タンスマン:小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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タンスマン:小組曲 | Petite Suite | 作曲年: 1919年 出版年: 1965年 初版出版地/出版社: Max Eschig 献呈先: à ma sœur |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | Vision : moderato | No Data | No Image |
2 | Berceuse : andante cantabile | No Data | No Image |
3 | Méditation : andante | No Data | No Image |
4 | Petite chanson polonaise : moderato | No Data | No Image |
5 | Plainte orientale : moderato | No Data | No Image |
6 | Caprice : andante | No Data | No Image |
7 | Scherzino : allegro molto | No Data | No Image |
ヴェラスケス:小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ヴェラスケス:小組曲 | Petite Suite |
バルトーク:小組曲
レビコフ:小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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レビコフ:小組曲 | Petite Suite |
オベール, ルイ:小組曲
ドビュッシー:小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ドビュッシー:小組曲 | Petite suite | 作曲年: 1886-89年 出版年: 1889年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 小舟にて "En bateau" | 4分00秒 | No Image |
2 | 行列 "Cortege" | 3分30秒 | No Image |
3 | メヌエット "Menuet" | 3分00秒 | No Image |
4 | バレエ "Ballet" | 3分30秒 | No Image |
作品解説
1888年~89年、4手ピアノのために作曲された。ドビュッシーの作曲初期の作品にあたる。声楽曲のジャンルにおいては、早い段階から個性をみせていたドビュッシーであったが、同時期のピアノ作品においては、まだ伝統的な枠からぬけだせてはいるとはいえない。
しかしながら、この《小組曲》では、のちの革新への第一歩を感じさせるような要素が随所にみられる。
魅力的な旋律やリズムをもち、難易度としても取り組みやすいものとなっているため、ドビュッシーの連弾曲の中でも特に広く親しまれている。
《小組曲》は、18世紀、ロココの画家ワトーが、好んで描いた貴族の優雅な宴「艶なる宴」と深い関係をもっている。よって、この曲の演奏に際しては、そのような優雅で繊細、軽妙洒脱な雰囲気を大切にしたい。
以下の4曲からなり、いずれも複合3部形式で、対照的な性格の中間部をもつ。
第1曲:小舟にて
ヴェルレーヌ(フランスの著名な詩人)の詩集『艶なる宴』にある詩と同じタイトルをもっている。波のような分散和音の上を旋律が優雅に、そしてゆるやかに流れていく。
管弦楽的な色彩感を意識して奏する。
第2曲:行列
第1曲と同様に、ヴェルレーヌの詩集『艶なる宴』にある詩と同じタイトルをもっている。詩の内容は、貴婦人のロングドレスの裾をかかげて行進するおつき人や、ペットのいたずらな猿の様子を描写したものである。軽快で楽しい雰囲気をもった曲。
第3曲:メヌエット
この曲には、ドビュッシーがバンヴィル(フランスの著名な詩人)の詩を用いて作曲した歌曲《艶なる宴(1882)》の旋律がとりこまれている。ゆっくりとしたテンポの、優雅な舞曲。
第4曲:バレエ
後うちのリズムによって、テンポが切迫することが多いので、休符をしっかりと意識する必要がある。管弦楽的な色彩に満ちた華やかな曲。
《小組曲》は、管弦楽用や、ピアノ独奏のための編曲、ほかにもさまざまな楽器のための編曲がある。
ボロディン:小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ボロディン:小組曲 | Petit suite | 作曲年: 1878-85年 出版年: 1885年 初版出版地/出版社: Bessel |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 修道院にて "Au couvent" | No Data | No Image |
2 | 間奏曲 "Intermezzo" | No Data | No Image |
3 | マズルカ ハ長調 "Mazurka" | No Data | No Image |
4 | マズルカ 変ニ長調 "Mazurka" | No Data | No Image |
5 | 夢想 "Reverie" | No Data | No Image |
6 | セレナード "Serenade" | No Data | No Image |
7 | 夜想曲 "Nocturne" | No Data | No Image |
作品解説
ボロディンは、グリンカのロシア民族主義の精神を受け継いだ、ロシア国民楽派の「五人組」の一員である。そして、他の4人(バラキレフ、ムソルグスキー、キュイ、リムスキー=コルサコフ)があまり向かい合うことのなかった交響曲の分野に積極的に取り組んだ作曲家である。そのことを冠して、チャイコフスキーとともに、ロシアにおける交響曲の創始者として捉えられることもある。貴族の私生児として生まれたボロディンは、ピアノ、チェロ、フルートに加え、医学と化学も学んでいる。とりわけ、化学の研究のために派遣されたイタリアとスイスにおいて、19世紀ロマン派を代表する作曲家の作品に触れ、徐々に傾倒していったことが、作曲活動にとって1つの転機となったと考えられている。そして、亡くなるまで化学者としての活動と作曲家としての活動を両立させた稀有な音楽家として知られている。
この作品は、晩年の作曲活動の円熟期、1885年に52歳の年で作曲された。同年に、サンクト・ペテルブルクから出版されている。ボロディンの死後、グラズノフ(1865-1936)によりオーケストレーションがなされている(ボロディンの《スケルツォ》も参照のこと)。「少女の愛の小詩」として構想されており、ある種の標題音楽となっている。ボロディンの書簡には、「修道院の円天井の下で 想うのは踊りだけ 踊り手と踊り手とを想う 想うのは踊り手だけ 愛の歌を夢見る 愛されている幸福が子守歌となる 修道院 甘き夢」とプログラムが言及されている。
<修道院にて>。アンダンテ・レリジオーソの4分の4拍子で書かれている。鏡像の構成をとる形で音楽が運ばれる。
<間奏曲 ヘ長調>。テンポ・ディ・ミヌエットと指示されたこの間奏曲は、ボロディンの書簡では「社交界の生活を夢見始める」として言及されている。半音階的な音の動きが多用される。しかし、ウン・ポコ・メーノ・モッソとなる中間部では、音階的な音の動きが優勢となる。
<マズルカ ハ長調>。ハ長調と明記されたこのマズルカでは、しかしながら頻繁に調号が変化する。また、主として、アレグロで書かれているが、途中と終結部分でメーノ・モッソの指示がなされる。
<マズルカ 変ニ長調>。ボロディンの書簡では、「踊りと・・・・・・踊り手のことを夢見る」として言及されている。アッレグレットのこのマズルカでは、メロディーはまず低音で歌われる。そして、曲全体を通して、低音と上声との間をメロディーが行き来する。
<夢>。ボロディンの書簡では、「想うのは踊りのことだけ 新たな感情」として言及されている。そして、アンダンテの4分の4拍子で書かれており、多声的な手法が用いられる。
<セレナード 変ニ長調>。アッレグレットの8分の6拍子で書かれている。響きが低音域に集められた導入部で開始し、その後、高音域も扱われる。しかし、導入部とまったく同じ音楽により曲を閉じる。
<ノクターン 変ト長調>。ボロディンの書簡では、「愛されている夢が子守歌となる」として言及されている。そして、アンダンティーノの4分の4拍子で書かれており、曲全体を通して、隣り合う2つの8分音符に短いスラーをかけたアーティキュレーションが特徴となっている。
小組曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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オーリック:小組曲 | Petite Suite | 作曲年: 1927年 出版年: 1928年 初版出版地/出版社: Heugel |
チェレプニン:小組曲 | Petite Suite Op.6 | 作曲年: 1918-19年 出版年: 1923年 初版出版地/出版社: Durand |
ヨンゲン:小組曲 | Petite Suite Op.75 | 作曲年: 1924年 出版年: 1926年 初版出版地/出版社: Bosworth |
グレチャニノフ:小組曲 | Petite suite Op.176 | 作曲年: 1944年 |
イラーク:小組曲 | Little Suite Op.12 | 作曲年: 1915-16年 |
クジェネーク(クジェネク、クレネク):小組曲 | Little Suite Op.13a | 作曲年: 1922年 |
ストロング:小組曲 | Petite suite | 作曲年: 1917年 |
清瀬 保二:小組曲 | 作曲年: 1931年 | |
ハリス:小組曲 | Little suite | 作曲年: 1938年 出版年: 1939年 初版出版地/出版社: Schirmer |
清瀬 保二:小組曲 | 作曲年: 1935年 |
小組曲
小組曲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 16:46 UTC 版)
「管弦楽組曲第1番 (ドビュッシー)」の記事における「小組曲」の解説
ドビュッシーは、1888年から翌1889年にかけてピアノ連弾のための「小組曲」を書いたが、この「管弦楽組曲第1番」を意識して書かれたと考えられている。タイトルにつく「小」という形容詞、「管弦楽組曲第1番」と「小組曲」共に、「行列」と「バレエ」という題名が使われていることがその理由である。
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