ICT
読み方:アイシーティー
別名:情報通信技術
ICTとは、情報処理および情報通信、つまり、コンピュータやネットワークに関連する諸分野における技術・産業・設備・サービスなどの総称である。IT(情報技術)のほぼ同義語。2000年代半ば以降、ITに替わる語として、主に総務省をはじめとする行政機関および公共事業などで用いられている。
ITもICTも共に、工学や情報科学といった学問領域にはじまり、事業としての研究開発、技術、インフラ、市場と産業、デバイス、サービス、コンテンツ、および、それらの総体としての情報化社会に至るまで、あらゆる要素を包含する。共に情報通信の分野全般を包括的に指す語であり、概念上とりたてて区別されることはあまりない。ICTとITとの目立った違いは表記の「C」の有無であるが、この「C」はコミュニケーション(communication)を意味する。ICTは通信・伝達・交流といった要素を明示した呼び名であるといえる。
日本政府は2000年に「日本型IT社会の実現」を標榜する「e-Japan」の構想を打ち出し、内閣官房に「IT戦略本部」を設置、同年内に「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」(通称「IT基本法」)を成立させ、翌2001年に施行した。また、将来的に実現すべき高度情報化社会のあり方を示す「IT政策大綱」の刊行も開始した。2000年代前半は「IT」が中心的キーワードであったといえる。
2003年夏、IT戦略本部は「e-Japan」の戦略の練り直しに取り組み、「ユビキタスネットワークの形成」をはじめとする幾つかの指針を新たに追加、2004年に「e-Japan」を改定し、呼び名も「u-Japan」へと改めた。同時に、情報通信におけるコミュニケーションの重要性をより一層明確化することを主眼として「IT」を「ICT」の表現に置き換えると表明した。総務省が刊行している「情報通信白書」では、平成17年度版から「ICT」の語がメインに使用されている。
平成17年版情報通信白書の序文では、当時(2005年)すでに国連やアジア・ヨーロッパ・中南米など各国の国際機関においては「ICT」の語が定着している、と述べられている。国際的な機関・組織が「ICT」の呼び名を使用している例としては、2005年5月に世界情報サービス産業機構(WITSA)が発表した文書「ICTの将来の展望」(Information and Communication Technology Prospects for the Future)、大手調査会社ガートナーの2006年のレポート「中国のICT産業」(China's ICT Industry)、あるいは2012年に日米間で締結された「日米ICTサービス通商原則」(Japan-United States Trade Principles for Information and Communication Technology Service)、国連の途上国支援プロジェクト「ICT4D」、等々を挙げることができる。
総務省などは2000年代後半以降、「ICT政策」「教育ICT活用実践発表会」「スマートICT」「xICT」などのように、「ICT」の語を積極的に用いているが、必ずしも官公庁全体・産業界全体が「IT」を「ICT」に置き換える取り組みを推進しているいうわけでもない。例えば経済産業省が主催している、中小企業のIT戦略に関する顕彰制度「中小企業IT経営力大賞」では、2013年現在も「IT」の語が用いられている。民間企業やエンドユーザーの間でも、「グリーンIT」「ITパスポート試験」「IT断食」「シャドーIT」などのように、依然としてICTよりは従来通りITの語を用いる傾向が強い。
ICTの語を積極的に使用している総務省は、情報通信分野の所轄庁であり、通信インフラの整備などに政策レベルで対応する機関である。比較的「Communication」の要素が強く意識される機関であるといえる。
ちなみに、日本標準時や宇宙天気予報の運用、産官学連携プロジェクトの推進などを行っている独立行政法人情報通信研究機構、通称「NICT」は、英語名を「National Institute(国立研究所) of Information and Communications Technology(ICT)」という。NICTは通信総合研究所と通信・放送機構を統合する形で2004年に発足した。
参照リンク
情報通信(ICT政策) - (総務省)
はじめに:平成17年版情報通信白書 - (総務省)
日米ICTサービス通商原則の公表 - (総務省)
Information and Communication Technology (ICT) Prospects for the Future - (World Information Technology and Services Alliance)
China's ICT Industry: Current State and Future Direction - (Gartner)
「Information and Communications Technology」の例文・使い方・用例・文例
- 私はまず、この点をAmandaに確認します。
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- 一般に公開されたことのない、Ruth and Steve Whitmanの個人コレクションの絵画を含む、およそ120 点の作品が展示される。
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- Conteeさんは、昨年Hope and Learnの会長に就任された、受賞歴のあるミュージカル女優さんです。
- Hope and Learnは遠隔地に学校を建設する資金を集める慈善団体です。
- Hope and Learnへの寄付は、この夜会の最後に集めます。
- 気をつけの姿勢で立つ (⇔stand at ease).
- 等位[対等]接続詞 《対等の語句を接続する and, but など》.
- 等位接続詞 《and, but, or, for など; ⇔subordinate conjunction》.
- 連結接続詞 《and など》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 蒸留酒, 火酒 《brandy, gin, rum, whiskey など》.
- 英国陸軍士官学校 《Berkshire の Sandhurst /sndhɚːst|‐həːst/ にある》.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 中央裁判所施設 《London の Strand 街にある高等法院の建物》.
- 弱形 《and の /ən/など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
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