明治時代の神仏分離とは? わかりやすく解説

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明治時代の神仏分離

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:07 UTC 版)

神仏分離」の記事における「明治時代の神仏分離」の解説

明治元年政府文明開化指針一つとして、「王政復古」「祭政一致」を文明国家として理解し直していた。これは、仏教国教化宗教統治)を国策としていた徳川幕府時代比べ神道国教化明治初年目指したことは、国民負担軽減策として文明開化であった。この軽減策は、それまで幕府仏教国教化政策方針転換であるため、神仏分離令発した仏教国教化方針転換する起点としては、藩学による国民学力向上だけでなく、国学発展神道再評価農法発達もあった。これは相対的な結果として砲艦外交後の幕府外交問題経ても、早期政情回復した理由であるとも言われ同時期に神社寺院判然し、それぞれ自立させたことも近代化繋がったとされる僧侶は、僧侶特権弊害から職業の自由を獲得したが、一方で日本の神仏具供えることや、「御神体」を仏像とすることも、当時近代化事情から是正ともなった。そして、神仏分離のための七か条で、段階を経るように実施する内容としては、 このたび改めて仏号を付けた寺院は仏号を書いた掛け札をすぐに用意すること 神社白木鳥居そのままでよいが、塗ってあるものは白木しかえること、その場合の鳥居の形は下の貫手両端出さぬようにすること 神社にある仏像は、村役人立ち会いの上故障ないよう寺院へ渡すこと 寺院にある神体同様にして神社へ渡すこと これらが終われば寺院または社人より受取書を提出すること、 もし神殿造り場合堂塔造りなおすこと、 神社そのままでよいが、唐獅子はすぐに取り除くこと。 これら神仏判然令の内容は、ジェノサイド指向させるような一方的な宗教排斥ではなく、むしろ全国各地廃仏毀釈という国民宗教負担軽減運動のきっかけともいえ、各地寺院仏具への乖離破棄繋がった。また地方神官国学者は、旧来の宗教政策とは学問上距離を置いていたこともあり、寺院反感持っていた民衆との親和性増したことも要因と言える国民宗教負担軽減準備として、神仏分離方針政府は、明治5年3月14日神祇省廃止教部省設置段階での、祭教政一致頓挫着目される。これは特に平田派国学者主張する古代にあった政体理想当時実情には合わなかったことが挙げられるが、実際に神道伝統性質上において宗教化・国教化正確に困難なこと、西洋列強が行布教活動盛況さに対す国内危機意識により、僧侶との協力なくては日本特有の風土守れいとする実情があった。そこで、浄土真宗島地黙雷からの具申きっかけとして、神祇省教部省再編成教育機関として大教院設置教導職には僧侶なども任命され神仏共同布教体制できあがってゆく。これにより、西洋列強推進するキリスト教日本人への布教活動への対抗となるが、列強により強く反発もされ、信教の自由保証逆に求められる事態となる。結果明治6年1873年)にはキリスト教対す禁教令廃止され明治8年1875年)には大教院閉鎖明治10年1877年)には教部省廃止し内務省社寺局縮小され日本独自目指し自立的国教政策放棄された。代わって神道宗教ではないという見解が後に採用されてゆく。 いわゆる神仏分離という政策は、文明開化当時国民精神・生活提案一環として行われたものでもある。これは、修験道陰陽道という旧来の非合理的習俗江戸以前習俗開明的見直しでもあることから、江戸時代利権であった葬式仏教のみならず修験者陰陽師世襲神職等、特権的宗教者打撃受けた

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