太陽信仰とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 歴史民俗用語 > 太陽信仰の意味・解説 

太陽信仰

読み方:タイヨウシンコウ(taiyoushinkou)

太陽神信仰すること。


太陽神

(太陽信仰 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/23 19:40 UTC 版)

天照皇大神(春斎年昌画、明治22年(1889年))

太陽神(たいようしん、英語: solar deity[1][2])は、 太陽信仰の対象とみなし神格化したもの。

概要

アテンを崇拝するファラオアメンホテプ4世と彼の家族
エジプト神話の太陽神ラー
ギリシア神話の太陽神ヘーリオス紀元前4世紀

古代より世界各地で太陽は崇められ、崇拝と伝承は信仰を形成した。

ブライアン・ブランストンなど神話学者の一部には「もともと太陽神は男神よりも女神の方が主流だったのにギリシア神話ヘーリオスアポローンエジプト神話ラーアメンなどが著名になったせいで太陽神といえば男神という先入観が生まれたのだ」という者もいる。しかしギリシアエジプトだけでなく世界各地の神話において男神であることが多く、女神となっている北欧神話やバルト神話の例は例外的なものである。「太陽=男=光」と「月=女=闇」の二元性は、オルペウス教グノーシス主義の思想を源とするヨーロッパ地方の説話にも多い。

日本神話の太陽神天照大神は現在では一般に女神とされるが、古来から男神とする説がある(詳細は「天照大神」を参照)。対をなす月神月読命は性別が明らかでない(一般には男神)。

太陽崇拝は、単一神教から始まり唯一神教に終わるとされる。古代エジプト第18王朝のアメンホテプ4世(アクエンアテン)は、伝統的な太陽神アメンを中心とした多神崇拝を廃止し古の太陽神アテンの一神崇拝を行った。太陽神の乗り物としては、古代エジプトにおいては空を海に見立てた「太陽の舟」(ラーホルス)や、インド・ヨーロッパ語族圏では空を大地に見立てた「日輪の戦車」(ローマ神話ソル、『リグ・ヴェーダ』のスーリヤ、ギリシア神話のヘーリオス)がある。メソポタミア神話シャマシュは、青銅器時代の間、重要な役割を果たす。南アメリカにはインカ神話インティを代表とする強い太陽崇拝があった。

太陽の消失

「太陽の消失」は、世界の太陽神話共通のテーマとなっている。夜になると太陽が姿を消すこと(エジプト神話)、冬になると日照時間が短くなること、日食(日本・北欧神話)などといった、太陽にまつわる自然現象を説明するのに一役買っている。

  • 日本神話では、須佐之男命の横暴に怒った天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)に篭ってしまい、世界が暗闇になってしまう。天岩戸の神隠れで有名であり、日本の太陽信仰(天照大神信仰)は約7300年前の鬼界カルデラ大噴火に起因すると考える説も存在する。

中国の神話

他の多くの文化と異なり、中国では太陽と月が神格化して崇拝されている。また、そこに哲学思想を加えて述べられることも多い。そのもっともな理由としては、月を陰、太陽を陽とみなす、中国の文化における道家易経の強い影響力があると思われる(詳細は「陰陽思想」を参照)。

中国神話によると、初め10の太陽がにあった。世界が非常に熱かったので、大地には何も生えなかった。そこで、后羿(こうげい)という弓の達人が9つの太陽を射落としたという。

主な世界の太陽神

脚注

  1. ^ Solar deityの意味 - 英和辞典 Weblio辞書
  2. ^ ’’sun god’’、’’sun goddess’’の表現もみられる。太陽神の英訳英辞郎 on the WEB:アルク

関連項目

外部リンク


太陽信仰

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 02:01 UTC 版)

三輪山」の記事における「太陽信仰」の解説

太陽神である天照大神は、三種の神器のひとつ八咫鏡神体として祀られる。この鏡は『日本書紀』によればもとは宮中祀られていたが、崇神天皇第10代天皇6年笠縫邑移し皇女豊鍬入姫命に祀らせ、垂仁天皇(第11天皇)の時代皇女倭姫命伊勢国移しこれが現在の皇大神宮伊勢神宮内宮)であるという。この笠縫邑三輪山西麓檜原神社 の地であると伝えられる檜原神社大神神社摂社で、天照大神御魂神などを祀る神体山中磐座である。 また古代には、延喜式神名帳式内大社として載せられている神坐日向神社三輪山頂上祀られていて太陽祭祀深く関わっていた神社であった推測されている。現在この日向神社三輪山西麓にあり、頂上には高宮社(高宮神社)が祀られており、日向御子神祭神としている。日向神社高宮社も大神神社摂社である。

※この「太陽信仰」の解説は、「三輪山」の解説の一部です。
「太陽信仰」を含む「三輪山」の記事については、「三輪山」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「太陽信仰」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「太陽信仰」の関連用語

太陽信仰のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



太陽信仰のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの太陽神 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの三輪山 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS