灰色 灰色の概要

灰色

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/13 02:19 UTC 版)

灰色
はいいろ
 
16進表記 #808080
RGB (128, 128, 128)
CMYK (0, 0, 0, 50)
HSV (0°, 0%, 50%)
マンセル値 N4.5
表示されている色は一例です
フィンランドキュメンラークソ県にあるコウヴォラ市は、グレースケールの環境でよく知られています。

さまざまな灰色

黒と白の配合の割合の違いで、さまざまな明度を持つ色を作ることができるが、その色がすべて極めて彩度の低い色になるとは限らない。黒色の着色材には様々な色足があり、白色の着色材を加えるに従い、色味を現す。千々岩英彰は、白色絵具と黒色絵具の混合物は「中性の灰色ではなく、青みを帯びて見える。」[1]としているが、良く知られるように黒色顔料の足色は多様[2]であり、この表現は一面的である。ただし、有機顔料に限っていえば、個性的な足色を有する顔料は、用途や消費量に関しても限定的なものが多く特殊である。

反射率50%の灰色は、明度7.5とされ、視覚的には白に近く見える。[要出典]マンセル表色系では、明度5を反射率19.27%としている。マンセル表色系における灰色の決定には、二分法、大距離法と呼ばれる比較的新しく考案された知覚尺度構成法が用いられた。なお、以下に挙げるパーセンテージは反射率そのものではない。

さまざまな灰色
16進トリプレット  #1a1a1a #333333 #4c4c4c #666666 #808080 #999999 #b2b2b2 #cccccc #e5e5e5
HSBにおけるB  10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%

灰の色料

先述のように、灰色の着色材には普通、黒色顔料と白色顔料を用いて、灰色顔料は用いない。市販の灰色の絵具はしばしば、黒色と白色以外にも有色顔料を含む。

スレート粉

単独で灰を呈色する顔料はほとんど存在しないが、天然スレート粉を挙げることができる。練成に時間のかかる顔料である。天然スレート粉は、ヘンリー・デービスが考案した、デービスグレーとして知られる。ただし、天然スレート粉は品質が一様ではなく管理が困難であり、現在では別の顔料によって色出しするなどの対策が採られている。なお、セメントから作られるスレート板は、粉砕しても顔料の適性をそなえない。


  1. ^ 『色彩学概説』 千々岩 英彰 東京大学出版会 2001/4 ISBN 4130820850
  2. ^ 『絵具の科学』 ホルベイン工業技術部編 中央公論美術出版社 1994/5(新装普及版) ISBN 480550286X
  3. ^ Goo辞書「灰色」 - デジタル大辞泉より(2012年8月1日閲覧)。
  4. ^ Goo辞書「grey」 - プログレッシブ英和中辞典より(2012年8月1日閲覧)。
  5. ^ 容器保安規則(昭和四十一年五月二十五日通商産業省令第五十号) - e-Gov法令検索、2019年12月12日閲覧。


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