プル‐サーマル
プルサーマル(ぷるさーまる)
日本の原子力発電所で使われている軽水炉では、ウランを発電の燃料としている。この軽水炉で、プルトニウムとウランが混ざった混合酸化物 (MOX) を燃やして発電する方式をプルサーマルといい、実現寸前のところに来ている。
プルサーマル計画は、核燃料サイクル計画が1995年の高速増殖炉「もんじゅ」の事故で中断したため、余ったプルトニウムを減らす目的で導入が検討された。
日本で主流となっている軽水炉は、原子力発電所に設置されている普通の原子炉だ。したがって、プルサーマル計画が実施されれば、再処理したプルトニウムを繰り返し利用することで、電力を安定的に供給できるとされている。
しかし、MOX燃料の検査データねつ造事件や茨城県東海村での臨界事故などから、原子力に対する住民の不信感が高まった。そして、新潟県の柏崎・刈羽原発と福井県の高浜原発では、2000年から実施される予定だったプルサーマル計画は先送りされている。
(2001.04.25更新)
プルサーマル
プルサーマル
プルサーマル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/24 01:52 UTC 版)
プルサーマルとは、プルトニウムで燃料を作り、従来の熱中性子炉で燃料の一部として使うことを言う。
- 1 プルサーマルとは
- 2 プルサーマルの概要
プルサーマル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 02:06 UTC 版)
「福島の原子力発電所と地域社会」の記事における「プルサーマル」の解説
プルサーマルの実施に際し、国は受入を決めた立地自治体に対して、総額60億円の「核燃料サイクル交付金」を交付することになっていたが、2008年度末に設定していた申請期限内に福島県内から受け入れを表明する動きは本格化しなかった。その後2009年6月に東京電力は県議会にプルサーマル実施の議論再開を求め、議会でも受け入れへの動きが本格化していった。この情勢について『財界ふくしま』は「プルサーマルは、単に、いまの原発に代わる交付金の入り口に過ぎなくて、最終的には原発の増設が目的ではないか。プルサーマルの議論再開より、原発の増設議論の方がすっきりするけれど、国の方針がプルサーマルとなっているから立地町としてはすぐに増設にはいけないというのが本音ではないか」との推測を紹介している。
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