船体の引き上げとは? わかりやすく解説

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船体の引き上げ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:04 UTC 版)

九州南西海域工作船事件」の記事における「船体の引き上げ」の解説

小泉政権断固引き上げ前提として中国政府交渉重ね最終的に2002年6月18日口上書交わされ日中外相会談にて確認された。 これを受けた海上保安庁は、「90メートルもの深海沈んだ船を引き揚げどうする」という反対意見台風などの困難がありながらも、捜査一環として沈没した不審船引き上げ敢行した。なお、自国EEZ内での引き上げ作業捜査許可した中国側対し漁業補償の意も込め日本国政府から1億5,000万円の「捜査協力金」が支払われた。 沈没した不審船船体および海底散らばった遺留品は、2002年9月11日海中より回収され鹿児島県の港に運び込まれ鑑識による分析が行われた。その結果、「船は北朝鮮工作船であり、遺体回収され乗組員北朝鮮工作員である」と断定された。遺体被疑者としての鑑定後、北朝鮮へ返還検討されたものの、北朝鮮政府および朝鮮総連無関係態度貫いたことから、行旅死亡人として扱われ火葬され上で鹿児島市無縁仏草牟田墓地内の無縁納骨堂葬られた。事件漁業法違反刑法殺人未遂罪で鹿児島地方検察庁送致された後に、被疑者死亡により不起訴処分となった。 船体の引き上げによって得られ成果一つには、工作船弱点に関する発見があった。海上保安大学校では、研究チーム船体検分して精密な模型制作し様々な実験行なったところ、波の高さが3メートル超えた場合不審船速力大幅に低下することが判明した。これにより、事件当時工作船悪天候の中を低速逃走した謎は解明された。

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船体の引き上げ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 05:27 UTC 版)

陸奥 (戦艦)」の記事における「船体の引き上げ」の解説

陸奥沈没場所は浅い瀬戸内海であるが、潮流速く視界も悪いため潜水するのは危険な場所である。爆沈直後から、海軍陸奥潜水調査実施した調査には西村式潜水艇(豆潜水艦)も投入されている。海軍は「可能であれば引き揚げて3ヶ月工期再戦化したい」という希望持っていたが、調査結果船体破損著しく再生不可能と判断され浮揚計画放棄された。1944年昭和19年7月陸奥燃料庫から重油回収作業が行われ約600トン回収した(竹作業)。終戦後浮揚作業は、占領下監視のために行われなかったが、1948年昭和23年)に西日本海事工業株式会社が艦の搭載物資サルベージ開始するこの際許可範囲超えた引き揚げが行われる「はぎとり事件」が起こり作業中断した昭和28年8月16日艦首の「菊の紋章」が引き上げられた。ケヤキ製で表面金箔張られていたが、劣化進行していた。「菊の紋章」は文化財判断され文化財保護委員会通して資料番号割り振られた。 1970年昭和45年)、大蔵省深田サルベージ株式会社(現:深田サルベージ建設株式会社)が申請していた艦体の払い下げを2450万円評価額から引き揚げ費用相当額差し引いた額)で認め同社主導によるサルベージ再開された。同年7月22日1500トンクレーンによって艦尾部分1400トン)の一括引き揚げ試みたが、85 mm ワイヤ8本が切断するなどして失敗した。この失敗踏まえて艦尾部分前半部分後半部分に海底切断し1971年3月15日100 mm ワイヤー日本初め使用)2本と85 mm ワイヤー4本を使用して艦尾後部部分500トン長さ10メートル)を引きあげた。引き上げた艦尾後部部分は、切断面を下にして広場据え置かれた。のちの調査では、広さ3平方メートル艦長食器室から旧帝海軍の錨のマーク描かれた皿やコーヒーポットなどが回収されている。同様に第四砲塔引き揚げられ、内部から数点の遺骨回収された。その他の部分は、海中細かく分割され引き上げられた。減圧作業のため1回潜水での作業時間20程度であった陸奥沈没から20余年経過して船体海藻ないし漁礁のようになっていて滑りやすく、透明度も1メートル程度しかなく作業難航した。艦体の約75%が浮揚されたところで引き揚げ作業終了した艦橋部と艦首部等を除く艦の前部分などが海底残っている。2007年平成19年4月7日第六管区海上保安本部測量船くるしまのマルチビーム探測機を用いて海底に残る陸奥船影捉え一般公開した。

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