各国での種類
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ギリシャのザジキは、トルコ料理のジャージュク (Cacık) に由来する。ジャージュクはザジキと同じ材料を用いるが、水分が多い。 キプロスでは、この料理はタラトゥーリ(τταλαττούρι, ttalattouri, タラトール Tarator 参照)と呼ばれ、ギリシャと異なりニンニクは少なく、ハーブやミントを加える。ギリシャのセファルディムもこれをタラトールと呼ぶ。 ブルガリアおよびマケドニア共和国では、同じ料理は「タラトール」あるいは「水分の少ないタラトール」(ブルガリア語: сух таратор, マケドニア語: сув таратор または таратур)、または「スネジャンカ」サラタ(салата "Снежанка", 「白い雪のサラダ」)と呼ばれ、アペタイザーとして供される。ヨーグルト(ブルガリア語: кисело мляко, マケドニア語: кисело млеко)を布に包んで数時間吊るし、水切りヨーグルト(цедено кисело мляко, マケドニア語: цедено кисело млеко)にしてから、キュウリ、ニンニク、挽いたクルミ、塩および植物油を加える。 イラクではジャジーク(アラビア語: ججيك, jajeek)として知られ、一般にメゼとしてアルコール飲料、特にナツメヤシから作るアラックと共に供される。 カフカース山脈でオヴドゥフ(アゼルバイジャン語: ovdukh)と呼ばれる類似の料理は、ヨーグルトの替わりにケフィアを使用し、さっぱりした夏の飲み物となる。これを野菜、ゆで卵、ハムの上からかけると「カフカース式オクローシカ」と呼ばれるオクローシカの一種を作ることができる。 イランにはザジキに類似した「マースト・ヒヤール」(ペルシア語: mast-o-khiar、「キュウリ入りヨーグルト」)という料理がある。より濃厚な水切りヨーグルトを使用し、薄切りのキュウリ、ニンニク、ミントを混ぜ入れ、砕いたクルミやバラの花弁を加えることもある。 ヨーグルトの水切りには時間がかかるため、アメリカ合衆国では、ヨーグルトの替わりにサワークリームを使ったり、ヨーグルトとサワークリームを混ぜてザジキを作ることがある。しかし、現在は色々な脂肪分のギリシャ式水切りヨーグルトがスーパーマーケットで販売されるようになり、濃いヨーグルト製のザジキを短時間で調理することができるようになった。 ザジキは北インドのラーイター (Raita) や南インドのパチャディ (Pachadi) と比較されることがある。ラーイターやパチャディもヨーグルトをベースにした冷たい野菜料理であるが、キュウリ以外の野菜を使用することもあり、さっぱりした副菜として他の料理と共に供される。
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各国での種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 20:19 UTC 版)
トルコでは、メゼはラク(アニス風味の食前酒)と共にメイハネ (Meyhane) と呼ばれる料理店で供される。トルコのメゼには、ベヤズ・ペイニル(beyaz peynir、フェタチーズに似た白いチーズ)、カヴン(kavun、メロン薄切り)、アジュル・エズメ(acılı ezme 、クルミ入りトウガラシペースト)、ハイダリ(haydari、レバントのラブネに似た濃い水切りヨーグルト)、パトゥルジャン・サラタス(patlıcan salatası、冷たいナスのペースト状のサラダ)、カラマル(kalamar )、エンギナル(enginar、アーティチョークの料理)、ジャジュク(cacık、ザジキに似たキュウリとニンニクのヨーグルト和え)、ピラキ(pilaki、豆や野菜をオリーブ・オイルで炒め煮にした料理)、ドルマやサルマ (sarma) (ブドウの葉やピーマンなどの野菜に肉や米を詰めた料理)、キョフテ(köfte、ミートボール)がある。 ギリシャとキプロスでは、メゼ、メゼス、あるいはメゼデスというと冷製または温製の、辛味、酸味、塩味のきいた軽食および主菜を少量供したものを指す。十数種類の異なる料理が、複数の小皿あるいは大皿の各部分に少しずつ盛りつけて供される。メゼでは「小さな魚」やグリルしたタコのような魚介類料理、小皿に盛ったサラダ、カラマタ産オリーブ、煮たエンドウマメ、揚げた野菜、メリザノサラタ(melitzanosalata、ナスのペースト状のサラダ)、タラモサラタ(カラスミやたらこをパンやマッシュポテト、レモン果汁、酢やオリーブ・オイルと混ぜた料理)、ナッツとドライフルーツ、サガナキと呼ばれる焼きチーズ、および様々なギリシャのヒツジ、ヤギ、またはウシのチーズ(フェタ、カセリ、ケファロティリ、グラヴィエラ、マヌリ、メツォヴォーネ、ミジトラ等)が供される。他の小皿料理には、ベクリメゼ(肉のシチュー)、ケフテデスやスズカーキャのようなミートボールがある。メゼは「メゼドプリオン」(mezedopoulion)と呼ばれるレストランで飲み物と共に供される他、ウーゾやチプロ (Tsipouro) のような飲料を供するチプラディコやウゼリと呼ばれるカフェでも供される。タベルナやエスティアトリオといったレストランもまたメゼをオレクティコ(orektiko、前菜)として供する。ちょっとした集まりでも通常、ホストは客にメゼを振る舞う。クラソメゼデス(Krasomezethes、ワインのメゼ)はワインに適するメゼであり、ウーゾメゼデス(Ouzomezethes)はウーゾに合うメゼである。 レバノンおよびキプロスで、メゼは食事となることもある。菜食のメゼの他、肉または魚のメゼがある。食卓に一度に4〜5皿が出され、通常5〜10種類の組合わせがある。料理には決まった順序があり、オリーブ、タヒーニ(ゴマペースト、英: Tahini)、サラダおよびヨーグルトの後に野菜と鶏卵料理が続き、次に肉料理と魚料理の小皿が特別な付け合わせと共に出され、最後に魚を丸ごと用いた料理や肉のシチューやグリルが主菜として供される。料理店ごとに異なる料理が供され、店ごとに名物料理があるが、順序の傾向は同じである。供される料理は自然と季節を反映する。例えば晩秋には、巻貝が肉のメゼの旬の具材となる。大量の料理が供されるが、すべての料理を食べ終える必要はない。客はお互いにメゼを交換して食べたりもする。キプロスではメゼは社交行事である。 セルビアで、メゼにはチーズ、カイマック(凝固したスイギュウのクリーム)、サラミ、燻製ハム、クーレン(Kulen、風味付けソーセージ)、様々な種類のパンがある。一方ボスニア・ヘルツェゴビナで、メゼには通常、固いチーズやクリーミーなチーズ、カイマックまたはパヴラカ(pavlaka)として知られるスメタナ、スホ・メソ(suho meso、乾燥させた塩味の燻製牛肉)、ピクルスおよびスジュック/スジュク(sudžuk、乾燥した辛いソーセージ)がある。 アルバニア式のメゼの大皿には通常、プロシュット、サラミ、フェタに似た塩水漬けチーズ、オリーブ・オイルとニンニクでマリネした焼いたピーマンや緑オリーブを添えて供される。 北アフリカのピエ・ノワールの食文化では、メゼに似たケミア(kémia)という前菜をとる習慣がある。
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