3代目 MH21S/22S型(2003年 - 2008年)
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「スズキ・ワゴンR」の記事における「3代目 MH21S/22S型(2003年 - 2008年)」の解説
初代に立ち返り再びスクエアデザインとなった。プラットフォームを刷新し、富士重工業(現・SUBARU)との共同開発によるフロントサスペンションを採用。スポーツグレードの「RR-DI」には軽市販車初の直接噴射式ターボエンジンが搭載された。歴代モデルで唯一、全グレードにタコメーターを標準装備する。当初のグレード体系は、標準モデルが「FA」・「FX」・「FT」・「FS」、スポーツモデルが「RR」と「RR-DI」であった。 この代からエンブレムが社章の「Sマーク」をデフォルメしたものから「Sマーク」そのものとなり、リアにも装着される。併せて、リアの車名ロゴが2代目までのデカールから「Sマーク」と同じメッキエンブレムに変更されている。 全グレードに電動アクチュエーター式集中ドアロックを標準装備、FA以外のグレードにはキーレスエントリーシステムなども付く。助手席とバックドアのアウタードアハンドルにあった鍵穴を廃止し、ハンドル形状を変更した。2003年(平成15年)当時、同じくGM系列であった富士重工業(現・SUBARU)との共同開発による、フロントサスペション用L字形ロアアームを採用している。ターボ車については、空冷式インタークーラーの小型高効率タイプへの変更と、フロントグリルからインタークーラーへの専用エアーインテーク/ダクトを設置したことにより、2代目モデルまでエンジンフードにあったインタークーラー冷却用のエアーインレットがなくなり、先代同様「TURBO」デカールも存在しないため、この代からターボカーと一目で分かる要素は消滅した。「RR-DI」、「スティングレー DI」のインタークーラーも上部に設置されているが他のターボにある専用エアーインテーク/ダクトは存在せず従来どおりにも見えるがこれもインテークはボンネットに存在せずスズキの乗用車としては珍しい方法であった。 2003年(平成15年)9月30日 - フルモデルチェンジ。キャッチコピーは「サラブレッドの子は、サラブレッド。」 12月 - 国内累計販売台数200万台達成。 2004年(平成16年)1月26日 - 14インチアルミホイールやエアロパーツ、CD/MDオーディオや革巻きステアリングホイールを装備して価格をベース車両の税別6万円アップに抑えた特別仕様車「FXリミテッド」を発売。後にボディカラーを増やし、7月6日にはターボ車「FT」に特別仕様車「FTリミテッド」を発売したこともあり、この年の年間軽自動車販売台数でダイハツ・ムーヴから首位を奪還した。 2月4日 - 「車椅子送迎車」を3代目にモデルチェンジし、「車いす移動車」に改名。車いすの乗車部分を超低床フロアに改造し、床の形状変更などによりフロアとスロープの傾斜角を大幅に緩くし、突起を無くした。また、車いすでの乗降時に意図しない後退を防ぐ後退防止ベルトに車いすの前部を固定する機構を新たに採用。テールゲートはスプリングアシスト機構の採用による操作力の低減、操作ノブの取付け位置の改良、スロープのワンタッチ固定によって操作方法を改善。リアシート付車は折りたたんだリアシートの取付を改良することで車いす乗員の足元スペースを拡大した。車両本体価格はすべての仕様で2代目に比べて10万円以上の大幅値下げを行った。 7月 - 「天然ガス (CNG) 自動車」を3代目にモデルチェンジ。 12月15日 - 一部改良。NA車でエンジンの環境性能(4WD・4AT車は平成17年排出ガス基準75%低減レベル(SU-LEV(☆☆☆☆))認定を取得)や内装の質感が向上したほか、特別仕様車「FX-Sリミテッド」は「FX」をベースに、前照灯をブルーリフレクター、車幅灯をブルーレンズとし、Mターボエンジンを搭載する特別仕様車「FT-Sリミテッド」には「FT」をベースに「FX-Sリミテッド」の装備に加え、専用のフロントグリルが与えられた他、RRと同様のフロントフォグランプを装備、価格がベース車両の税込6.3万円アップから税込8.4万円アップになった。なお、「FS」はこの変更で廃止となった。また、リアのエンブレム配置が変わり、左上に配置していた「SUZUKI」ロゴを廃止し、「WAGON R」の車名ロゴは右上から右下に変更した。 2005年(平成17年)9月2日 - マイナーチェンジ、キャッチコピーを「あれもできる、これもできる」に変更。フロントグリルやホイールキャップ、リヤコンビランプのデザインを変更。内装は、夜間発光させるとブラックと化すホワイトメーターを廃止して自発光式メーターの新採用や、インストルメントパネルの改良などが挙げられる。さらに法改正による電動アクチュエーター式前照灯光軸調整機能(マニュアルレベリング機構)を全車に追加。また、2WD・5速MT車を除く全てのグレードにおける燃費向上、「FT」、「FT-Sリミテッド」は排ガス性能向上(平成17年排出ガス基準50%低減レベル(U-LEV(☆☆☆))認定取得)しNA車同等となった。 2006年(平成18年)3月 - 国内累計販売台数250万台達成。同年5月11日にHDDナビゲーションシステムを装備した250万台達成記念特別仕様車「250X」、「250T」を発売。 9月4日 - ドレスアップモデル「RR」にMターボエンジンを搭載した特別仕様車「RR-Sリミテッド」を発売。 9月12日 - 特別仕様車の「FX-Sリミテッド」にCVT搭載車を設定。 10月19日 - HDDナビゲーションシステム、フルオートエアコンなどを装備した特別仕様車「ナビスペシャル」、「ナビスペシャルターボ」を発売。 2007年(平成19年)2月5日 - 「クールフェイス ワゴンR」をデザインコンセプトとした新シリーズ「ワゴンRスティングレー(WAGON R STINGRAY)」を発売。キャッチコピーは「顔で戦え。目で挑め。」。横長のシースルーフロントグリル(ガーニッシュ)とディスチャージヘッドランプや、先端を高くしたボンネット、クリアタイプのリアランプ(前期タイプ)など、従来のモデルとは全く印象の異なるエクステリア、および、黒色基調で統一されたインテリアが特徴。エクステリアに関しては全車にエアロパーツとアルミホイールが標準装備となる。ラインアップは、DOHC VVTエンジンを搭載する「X」、DOHC Mターボエンジンを搭載する「T」、直噴ターボエンジンを搭載する「DI」の3グレード・6バリエーション。なお、リアに配置の車名ロゴは前期の初期型同様、右上に配置されている。型式はこの時点ではスティングレーのみMH22Sとなる。 5月11日 - 一部改良。一部グレードのシート・ドアトリム表皮を変更し、さらに、ドアロックの開錠・施錠、エンジン始動を容易にするキーレススタートシステムを「FC」、「スティングレー(全グレード)」、「FX-Sリミテッド/FT-Sリミテッド」、「RR-DI、RR-Sリミテッド」に搭載。FX-Sリミテッド、FT-Sリミテッドのホイールは意匠変更された。FT-Sリミテッドはフロントグリルの意匠も変更される。CVT搭載車(CVTはJatco製)を追加(標準グレードは新グレードの「FC」に設定、「スティングレー」は既存の「X」に追加で設定)。 型式は全グレードでMH22Sに統一される。 2008年(平成20年)6月4日 - 2003-2007年度の国内軽自動車車名別新車新規届出台数ナンバーワンと国内累計販売台数300万台達成を記念して、FT-Sリミテッドのフロントグリル、RR系のアルミホイール、アルカンターラを使用したシートやドアトリム、メッシュ調インパネセンターガーニッシュなどを装備した特別仕様車「リミテッド」・「スティングレー リミテッド」を発売。 特別色として「ノクターンブルーパール」が設定されている。販売期間は約3ヶ月と非常に短い設定であった。 8月 - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 9月 - 4代目と入れ替わる形で販売終了。 MH21S 後期型(2005年9月 - 2008年9月) MH21S FX-Sリミテッド(後期型) MH21S FX-Sリミテッド(後期型)リア MH21S FT-Sリミテッド(後期型) MH21S RR(前期型) MH21S RR(前期型)リア MH22S スティングレー(2007年2月 - 2008年9月) MH22S スティングレー リア 3代目初期型とAZワゴンとの比較
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