御堂筋線仕様車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 05:12 UTC 版)
「大阪市交通局30000系電車」の記事における「御堂筋線仕様車」の解説
前面形状は曲線状になっており、赤色のラインが太くなり、上部のラインの下部に新しく白色のラインがデザインされた。近畿車輛と川崎重工業の2社で製造されているが、前者は扉窓ガラスの車外の周囲の段差の部分が無塗装で、後者は黒色に塗装されているという違いがある。 内装パネルは御堂筋をイメージするイチョウと銀杏の柄を内装パネルなどに採用することで、親しみやすい車内空間を演出している。座席の配置を工夫することで、一部の乗降口横のスペースを拡大(1両に4か所)し、大きな荷物を持つ利用客にも利用しやすくしている。座席は形状を工夫し、着席状態から立ち上がりやすくしている。また、座席モケットの色は赤色となり、素材やクッションの量も変更されている(優先座席は他路線と同様に青色)。また、地上区間を長時間走行することから、フリーストップ式カーテンが取り付けられた。荷棚高さを40ミリ下げている。 車内案内表示器は三菱電機製の16:9の画面幅のものとなった。右側のディスプレイの駅名表示は、漢字→ひらがな→ローマ字→漢字…を回転させながらアニメーションのような表示をする。ホーム案内も、進行方向から向かうような感じで表示している。これは、三菱電機が開発したIPコア「セサミクロ」によって実現したものである。 2013年度・2014年度御堂筋線投入分 (31602F・31603F) 2013年度に31602Fが、2014年度に31603Fが投入された。2012年度・2013年度に谷町線向けに投入された編成で変更された変更点を反映し、さらに改良が施された。 2013年11月から営業運転を開始した新20系の更新車で運客仕切戸ガラス(運転室と客室の間の扉の窓ガラス)を下方向に拡大したが、御堂筋線向け量産車でも運客仕切戸ガラスを下方向へ拡大。 第1編成では座席の配置を工夫したことで一部の乗降口横のスペースを拡大(1両に4か所)したが、拡大箇所に「少しスペースを広げております」と書かれ、立席利用や荷物やベビーカーなどを置いて利用できるようにイラストも描かれた案内ステッカーを貼り付けて明確化した。 車内照明をLED化(谷町線用は未交換。女性専用車の照明の色は異なる)。 プラズマクラスター発生装置を一部の車両に設置(31603・31403号車)。 御堂筋線向け量産車の投入に伴う第1編成の量産化改造 御堂筋線向け第1編成についても、量産車の投入に伴い、車内設備を量産車と合わせるための改良が行われた。 運客仕切戸ガラスを下方向へ拡大されたものに交換。 一部の乗降口横のスペースの拡大箇所に何もステッカーが貼り付けられていなかったが、「少しスペースを広げております」と書かれ、立席利用や荷物やベビーカーなどを置いて利用できるようにイラストも描かれた案内ステッカーを貼り付けて明確化。 車内照明をLED化(女性専用車の照明の色は異なる)。 2016年度・2017年度御堂筋線投入分 (31604F - 31609F) 2016年度に31604F、2017年度に31605F - 31609Fが投入された。これまでは、細かい改良にとどまっていたが、今回の投入分より「都会のイメージの中に未来に向けて新たな風を盛り込んだデザイン」に車内を一新しており、既存編成と大幅な変更が見られる。2016年10月20日より営業運転を開始した。 車内の化粧板の色やデザインを都会をイメージしたものに変更(ガラス仕切りやチェック柄のドアなど)。 床敷物に御堂筋のイチョウ並木を表現したイチョウのデザインを取り入れ。 女性専用車両を一般車と区別がつきやすいように車内の配色を変更。 吊り手の配置や高さの見直し、握り棒の増設、袖仕切の大型化。 サーカディアンリズムにならった車内照明の制御機能を追加。 動画広告やニュース、天気予報などを表示できるように車内案内表示器(愛称・御堂筋ビジョン)を大型化。 プラズマクラスター発生装置をすべての車両に設置。 新幹線グリーン車の座席構造を応用した、快適な座り心地を追求したロングシートの採用。 足元照明の設置。 制御装置の仕様変更 前照灯のLED化。 妻面貫通扉の窓が角ばった形状に変更 31607F以降は大阪市交通局の民営化直前である2017年10月から2018年2月にかけて投入されたため、数ヵ月後に迫る大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)移行を考慮し、車体への「大阪市高速鉄道」事業を表すマーク()の貼付が省略されている。2018年(平成30年)4月の民営化後、貼付が省略されていた位置にOsaka Metroロゴの貼付が順次行われた。 後に2014年度以前に投入されていた31601F〜31603Fにおいても車内案内表示器の大型化と前照灯のLED化が実施された。 御堂筋線31604F 車内 2画面LCD プラズマクラスター発生装置 2018年度投入分以降 (31610F -) 2018年度に31610Fと31611F、2019年度に31612F〜31614F、2020年度に31615F以降が投入された。大阪市高速電気軌道への民営化後、初の地下鉄車両としての新造車であり、以下の変更点が見られる。 31610Fの1号車の車内4ヶ所に防犯カメラを試行的に設置(設置費用1両あたり150万円、他編成についても設置予定)。 側面のLED表示機の行先表示に駅番号が入る(これにより号車の表示が削除された。谷町線用編成も含めたすべての編成で順次実施)。 車両間の貫通扉のガラス面積を大型化し、ガラス下部にOsaka Metroロゴを貼付。 マスコンのワンハンドル化。 啓発広告枠の撤去。 プラズマクラスターのデザイン変更。 袖仕切りのデザイン変更。31610Fと31611Fは31604F~31609Fと同じ色分けだったが、31612F以降の編成ではさらに色合いが変更された。 31612Fでは、そのほかにも貫通扉の化粧板の色をベージュから白に変更したほか、製造年表記を和暦から西暦表記に変更している。 編成竣工年月メーカー仕様[要検証 – ノート]第1編成 2011年6月24日 近畿車輛 先行試作車 第2編成 2013年12月16日 川崎重工 2次車 第3編成 2014年4月9日 第4編成 2016年9月7日 近畿車輛 3次車 第5編成 2017年4月14日 第6編成 2017年5月31日 川崎重工 第7編成 2017年10月6日 第8編成 2017年12月1日 第9編成 2018年2月21日 第10編成 2018年7月27日 4次車 第11編成 2019年2月15日 第12編成 2019年6月28日 第13編成 2019年11月7日 第14編成 2020年2月7日 第15編成 2020年6月30日 第16編成 2020年8月26日 第17編成 2020年10月24日 第18編成 2021年5月27日 5次車 第19編成 2021年9月2日 第20編成 2021年12月3日 第21編成 2022年5月13日 第22編成 2022年6月10日
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