旧石器捏造事件とは? わかりやすく解説

旧石器捏造事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/24 02:53 UTC 版)

旧石器捏造事件(きゅうせっきねつぞうじけん)とは、日本の前期・中期旧石器時代遺物石器)や遺跡とされていたものが、それらの発掘調査に携わっていたアマチュア考古学研究家の藤村新一が事前に埋設しておいた石器を自ら掘り出すことで発見したように見せていた自作自演の捏造であることが2000年(平成12年)11月に発覚した事件である。




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旧石器捏造事件

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藤村新一」の記事における「旧石器捏造事件」の解説

「旧石器捏造事件」も参照 発見効率のあまりの良さ発見様態が不自然であるとする意見藤村はじめとする東北旧石器文化研究所の「業績」への疑義等は元からあったが、学会では少数派であり、考古学はこうした意見をほとんど軽視、または傍観してきた。藤村所属する団体調査結果疑念を抱く考古学関係者もいたが、そのこと指摘する人は少なかった発掘現場での藤村不審な行動疑念持った人からの情報提供に基づき毎日新聞北海道支社チーム編成して取材着手した発掘現場張り込み行い藤村があらかじめ石器遺跡埋め込み仕込んでいる様子写真ビデオ撮影成功したその後本人への直接取材捏造確認経て2000年11月5日朝刊報じた。それが発端となり、それまで業績のほとんどが捏造であることが判明し日本からは確実といえる前期中期旧石器時代遺跡消滅したこのため過去四半世紀に及ぶ日本前期中期旧石器時代研究のほとんどが価値失い周知の遺跡埋蔵文化財包蔵地)の抹消検定済教科書書き直しなど、多大な影響生じた。彼が捏造かかわった遺跡宮城県中心であるが、調査指導などで呼ばれた北海道から関東地方まで広い範囲捏造行っていた。 藤村対す告発検討されたが、現行法では罪に問うのは難しいとして見送られた。2003年平成15年)に福岡県考古学者偽計業務妨害疑い告発したが、仙台地方検察庁証拠不十分として不起訴処分にした。 事件後、藤村松島町瑞巌寺修行専門道場11月末まで数週間滞在その後福島県精神病院にしばらく入院していたが、病状理由入院先の詳細公開されなかった。またこれまで戸沢充則明治大学名誉教授日本考古学協会特別委員当時〉)が面会して捏造事件引き起こした理由その他について告白得た他は、病状悪化理由面会謝絶の状態が続いていた。2001年平成13年2月には妻と離婚家族事件原因として激し嫌がらせ受けていたという。事件後に解離性同一性障害発症し障害者認定を受ける。一方2003年入院先で知り合った女性再婚している。また、右手人差し指中指を斧で自ら切断した藤村の弁によれば功名心から捏造始めたものの、「神の手」などともてはやされるようになり、プレッシャーから捏造続けてしまった、とのことである。さらに当初は、捏造一部思われていたが、捏造範囲が相当に広いことが判明し世論厳しさ増した。 後に福島県障害者就労支援NPO勤務した2010年取材で、捏造に関する記憶事件後の精神疾患により残っていない旨を述べている。当時関係者らとの連絡絶っているという。

※この「旧石器捏造事件」の解説は、「藤村新一」の解説の一部です。
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