DSM-IV-TR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 23:07 UTC 版)
DSM-IV-TRでは次の5項目を満たすと神経性大食症と診断される。排出行動が見られるかによって、排出型/非排出型に分かれる。 A. 無茶食いのエピソードの繰り返し。無茶食いのエピソードは以下の2つによって特徴づけられる。(1)他とはっきり区別される時間帯に(例:1日の何時でも2時間以内)、ほとんどの人が同じような時間に同じような環境で食べる量よりも明らかに多い食物をたべること (2)そのエピソードの期間では、食べることを制御できないという感覚(例:食べることをやめることができない、または、何を、またはどれほど多く、食べているかを制御できないという感じ) B. 体重の増加を防ぐために不適切な代償行動を繰り返す。例えば、自己誘発性嘔吐;下剤、利尿剤、浣腸またはその他の薬剤の誤った使用;絶食;または過剰な運動 C. むちゃ食いおよび不適切な代償行動はともに、平均して、少なくとも3カ月間にわたって週2回起こっている D. 自己評価は、体型および体重の影響を過剰に受けている E. 障害は、神経性無食欲症のエピソード期間中にのみ起こるものではない 病型 排出型:現在の神経性大食症のエピソードの期間中、その人は定期的に自己誘発性嘔吐をする、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用をする 非排出型:現在の神経性大食症のエピソードの期間中、その人は、絶食または過剰な運動などの他の不適切な代償行為を行ったことがあるが、定期的に自己誘発性嘔吐、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用はしたことがない
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DSM-IV-TR(研究用基準案)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 17:18 UTC 版)
「むちゃ食い障害」の記事における「DSM-IV-TR(研究用基準案)」の解説
A. むちゃ食いのエピソードの繰り返し。むちゃ食いのエピソードは以下の両方によって特徴づけられる。 他とはっきり区別される時間の間に(例:2時間内に)、ほとんどの人が同じような時間に同じような環境で食べる量よりも明らかに多い食物を食べること そのエピソードの間は、食べることを制御できないという感覚(例:食べるのをやめることができない、または自分が何を、またはどれほど多く食べているかを制御できないという感じ) B. むちゃ食いのエピソードは、以下の3つ(またはそれ以上)を伴っている。 普通よりもずっと早く食べること おなかがいっぱいで気持ちが悪くなるまで食べること 生理的な空腹を感じていないときに大量の食物を食べること 自分がどれほど食べるかを恥ずかしく思っているために、1人で食べること 過食した後、自分に嫌気がさしたり、抑うつ的になったり、強い罪悪感をいだいたりすること C. むちゃ食いをしていることに対する非常に強い苦痛 D. むちゃ食いは、平均して、少なくとも週に1日、3カ月にわたって起こっている。 注:頻度を決める方法は、神経性大食症で用いられるものとは異なっている。閾値の頻度を決めるのに、むちゃ食いが起きた日数と、むちゃ食いのエピソード数のどちらを使うのがよいかは、今後の研究によって示されるべきである。 E. むちゃ食いをしても、不適切な代償行動(例:排出、断食、過度の運動)を定期的に行うことはなく、神経性無食欲症または神経性大食症の経過中にのみ起こるものではない。
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DSM-IV-TR
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「依存性パーソナリティ障害」の記事における「DSM-IV-TR」の解説
DSM-IV-TRでは、依存性パーソナリティ障害を、「過剰に面倒をみてもらいたい(構ってもらいたい)欲求があり、まとわり付く行動を取り、分離することを恐れる」ことと定義する。また、依存性パーソナリティ障害と診断するいくつかの指針を示している。 他者からの過剰のアドバイスがなければ、物事を決定できない。 責任を負うために、他者を必要とする。 他者からの賛同を失うことを恐れ、反対意見を述べることができない。(この恐怖は、現実的な評価を超えたものである) 自ら物事を開始することができない (これは自信の無さに起因する) 他人からの保護を得るために、不愉快なことまでを行う。 自らを保護することができないという肥大化した恐怖により、精神不安または無力感を覚える。 他者との密接な関係が終わると、過剰に不安になり、保護を得られる新しい者を探しだす。 保護してもらえなくなるという非現実的な恐怖に囚われている。 なお、パーソナリティ障害の診断は、特定のパーソナリティの特徴が成人期早期までに明らかになっており、薬物やストレスなど一過性の状態とも区別されており、臨床的に著しい苦痛や機能の障害を呈している必要がある。
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DSM-IV-TR
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「神経性無食欲症」の記事における「DSM-IV-TR」の解説
DSM-IV-TRでは次の4項目を満たすと神経性無食欲症と診断される。排出行動が見られるかによって、制限型とむちゃ食い/排出型に分かれる。 A. 年齢と身長に対する正常体重の最低限、またはそれ以上を維持することの拒否 (例: 期待される体重の85%以下の体重が続くような体重減少;または成長期間中に期待される体重増加がなく、期待される体重の85%以下になる) B. 体重が不足している場合でも、体重が増えること、または肥満することに対する強い恐怖 C. 自分の体重または体型の感じ方の障害、自己評価に対する体重や体型の過剰な影響、または現在の低体重の重大さの否認 D. 初潮後の女性の場合は、無月経、すなわち月経周期が連続して少なくとも3回欠如する (エストロゲンなどのホルモン投与後にのみ月経が起きている場合, その女性は無月経とみなされる) 病型 制限型:現在の神経性無食欲症のエピソード期間中、その人は規則的にむちゃ食いや排出行動(つまり、自己誘発性嘔吐、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用)を行ったことがない むちゃ食い/排出型:現在の神経性無食欲症のエピソード期間中、その人は規則的にむちゃ食いや排出行動(すなわち、自己誘発性嘔吐、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用)を行ったことがある
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DSM-IV-TR
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「自己愛性パーソナリティ障害」の記事における「DSM-IV-TR」の解説
誇大性(空想または行動における)、賛美されたい欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。 自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する) 限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。 自分が “特別” であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係があるべきだ、と信じている。 過剰な賛美を求める。 特権意識(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する) 対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する)。 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。 しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。 尊大で傲慢な行動、または態度 — アメリカ精神医学会、DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアル
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DSM-IV-TR (2000年)
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「精神障害の診断と統計マニュアル」の記事における「DSM-IV-TR (2000年)」の解説
2000年には、DSM-IVの「テキスト改訂版」(text revision)が出版され、DSM-IV-TRとして知られている。診断カテゴリーと診断のための大部分の基準に変更はなかった。各々の診断における追加の情報の一節と、ICDとの整合性を保つための診断コードが更新された。5軸からなる体系をまとめた。第1軸は臨床的障害を取り入れる。第2軸はパーソナリティ障害と精神遅滞を取り扱う。残りの軸は、医療的な評価のための診断基準の機能的な必要性に応じ、医学的、心理社会的、環境的、また幼少期の要因を取り扱う。DSM-IV-TRは374の診断を含み、943ページの長さであった。 DSM-IIIでは主要な診断名の有病率が著しく高く報告されるようになり、過剰診断を促していると批判されたため、DSM-IVでは7割以上の診断基準に「著しい苦痛または社会的、職業的、その他の領域での機能の障害を引き起こしている」という項目を追加した。しかし、その後も主要な製薬会社は強力なマーケティングを展開し、アメリカでは精神障害の罹患率が毎年上昇し続け、注意欠陥多動性障害が3倍、自閉症が20倍、子供の双極性障害が40倍、双極性障害は2倍となり。伴って処方箋医薬品による死亡が違法薬物によるものを超えることとなった。デイヴィッド・ヒーリーは、製薬会社が主導する双極性障害の流行を告発する『マニア:双極性障害の小史』を書いた。2010年には国連子どもの権利委員会(英語版)が、ADHDが薬物治療されるべき障害とされていることを懸念し、診断数の監視や調査研究が製薬会社と独立して行われるようにと提言している。経済協力開発機構(OECD)は、抗うつ薬の使用の上昇が適切であるか懸念が持ち上がっているとして、過剰処方が指摘されている。次のDSM-5において定義が変更されることが判明した結果、APAに対して根拠に基づく医療の方法を用いて再調査を行うべきという50の精神福祉団体による請願が出された。一方で、APAはそれに関して声明を出していない。
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