船体の材料とは? わかりやすく解説

船体の材料

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 15:34 UTC 版)

船体」の記事における「船体の材料」の解説

船体構成する材料には、木材鉄船鋼鉄繊維強化プラスチックFRP)、アルミニウムセメント、フェロセメントがある。 鋼鉄 軟鋼 20世紀後半からはほとんどの大型船鋼鉄である軟鋼作られている。軟鋼炭素含有率が0.13-0.20%であり鋼鉄の中では比較的低含有なため、名前の通り柔らかいので加工が容易であり、座礁衝突等の外力によっても破断までに変形する量が多く被害程度軽減期待できる高張力鋼(High-Tensile Steel軟鋼比べて価格が高いが、船の重心低くするために、強度保ちながら出来るだけ重量軽くすることが求められる上部構造物には以前から炭素マンガン多く含む高張力鋼使われてきたが、21世紀初頭の現在、超大型コンテナ船はじめとして船体主要部使われ始めている。一般的には1センチ前後の厚みの鋼材使用されるが、超大型タンカーでは主要部分に5センチ厚の鋼材使用されるFRP FRP船に使われている繊維強化プラスチックFRPFiber Reinforced Plastics)が「鋼鉄より強い」というのは、引張強さ比重割った引張強さだけがよりも勝っているだけであり、その他の機械的な強度は鋼や耐腐食アルミ合金の方が優れている。ただ、FRP腐食に強いので保守の手間が掛からない点で金属材料より優れているFRPガラス繊維などのマットポリエステルなどのプラスチック固めて作る。船の形をかたどった木製オス型より一度FRP製のメス型を作り、これを元に目的FRP船体造る工程となる。ポリエステルなどはよく燃え一度火事になると簡単に消せないため、火の気には特に注意要するまた、作中火気厳禁であるだけでなく、臭いがきつく作業環境を選ぶ。 海外ではファイバーのFではなくガラス繊維のGを使ってGRP呼ばれることもある。滑走艇や小型漁船ヨットなどの小型船多く使われている。 アルミニウム 鋼鉄比重は7.85であるのに対してアルミニウムは2.7と軽いため、錆びにくい長所と共に軽量化求められる高速船使用されている。鋼鉄同様に溶接によって接続するが、薄い場合には外板波打つのでパテ修正する必要があるセメント セメント船は鉄筋コンクリート一種のプレストレス・コンクリートで作られ1920年前後には荒天にも十分耐えて航洋性があるため多数作られ、7,200重量トンタンカー出現した最近でも海上作業用浮体構造物やはしけとして建造されており、アメリカ合衆国では排水量68,000トンLPG貯蔵船が建造されている。フェロセメント船は金網補強材セメント・モルタル船体構成されている。貨物船から、漁船、はしけ、作業船、上陸用舟艇タグボートヨット作られている。

※この「船体の材料」の解説は、「船体」の解説の一部です。
「船体の材料」を含む「船体」の記事については、「船体」の概要を参照ください。

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