」が、和歌などの末尾に用いられ、下に続く語の意味を言外に含めて)余情・感動を表す。…てはまた…していることよ。ずっと…しつづけていることだなあ。
「君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降り—」〈古今・春上〉
7 上の動作・作用がすでに確定したことを表し、下に続ける。…て、そして。…たうえで。
「亡者(まうじゃ)にいとま申し—、泣く泣くそこをぞ立たれける」〈平家・三〉
[補説] 語源については、完了の助動詞「つ」が重なったという説、サ変動詞「す」の連用形「し」の重なったものが音変化したという説、また、その終止形「す」を重ねたものが音変化したなど諸説がある。「つつ」は中世以降しだいにその勢力は衰え、「て」と並んで「ながら」がその領域を侵していく。6は、主に、平安時代以後の和歌に用いられ、7は、中世以降の用法で、1・2は、現代の話し言葉では「ながら」「て」を用いるのが普通である。
ツツ【Tutu】
読み方:つつ
⇒トゥトゥ
つ・つ【▽伝つ】
つつ【筒】
読み方:つつ
1 丸く細長くて中が空洞になっているもの。くだ。管(かん)。「竹の—の花入れ」
3 ブーツの足首から上、ふくらはぎの入る部分。「—回り34センチのブーツ」「—幅を広げたデザイン」
5 検査などのため、俵にさしこんで米などを取り出すために用いる先のとがった竹製の器具。
6 轂(こしき)の異称。
つつ【鶺=鴒】
つつ
娖
筒
筒 |
銃
「つつ」の例文・使い方・用例・文例
- 経済は回復しつつあると私は本当に思っている
- 経済学者は長期にわたる不況がほとんど終わりつつあると言っている
- 彼の作品はほぼ完成しつつある
- トレーにのっているコーヒーのバランスをとりつつなんとかドアを開けることができた
- 土葬の風習はなくなりつつある
- 多くの野性動物が乱獲で姿を消しつつある
- 彼は私のわき腹をひじでつついた
- 彼は老境を迎えつつある
- 絹の輸出は減りつつある
- 私は日本の俳句にはまりつつある
- 東京の交通事故は増加しつつある
- 太陽が低く沈みつつある
- 彼は長所と短所を比べつつその事柄をよく考えた
- 労働者は団結しつつあった
- このごろでは手書きの手紙のような古くからの習慣がすたれつつある
- 鳥が虫を探して地面をつついている
- 男の子はとがった道具でつついて壁に穴をあけた
- 彼女は指で私のほほをつついた
- 彼は私をひじでつついた
- 彼らは事業の海外進出計画を実行しつつある
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