昭和初期・終戦とは? わかりやすく解説

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昭和初期・終戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 00:45 UTC 版)

弓道」の記事における「昭和初期・終戦」の解説

大日本武徳会事業ひとつとして武道の形の統一目指し剣道では「大日本帝国剣道形」、柔道は「大日本武徳会柔術形」などが制定され弓道もまた射型統一を行うことになった1933年昭和8年5月開催され全国範士教士会からの要請を受け、同年9月当時大日本武徳会会長鈴木莊六によって全国から招集され著名弓道家により「弓道調査委員会」を構成大日本武徳会弓道部跡部定次郎委員長となり、同年11月10日から京都武徳殿で「統一射法」に向けて3日間にわたる議論交わされることとなる。 初日小笠原流基本にした巻藁射礼的前射礼立射礼の3つの射礼決定される2日目射法について審議されるが、「打起し後述射法八節)」の審議に入るとそれぞれ自己の流派射法から「正面打起し」と「斜面打起し」を主張し合い互いに譲らず喧々囂々白熱した議論へと発展その日は議論決着見ず終了した最終日議論はほとんど決裂様相呈していたが、九州祝部至善範士から出され妥協案「正面打起し斜面打起し中間的方法」を採用することで一同賛成表明、これで一応の決定得た。(以下当時の「中間的方法」) 「 弓構……正面にて取懸け手の内ととのえ物見定める。打起……正面より徐々に弓を押し開きつつ左斜めに打上げる。 」 1934年昭和9年11月これをもって弓道要則」とし、統一射法として正式に制定大日本武徳会全国普及徹底させようとするも、この「中間的妥協案」には弓道界から賛否続出し雑誌新聞紙上で大論争展開された。 1937年昭和12年日中戦争勃発し、翌1938年昭和13年)「国家総動員法」が公布された。武道政府武道団体幹部によって「国力増強国威発揚」を狙って次第政府管理下に組み込まれ始め、そして利用されていった1940年昭和15年)、紀元二千六百年奉祝天覧武道大会開催され弓道参加する1941年昭和16年太平洋戦争開戦し同年政府機関による議論の末、厚生文部陸軍・海軍内務の5省共管による政府外郭団体とした新たな武道統括団体新設既存武徳会はこれに包含される形でこの武道団体改組帰一されることとなる。翌1942年昭和17年)、既存武徳会改組され会長東條英機内閣総理大臣副会長厚生文部陸軍・海軍内務の各大臣学識経験者1名をそれぞれ招き理事長民間人各支部長には知事をあて、本部京都武徳殿から東京厚生省内に移転、こうして政府5省が共管する政府外郭団体として新たな大日本武徳会発足する武徳会弓道部会長には宇野要三郎範士就任し常務理事兼務した。 武徳会成立詳細な経緯大日本武徳会#歴史参照 政府外郭団体として再出発したことにより、武道飛躍的に普及した伝統芸能文化財扱いであった弓道も、満州国建国10周年記念した日満交歓武道大会」に選手団新京派遣1942年7月)するなど積極的に活動行った1943年昭和18年3月大日本武徳会称号範士達士錬士とし、段位等位制に改め初段を五等、二段四等…のようにし、五段を一等として、六段上の段位廃止1944年昭和19年3月弓道部会長宇野要三郎範士委員長となり「弓道教範制定委員会」を設け、「弓道教範」を作成懸案事項であった打起し形式は「弓道要則」を認めつつ従来正面斜面それぞれ認め正面斜面中間統一打起し)の3様式採用した巡回指導移動審査実施など活発に行動する反面太平洋戦争戦局切迫するにつれ、政府国民生活全て戦争遂行結集すべく国民への武道修練強く奨励した。しかし、戦争末期には日本各地連合国軍の空襲艦砲射撃苛烈極め多く弓道場焼失また、焼け残った弓道場弓道以外の目的倉庫宿舎など)で使用されるなどして、弓道武道を行う環境極度に悪化した。その上、生活の困窮から弓道割く時間的心理的余裕無くなり国民から弓道遠ざかっていった。 終戦後戦前-戦中国策ともいうべき武道励行対す反動から、国民武道対す感情は非常に厳しいものとなった

※この「昭和初期・終戦」の解説は、「弓道」の解説の一部です。
「昭和初期・終戦」を含む「弓道」の記事については、「弓道」の概要を参照ください。

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