thermal
「thermal」の意味
「thermal」は、熱に関連することや、熱を利用したものを意味する形容詞である。例えば、温泉地帯や温泉施設は「thermal area」や「thermal facility」と表現される。また、熱を利用して発電することを「thermal power generation」と呼ぶ。さらに、熱を保持するために設計された衣類は「thermal clothing」と呼ばれる。「thermal」の発音・読み方
「thermal」の発音は、IPA表記では/ˈθɜːrməl/であり、IPAのカタカナ読みでは「サーマル」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「サーマル」と読む。「thermal」の定義を英語で解説
Thermal is an adjective that refers to anything related to heat or using heat. It is often used to describe areas with hot springs, facilities that utilize heat, or clothing designed to retain heat.「thermal」の類語
「thermal」の類語には、「heated」、「heat-related」、「thermic」などがある。これらの単語も熱に関連することや、熱を利用したものを表す形容詞である。「thermal」に関連する用語・表現
「thermal」に関連する用語や表現には、「thermal conductivity」(熱伝導性)、「thermal expansion」(熱膨張)、「thermal insulation」(断熱)などがある。これらは熱の性質や熱に関連する現象を表す用語である。「thermal」の例文
1. The thermal power plant generates electricity by using heat.(熱力発電所は熱を利用して電力を生成する。) 2. Thermal clothing is designed to keep you warm in cold weather.(サーマルクロージングは寒い天候で暖かさを保つように設計されている。) 3. The thermal conductivity of the material is very high.(その材料の熱伝導性は非常に高い。) 4. The thermal expansion of the metal caused the structure to deform.(金属の熱膨張により、構造が変形した。) 5. The thermal insulation of the building is excellent.(その建物の断熱性能は優れている。) 6. The thermal area is famous for its hot springs.(その温泉地帯は温泉で有名である。) 7. The thermal facility uses geothermal energy to heat the water.(その温泉施設は地熱エネルギーを利用して水を加熱する。) 8. The thermal camera can detect heat signatures.(サーマルカメラは熱の特徴を検出できる。) 9. The thermal blanket is designed to retain body heat.(サーマルブランケットは体熱を保持するように設計されている。) 10. The thermal energy generated by the sun can be harnessed for various purposes.(太陽が生成する熱エネルギーは、さまざまな目的で利用できる。)サーマル Thermal
上昇気流
(サーマル から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 14:27 UTC 版)

上昇気流(じょうしょうきりゅう)は、下から上へ向かう大気の流れのこと[1]。上昇流とも呼ばれる[2]。
概要
密度成層をなす地球の大気では風は主に水平に吹いているが、いくつかの場合には上昇気流や下降気流が生じている(次節を参照)[3]。
水蒸気を含んだ空気は上昇し、露点温度以下に冷やされると雲が発生、上昇を続けるとその中で成長した雨や雪がやがて地上に降ってくるようになる[注釈 1]。下降気流のところや上下の流れのないところに比べると、上昇気流のところは一般に天気が悪いということも言える[1][3]。
低気圧のような水平スケールが大きな擾乱の上昇気流は数センチメートル毎秒(cm/s)程度で、擾乱もほぼ水平面内の運動とみなせる。スケールが小さくなるほど鉛直面内の運動が大きくなり、積乱雲のような小さな擾乱の上昇気流は10メートル毎秒(m/s)に達する[1]。
安定成層の大気が広範囲に上昇するものでは、上昇気流の水平スケールは数百から1000キロメートル(km)程度の広がりをもつ。雲は層状に同程度の水平スケールで広がり、雨は広範囲に弱く降る地雨の性質をもつ[4][5]。
一方で、不安定成層の大気で起こる対流は、前記のような広い範囲では起こらない。水平・鉛直方向ともにコントラストの強い上昇気流と下降気流があって、時間的・空間的によく変化する性質がある。雲は頂部がもこもこと盛り上がり、水平スケールは10 km程度・寿命は1時間から数時間程度。雨も時間的・空間的な変化が大きく、局地的に強く降ることがある性質をもつ[4][5]。
上昇気流のしくみと種類
上昇気流が起こるのは以下のような場合で、擾乱や雲と関連付けた説明がなされる[3][6][7]。
- 地形によるもの - 山などの地形の高まりを超える風が吹いているとき、斜面に沿って空気が上昇する[3][6][7]。地形性上昇(Orographic lift)と呼ぶこともある。
- 対流によるもの - 日射を受けた地面に空気が暖められるなどして、浮力を得た空気が対流する[3][6][7]。地表の状態や雲の有無により空気は不均一に加熱され、相対的に暖かい空気が上昇する[7]。凝結に伴う潜熱(凝縮熱)放出の効果もある[3]。対流により積雲や積乱雲を生じ、積乱雲内には数 m/s、部分的に数十 m/sに達する強い上昇気流がある[6][7]。ひとつひとつの積雲の発生は第一にこの対流によるが、他の水平スケールが大きな上昇気流と層状の雲の中に複合的に対流による雲が生じる場合もある[8]。熱上昇気流と呼ぶこともある。
- 低気圧によるもの - 中心に向かって空気が集まり(収束)上空へ向かう[3][6][7]。なお、台風の目は周りの上昇気流を補うように下降気流が発生している。
- 前線などによるもの - 温暖前線では暖気が寒気の上に滑り上がることで、寒冷前線では寒気が暖気の下に潜り込んで暖気を持ち上げることで空気が上昇する。気温などの性質がほぼ同じ空気が別々の方向から集まったり風速が変化したりするところ(収束線やシアーライン)でも空気が上昇する[3][6][7]。
利用:スポーツと鳥

多くのスカイスポーツは風の影響を受ける。この分野では上昇気流のことをサーマルと呼ぶが、これは英語のThermal、地表加熱による熱上昇気流を意味する[9]。
特にパラグライダーやハンググライダーでは、上昇気流を利用して高度を増しつつ進む飛翔(ソアリング)を行う。サーマル(熱上昇気流)のほか、谷から尾根に向かう谷風(斜面上昇流)、海陸風の上昇部などを利用する[9]。
サーマルの中にも気泡状のもの、噴流(プリューム)状のもの、その中間的なものと、気流に違いがあることが知られ、注意して利用する。風を読む方法として風に動く物体や雲などの観察がある。サーマルは積雲の下にできるためそれを目安とし、鳥の飛翔を観察することもある[9]。森林地帯の上空では、夕方になると周囲より相対的に暖かくなることで緩やかな上昇気流アーベントサーマルが生じる。谷風や海風が崖にぶつかったところの上昇風リッジリフトも知られ、これを利用するリッジソアリングなどもある[9]。
リッジソフトと呼ばれる山越え気流に伴う斜面沿いの上昇気流、レンズ雲(ローター雲)の下にできる強いローターは、乱れや反動的な下降気流があって注意が必要とされる[9]。
熱気球では、上昇気流が発生しやすい太陽の高い時間帯を避けて飛行を行う。サーマルに入ってしまうと突然上昇し、そこから出たときの下降流で急降下することもあって、注意が必要とされている[9]。
トビなどのタカ科のいくつかの鳥は飛翔に上昇気流を利用することが分かっている[3][9][注釈 2]。
脚注
脚注
- ^ 雲#雲の形成も参照。
- ^ en:List of soaring birdsも参照。
出典
- ^ a b c 気象の事典 1999, pp. 272–273「上昇気流」(菊池幸雄 著).
- ^ 岩槻秀明『最新気象学のキホンがよ〜くわかる本』(2版)秀和システム、2012年、91頁。ISBN 978-4-7980-3511-6。
- ^ a b c d e f g h i 木村龍治「上昇気流」『日本大百科全書(ニッポニカ)』小学館 。コトバンクより2024年12月14日閲覧。
- ^ a b 気象ハンドブック 2005, pp. 47–48(村上正隆 著).
- ^ a b 倉嶋 & 青木 1976, pp. 16–17.
- ^ a b c d e f 高橋 & 宮澤 1980, pp. 52–53.
- ^ a b c d e f g 荒木 2014, pp. 172–173.
- ^ 倉嶋 & 青木 1976, pp. 18–19.
- ^ a b c d e f g 気象ハンドブック 2005, pp. 667–673(清水輝和子 著).
参考文献
- 浅井冨雄、内田英治、河村武(監修) 編『平凡社版 気象の事典』(増補版)平凡社、1999年2月。 ISBN 4-582-11507-1。
- 新田尚、住明正、伊藤朋之、野瀬純一 編『気象ハンドブック』(3版)朝倉書店、2005年9月。 ISBN 978-4-254-16116-8。
- 荒木健太郎『雲の中では何が起こっているのか』(2版)ベレ出版、2014年。 ISBN 978-4-86064-397-3。
- 高橋浩一郎、宮澤清治『気象と気候 : 理科年表読本』丸善、1980年11月。全国書誌番号: 81007468、NDLJP:9584115。
- 倉嶋厚、青木孝『防災担当者のための天気図の読み方』東京堂出版、1976年。全国書誌番号: 69010618、NDLJP:9582162。
関連項目
サーマル(熱上昇気流)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 03:20 UTC 版)
サーマルは、太陽に温められた地表の上で形成される上昇気流である。空気が十分な水分を含んでいる場合は、上昇中に凝縮して積雲を作る。サーマルに遭遇したとき、パイロットは中に留まれるように旋回飛行を行い、高度を稼ぎ、それから脱出して次のサーマルに向かう。これが、いわゆるサーマリング(サーマル飛行)である。サーマルの上昇率は、条件によるが、通常は1秒に数 mである。 サーマルは風や地形によっては列状に形成される場合もあり、そのときは雲の列が出来る。このような場合は、上昇を続けながら直線飛行をすることが出来る。 空気の湿度が低い場合、あるいは気温の逆転によって暖かい空気が含んでいる水分が凝縮するほどの高度まで上昇しない場合は、サーマルが積雲を形成しない。パイロットが雲や砂煙(ダスト・デビル)などの目印抜きでサーマルを見つけるには、精密な昇降計、つまりグライダーの垂直の飛行速度を敏速に示す計器を使って、技能と運の限りを尽くさなければならない。 サーマルが見つかる場所の代表は、街の上・耕されたばかりの畑の上・アスファルト道路の上などといわれるが、どの様な地表の状態とも結びつかない場合もある。時として、火事や発電所の煙突の上にサーマルが発生する。 サーマルは熱せられた空気の上昇であるから、中緯度地方での利用期間は春から夏の終りまでの間であり、冬は弱い。斜面上昇やウエーブの上昇は寒い時期も有効である。
※この「サーマル(熱上昇気流)」の解説は、「滑空」の解説の一部です。
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サーマル
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