橋下の発言への反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 20:00 UTC 版)
著名人 東浩紀は「橋下徹は、そりゃいろいろおかしいところもあるけれど、でも実行力や洞察力のある重要な政治家だと思うけどな。こういうふうに潰していいんですかね」「(自身は橋下徹支持派ではないが)橋下徹憎しでヒステリーみたいに罵詈雑言飛ばしているひとが多いので、ごく常識的な懐疑を述べているだけ」とツイッター上で発言して過度の橋下バッシングに疑問を唱えた。また、堀江貴文もこの意見に同意する趣旨のツイートをしている。 吉永みち子は、「慰安婦制度を容認する前提には、人間性を否定する戦争の肯定がある」と指摘。和田春樹は「問題について既に判決は出ており、裁判は終わっている」と批判。小沢遼子は「従軍慰安婦は世界的な問題として捉えられており、品位を持って語ってほしい」と注文した。 慰安婦問題研究で知られる吉見義明は2013年6月4日、2013年5月の発言は自身の研究を否定するものであるとして謝罪と撤回を求め、回答期限を7月5日とする公開質問状 を送ったが、期限を2週間以上過ぎた21日現在も回答は受け取っていない。このような態度は無責任で到底容認出来ないとして再度公開質問状を送る予定という。 浅草キッドの水道橋博士は、2013年6月15日放送(関西地区)のたかじんNOマネーにおいて、橋下は自身の発言に対して支持が7割(番組視聴者のみを対象としたアンケート)を越えたことに関して「やはり有権者の方は冷静だなと。小銭稼ぎのコメンテーターとは違う」とコメントしたことに激怒し、「橋下さん、冒頭で小銭稼ぎのコメンテーターと言われたんで、ぼく今日で番組降ろさせていただきます」と唐突に番組降板を表明してスタジオを退場した。 政治家 石原慎太郎は「軍と売春はつきものだ。それが歴史の原理だ。間違ったことは言っていない」と述べ、橋下を擁護した。 与野党双方から批判の声が上がった。 野田聖子は「論外だ。男性の矜持はどこに行ったのか」と橋下の発言を批判した。 稲田朋美も「慰安婦制度は女性の人権に対する大変な侵害だ」と批判した。また、「慰安婦制度自体が悲しいことだが、戦時中は合法であったのもまた事実だ」と語り、同時に「今であろうと戦時中であろうと女性に対する重大な人権侵害であることに変わりはない」とも述べた。 片山さつきは「橋下市長、あなたの仕事は不十分な知識で機微にわたる困難な問題に口を突っ込み混乱を巻き起こすことではなく、自ら言い出した大阪の改革をやり遂げることじゃないの? おねーさんは怒っています! 早く謝罪し、今後この問題については、事前に奥様に聞いてからご発言なさいませ!」と怒りを露わにし、早急な謝罪を求めている。 日本国内のメディア マスコミ各社は、この発言を受けて、各都道府県の定例知事会見などで、各都道府県の知事に対して、慰安婦問題に関する見解を示すように求めている。 NHKは「従軍慰安婦問題は、日本の帝国主義が膨張するなかで広がった戦時の性的な暴力行為」だとする韓国側の反応を伝えた。また中国も同様に「慰安婦の強制は日本軍国主義が第2次大戦で犯した重大な罪である」と論評した。 毎日新聞は、橋下と記者団との一問一答を掲載した。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}橋下は、「かなりフェアに発言要旨を出している」と述べている[要出典]。 アメリカ合衆国 5月16日、朝日新聞の大島隆記者は、アメリカ合衆国国務省のジェン・サキ報道官の記者会見において、橋下の発言を紹介した後、アメリカ合衆国は慰安婦を「性奴隷」として定義しないのかと質問した。サキ報道官は「慰安婦の定義について、あなたは特定の事象を具体化しようとしている。米国は慰安婦は慰安婦であると過去から述べている(Again, I don’t know that I’m going to define it. You kind of laid out the specific details there, and we have described this issue in the past as comfort women)」と回答し、翌5月17日には「言語道断で不快だ」と橋下の発言を非難した。 ワシントン・ポストは、AP通信による「戦時中の性奴隷は必要だったと大阪市長」(Osaka mayor says wartime sex slaves were needed to ‘maintain discipline’ in Japanese military)と見出しを付けた記事を掲載した。 韓国 韓国外交省は「反人道的な犯罪を擁護している」と強く反発した。 金武貴(ムーギー・キム)は、「(橋下の)地方分権、道州制、議員の大幅削減、企業・団体献金の禁止、原発廃止といった大改革」に国民が熱狂したにもかかわらず、石原氏というポイズンピルを受け入れて日本の恥のような位置づけになってしまったことは残念だと主張している。 元慰安婦の金福童は14歳(1940年)の時に「軍服を作るために日本へ行く」と言われて日本軍に連行され、前線地で8年間、22歳になるまで慰安婦として従軍させられたとの主張をした上で「ここに本人がいるのに、どうして証拠がないと言うのか。私がここに生きている。それ以上の証拠がいったいどこにあるのか」と橋下を非難した。彼女の証言に基づくと、日本の降伏後に3年程度慰安婦を強いられたということになる。また、終戦間際に戦地の病院で看護に従事(2005年1月11日の朝鮮日報の記事によると1945年8月31日に軍属に採用)したとの体験談を語っている。その約2ヶ月後、金福童は米国のグレンデール市の従軍慰安婦像除幕式にも足を運び、式典参加者に対して「日韓の未来はあなた方が協力して日本に圧力をかけ、公式謝罪を勝ち取れるかどうかに懸かっている」 と訴えた。 市民団体 「日本維新の会 (2012-2014)#慰安婦問題」も参照 アジア女性資料センター、婦人民主クラブ、女たちの戦争と平和資料館、靖国・天皇制問題情報センターなどが、参議院議員会館で抗議集会を開催した。「日本軍慰安婦問題関西ネットワーク」も5月17日、大阪市役所前で緊急抗議集会を開催。 「日本主婦連合会」・「なでしこ維新の会」 会長の東瀬幸枝は、「戦時体験ある女性として、全面的に橋下徹氏の発言を支持する」と表明した。東瀬は「戦後進駐軍が今里新地に徘徊していた頃、私たち大阪の主婦は命がけで働いていた。しかし怠惰な各国人女性達は米兵と夜な夜な遊び狂い、せしめた物品を高額な金額で売りさばき遊興していた。」と述べ、「一部の異常な女性団体の発言やデモは不勉強極りない失礼な行動です。どうぞ、国民の皆様は、戦争体験者の実体験からくる真実を知って下さい」と訴えた。さらに、橋下の一連の発言は「国民を守る為の発言、戦争を防ぐ為の発言、不運に巻き込まれた女性の名誉の為の発言、現在も必要な軍隊の維持方法の為の現実的な提案発言、女性達が今後に不幸に巻き込まれる事の無いように〜との思いやり発言」であると主張した。
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