3代目 MA26S/MA36S/MA46S型(2015年-2020年)
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「スズキ・ソリオ」の記事における「3代目 MA26S/MA36S/MA46S型(2015年-2020年)」の解説
小型乗用車用の新開発プラットフォームを初導入。主要部品やレイアウトを全面刷新し、剛性・静粛性・衝突性能・走行性能などを大幅に向上しながら軽量化も達成した。このプラットフォームの採用によって室内長を2,150mmに拡大したほか、前後乗員間距離は1,080mm、室内高は1,360mmとなった。また、ホイールベースを30mm拡大しつつ、最小回転半径を4.8mとすることで取り回し性も向上。内装ではインパネの張り出しを抑えるなどレイアウトを効率化。前後席間の移動ができるセンターウォークスルーは2代目から引き続き採用した。 エンジンは2代目・後期型に採用したデュアルジェットエンジンを改良し、燃費改善技術によって圧縮比を12.5に高め、冷却効果の向上や混合気最適化によってノッキングを抑制し、低回転域でのトルクの向上に加え、フリクション低減やエンジンの軽量・コンパクト化によって力強い走りと燃費性能を高次元で両立したK12C型に置換するとともに、「G」を除く全車には、スズキ製軽自動車の「S-エネチャージ」搭載車にも備えているISG(モーター機能付発電機)と専用リチウムイオンバッテリーで構成され、減速時のエネルギー回生やアイドリングストップ後のエンジン再始動をISGが行うことで無駄な燃料消費を抑え、最長30秒間のモーターアシストによって加速時のエンジンの負担を軽減するマイルドハイブリッドを新たに搭載。併せて、プラットフォームの刷新に加え、ボディー重量比の約51%に高張力鋼板を採用したほか、サスペンションを一新し、構造をフラットにして車体骨格の一部となり、2WD車はリアサスペンションをトーションビーム式に変更するなどして「HYBRID MX」の2WD車は3代目「X-DJE」の2WD車に比べて100kgの軽量化を達成。これらにより燃費を向上し、マイルドハイブリッド・2WD車は「平成32年度燃費基準+10%」、マイルドハイブリッド・4WD車とガソリン・2WD車は「平成32年度燃費基準」、ガソリン・4WD車は「平成27年度燃費基準+5%」をそれぞれ達成した。 スライドドアは開口幅を60mm拡大し、ステップ高を低くしたほか、1回のスイッチ操作で解錠と自動開閉ができるワンアクションパワースライドドアを採用(左側(助手席側)は全車に標準装備、右側(運転席側)は「HYBRID MZ」に標準装備、バンディット「HYBRID MV」はメーカーオプション設定)したほか、作動中に開閉操作をすると任意の位置で扉を止めることができる一時停止機能を新採用。バックドア開口地上高を下げ、荷室高と荷室幅を拡大したほか、2WD車は100L、4WD車は26Lの大容量サブトランクを設置し、運転席インパネアッパーボックス、500ml紙パック対応ドリンクホルダー、助手席インパネトレーなど豊富な収納スペースを確保。メーターはシンメトリーデザインのセンターメーターを採用し、インパネ全幅にわたってアッパーオーナメントを装備した。さらに、マイルドハイブリッド車は後期型スペーシアに採用したステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、エマージェンシーストップシグナル、クルーズコントロールシステムをメーカーオプションに設定した。ソリオはヘッドランプから連続性を持たせたメッキフロントグリルを採用し、ボディー断面はサイドからリアにかけての立体感を強調。内装はチャコールグレーを基調としたシート表皮を採用し、マイルドハイブリッド車はセンターガーニッシュにシルバー加飾を施した。バンディットはスズキ自社製車両初となるLEDヘッドランプを採用した。内装はピアノブラック調のセンターガーニッシュとダークパープルのアクセントを施した黒基調のシート表皮を採用した。ボディカラーは総入れ替えを行って10色(共通カラー5色、ソリオ専用色3色、バンディット専用色2色)展開となり、新規色として、ソリオ・バンディット共通色に「ピュアホワイトパール(オプションカラー)」、「クラッシーブラウンメタリック」、「ファーベントレッド」を、ソリオ専用色に「クリアライムメタリック」と「クォーツピンクメタリック」を、バンディット専用色に「ミッドナイトバイオレットメタリック(オプションカラー)」をそれぞれ設定したほか、バンディットにはブラック2トーンルーフ2色も新たに設定した。オーディオはワイドDIN(幅200mm)対応のオーディオガーニッシュをスズキでは初の標準採用とした。 グレード体系も刷新され、ソリオはESP、ヒルホールドコントロール、キーレスプッシュスタートシステム、エコドライブインジケーター、14インチフルホイールキャップなどを装備したガソリン車の廉価グレード「G」、フロントシートSRSサイドエアバッグ、エコクール、6スピーカー、ロールサンシェード、車速連動式オートドアドック、パーソナルテーブル(後席左右)、エアロ形状のバンパー(フロント・リア)、スポイラー(サイドアンダー・ルーフエンド)、15インチアルミホイールなどを装備したマイルドハイブリッド車の普及グレード「HYBRID MX」、ディスチャージヘッドランプ(ロービーム)、オートライトシステム、フロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプ、「ナノイー」搭載フルオートエアコン(エアフィルター付)、本革巻ステアリングホイール、IRカット機能付フロントガラス、プレミアムUV&IRカットガラス(フロントドア)などを装備したマイルドハイブリッド車の上級グレード「HYBRID MZ」の3グレードに。ソリオバンディットは「HYBRID MZ」の装備内容をベースとしているが後席右側ワンアクションパワースライドドアはメーカーオプション設定されている。インテリアは本革巻シフトノブを追加し、センターコンソールはピアノブラックになっている。ヘッドライトは専用のプロジェクタータイプのディスチャージヘッドランプ(ハービーム・ロービーム)に変更されている。フロントグリルとバックドアガーニッシュをブラックパールに、リアコンビネーションランプ(LEDストップランプ)をクリアタイプに変更したマイルドハイブリッド車「HYBRID MV」のみのモノグレード体系となった。
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