旧・勇者パーティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 00:02 UTC 版)
シオン・ブレイダン 声 - 土岐隼一 聖剣に選ばれ、かつて世界を救った勇者の少年。16歳。 3年前に聖剣を用いて地獄の門を封印したが、封印が解かれたことで各地の悪魔を退治する旅を続けていた。 肉が好物で、肉の前では隙だらけになってしまうため、トウカの仕掛けた焼き肉と落とし穴の罠にかかって死んでしまう。生前にアンリに「自分が死んだらこの肉体を他人に使ってもらいたい」と言い遺しており、以降は自身の死体にトウカの精神が乗り移った状態で活用されている。 わけ隔てなく誰にでも接するお人よしな性格の持ち主。魔力レベルは10を誇り、人間の限界級の魔力を有しており、人間離れした戦闘センスと類稀なカリスマ性で絶大な支持を得ているが、世界を救った後も何の見返りも要求しない無欲な人間で、トウカからは胡散臭く思われている。 実はその精神は失われておらず聖剣に宿っており、「聖剣の世界」でトウカの精神と出会ったことで、トウカの肉体を使って一時的に蘇ることができた。その後は聖剣を通してトウカに意思を伝えることが可能となり、冒険の助言をしている。 3年前に地獄の門を封印した際に戦の神フェムリアから屍術師の真実を聞かされ、地獄の門を封印すると屍術師が数年で死ぬことを知り、アンリのために地獄の門をわざと3年だけで封印が解けるようにしていた。その結果大勢の人が死んでしまったため一人で罪悪感を抱えており、トウカの落とし穴にかかった時も実は回避することもできたが、逃避のために敢えて死ぬことを選んでいた。聖剣の世界でトウカに真相を告白し、「二人いれば立派な勇者になれる」とトウカに励まされた事で救われ、改めてトウカの仲間に入り最後まで一緒に戦う事を約束した。 姉のブリジット・ブレイダン、幼馴染のベアトリーチェとは3年前の冒険で一緒だったが、二人とも冒険の最中に命を落としてしまっている。 アンリ・ヘイズワース 上記参照。 カイル・オズメント 剣士。23歳。大陸有数の貴族の長男で、かつてはシオンの右腕としてサポートしていた。 高い実力と美しい容姿によるカリスマ性を持ち、「神に愛された男」と自称するほどの強い自信家。しかし聖剣には選ばれなかったため、シオンには劣等感と歪んだ愛情を抱いており、アンリが仲間になった後はシオンを殺害して屍術で肉体を奪うことを画策していた。 ベルンの町でトウカ一行と遭遇し、偽勇者と疑われていたトウカを助けるものの、実はトウカを殺害してシオンの肉体を奪う計画を立てていた。しかし返り討ちに遭い、王都にて全裸で市民を煽動して闊歩していたところを投獄された。 その後はエルバニアでの事件解決のためシルエラ・カルメン達と協力し、トウカの窮地に駆け付けた。それ以降はトウカのパーティに同行し、共に戦っているが、内心ではシオンの肉体を奪うことを諦めておらず、トウカの暗殺を試みている。しかし、トウカに暗殺の件がバレてしまい、シオンにバラさないことを条件に旅の仲間として協力するよう脅迫されている。 戦闘では剣を用いる他、レベル10という高い魔力を活かして、魔力で作った短剣を自在に操作して敵を切り刻む魔術を使用する。また、上級魔術として、剣を天使の形に変えて操作する魔術を使用できる。この天使は翼が生えており空中を自在に動かせる上、魔力物質でしか対抗できない。また、賢者の島ではマルグリットからファロム流脱衣術「空蝉」を教わり、更にカイル流着衣術「神衣」を開発したことで、敵の攻撃を連続して回避することが可能になった。 かつてはシオンの肉体を奪って頂点に返り咲くことしか考えていなかったが、ただの農夫だったトウカに敗れ、単純な能力では測れない強さがあることを知ったことで、天使に自分を抱えさせて飛行する戦法を習得した。 ドロシー・エレオノーラ 魔術師の女性。現在はミリィのパーティに所属している。 高い魔力を持ち、戦闘では土魔術で生み出した巨大なゴーレムで戦うが、魔力の回復を効率化させるため一日の大半を寝て過ごしており、戦闘中でも眠ってしまうことがある。 エルバニアの事件の後、賢者の元へ案内するためトウカのパーティに参加した。 実は人間ではなく魔導生物であり、元はニコラ・ルルスとリプリーの飼っていた黒猫。魔導学院の学院長から見せしめのため8年前に殺害されていたが、ニコラとリプリーの手により蘇らせられたものの、人間の肉体を持ってしまった。二人には母親のように接していたが、猫の時の記憶は持っておらず、ニコラの死者蘇生の実験にも反対していたため、ニコラから決別されてしまう。 賢者の島では、ディアナ・フィリオンによって操られてしまい、トウカやニコラたちと敵対してしまうものの、これまでの冒険を通して精神が成長していたため、自分の意識を取り戻す事が出来た。その後はニコラと和解し、島の魔導生物たちの寿命を延ばすために島に残ることになった。 ニコラ・ルルス 魔術師の最高位である「賢者」と呼ばれる少女。報奨金を用いて無人島を買い取り、一人で住んでいる。 トウカ達の魔力レベル向上を頼まれ、修行の場として自身の島を提供して「魔物」との戦闘を命じる。 7歳の時魔女として覚醒してしまい、両親から見放され生きる意欲を失っていたが、魔導学院の学院長のクロード・ヴァンスから魔力レベルを30から9まで抑える首飾りを与えられ、魔導学院に引き取られた。しかし学院長がニコラを引き取ったのは自身の研究に利用するためであり、過酷な実験のモルモットとなった。そこで同じ魔女のリプリーと出会い、二人で賢者を目指して学院のトップの成績を修め、生きる希望を取り戻した。3年前に魔導学院が四大魔公によって襲撃され、リプリーを失ってしまうが、シオン達に助けられてパーティに入った。 地獄の門を封印した後はリプリーを蘇らせるため、屍術師達に協力する見返りに魔導生物の材料の提供を受け、島で魔導生物を作り実験を繰り返していた。しかしその反面、自分の都合で命を作り出していることに後ろめたさを感じており、トウカにそれを指摘され、今までとは違う方法でリプリーを蘇らせることを決意した。 レナード・クレイヴン シオンの幼馴染。武闘家の好青年 。21歳。一人でアラードの大迷宮を冒険していたところをトウカたちと遭遇し、これまでの経緯を聞いて仲間となった。 威力を損なわずに魔術を遠方まで飛ばせる「魔導靴」を装備し、風魔術の魔晶石を装着させることで真空の刃で攻撃する「風刃脚」という技を用いる。他にも旋風の魔晶石を持ち、魔導靴との併用で広間を覆うほどの砂嵐を巻き起こすことも可能。また、「魔導篭手」という魔道具も装備しており、魔術を一点に集中させ拳の先に留め、頑丈な悪魔でも貫く一撃を放てる。 幼いころに両親に捨てられ、盗賊団に拾われた後こき使われるだけの日々を過ごしていたが、10年前にシオン、ブリジット、ベアトリーチェ達が盗賊団を退治したことでシオンに憧れ、仲間となった。ブリジットとは結婚を約束する仲だったが、3年前に屍術師にブリジットを殺害されてしまい、屍術師の存在を受け入れる事が出来ず、アンリにも未だに心を許せていない。 屍術師への憎悪が高じる余り、屍術師が支配しているファロム王国を敵視し、ロゼリア王国とは密かに内通しており、確実に魔王の死体を手に入れるため聖剣を使える勇者に懸賞金をかけていた。自分の正体がトウカ達にバレた後はアンリを人質にとり、トウカを脅迫して地獄へ行き、魔王の死体を手に入れようとするも、トウカの肉体に入ったシオンにアンリを奪還され、トウカ達と対決。「神造武具」の一種である戦神の鎧を纏って戦った。屍術師への復讐心に囚われ、どれだけ犠牲が出ても世界を平和にすると決意していたが、ニーソックスを用いたトウカに敗れた事で改心。ファロム国王の攻撃からトウカ達を庇って消息不明となった。 ブリジット・ブレイダン シオンの姉。髪型はポニーテール。シオンとは違って不真面目で適当だが、快活な性格だった。 3年前の冒険の最中、北大陸でレナードから告白され、結婚を約束したが、その数日後に屍術師から不意をつかれ、死亡した。
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