ヘリオシース
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ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究室の研究者は、ボイジャー1号は2003年2月に末端衝撃波面を通過したと考えている。しかし他の研究者の中にはこれに異議を唱えている人もあり、『ネイチャー』2003年11月6日号で議論を行っている。2005年3月25日にニューオーリンズで行われたアメリカ地球物理学連合総会での科学セッションで、エド・ストーン博士はボイジャー1号が2004年12月に末端衝撃波面を通過した明らかな証拠があることを示した。ボイジャーの太陽風検出器は1990年に機能を停止しているため、この問題に決着が付くまでには他の観測データが得られるまでなお数ヶ月かかるものと思われた。しかし2005年5月にはNASAのプレスリリースにおいて、ボイジャー1号は当時ヘリオシースを飛行中であり、間もなくヘリオポーズに到達するとされた。
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ヘリオシース
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ヘリオシースは、末端衝撃波面の先の太陽圏内の領域である。ここでは、太陽風の速度は遅くなり、圧縮され、星間物質との相互作用で攪乱されている。太陽からの距離は、約80から100天文単位である。 別の理論では、ヘリオシースは彗星のコマのような形で、太陽が進む方向の反対側に何倍も長い尾を引いているとされる。風上では、その厚さは10から100天文単位と推定される。しかし、2009年の観測で、このモデルは間違っていることが示された。 ボイジャー1号とボイジャー2号のミッションには、ヘリオシースの観測も含まれている。2010年末、ボイジャー1号は、太陽風の速度が0になるヘリオシースに到達した。2011年には、ボイジャーの観測により、ヘリオシースは滑らかではなく、太陽風と星間物質の衝突でできた幅1億マイルのバブルでできていることが発表された。ボイジャー1号と2号は、それぞれ2007年と2008年からバブル構造の証拠を検出し始めていた。バブルは恐らくソーセージのような形をしており、磁場再結合によって形成される。
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