再起編(第226回〜第261回)
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「おしん」の記事における「再起編(第226回〜第261回)」の解説
終戦から4年後の昭和25年(1950年)の春、田倉家はひさの下から再び独立し、魚と野菜を扱う田倉商店を開店する。おしんはオート三輪の運転を覚え、行商も続ける。仁も希望も、大学に進学せずおしんを手伝っていた。浩太も穏やかな妻子ある酒屋の主人となっていた。初子が家を出てから毎月おしんの下に送金があり、消印が東京だったことから、おしんは東京の健に初子の捜索を頼んでいた。そして健から速達、おしんは東京へ向かう。長谷川たかとの再会後、健と共に初子の元へ行くが、初子はパンパン・ガールになっていた。おしんは初子を説得し、伊勢に連れ帰る。 初子が帰ってまもなく、希望が陶工になりたいと言い出す。希望に加賀屋を再興させるつもりだったおしんは反対する。だが希望は家を出て、窯元に弟子入りする。仁も展望の持てない家業に見切りをつけて予科練時代の知り合いを頼り東京の百貨店に就職する。しかし、(旧制)中学「四修」のみという中途半端な最終学歴が災いし、仁は望んだ部署へは配属されず、配送へ回される。おしんは工場で働く女性相手に夜の行商を始める。浩太は店を建て替え、並木食料品店の主人となった。年末、おしんが仁に出した手紙が受取人不明で返送されてくる。百貨店に電話すると仁は十日前に退職しており、消息不明になっていた。 昭和26年(1951年)の正月。雄の戦友川村が線香を上げに現れる。川村は家族を亡くし、ペニシリンのヤミやメチルアルコールを売って儲けた金をさらに株に投資し成功し、今は東京で小さな貿易会社もやっているという。川村は雄の思い人だった初子に求婚する。初子は突然の求婚に立腹し拒絶。三が日を過ぎ初荷の日、川村が再び訪ねて来る。立地のいい駅前の地所を買うつもりであり、おしんの商売の為にその土地を貸したいと申し出る。春になってまた川村が店に現れる。初子は川村に諦めて貰う為に身体を売っていた自らの過去を告白するが川村は自分にも傷はあると言い、初子を娶ることを諦めようとしなかった。 名古屋から女が訪ねてきておしんに仁を引き取れと言われる。仁はヒモになっていた。おしんは放置するが初子は女と名古屋へ行き仁を説得。仁は改心し帰郷する。おしんの事業に限界を感じていた初子は川村に会って"仁やおしんの為に駅前の土地を貸して欲しい、そして自分は川村と結婚してもいい"と伝えるが川村は初子との結婚を条件にはしなかった。川村は"自分から雄への手向けのような気持ちで無条件でおしんへ土地を譲渡したいのです”と初子に話す。だがその直後、おしんと初子は新聞で川村が殺害されたことを知る。川村は高利貸しもやっており怨恨で殺害されていた。入れ替わるように駅前の土地のおしん名義の譲渡契約書と登記の写しが入った書留が届く。おしんは身寄りのない川村の遺体を引き取り雄と同じ墓地に葬り、そして川村が遺してくれた駅前の土地に新たに田倉商店を開店する。 昭和30年(1955年)、仁は店に女中奉公に来ていた百合と男女の仲になる。それに気づいたおしんと初子は百合を嫁に迎える気でいたが、仁は店をセルフサービスのスーパーに変えること、さらにスキー場で知り合った名古屋の衣料品会社の娘道子と結婚すると宣言しおしんは激怒する。身を引くしかない百合は絶望して田倉家を出、希望の窯元にやってくる。希望は事情を知り、窯元で働けるよう取り計らう。おしんは、しぶしぶ道子とその父・川部仙造の訪問を受け、挨拶する。おしんは川部の出資で勝手に店の改装計画を決めてしまう仙造に不満を抱く。おしんは意地を張り浩太を保証人として銀行の融資を取り付け、自力でセルフサービスのスーパーを始めようとする。 道子は店の近くに別居するつもりでいたがおしんは道子を呼び出し、商人の嫁が同居しないなら嫁に来なくてよいと言い放つ。仁は道子を諦めると言い出すが、仙造はおしんの言い分に理解を示し同居することになる。12月、名古屋で結婚式を挙げるが、スキーを兼ねた新婚旅行の帰りに二人が道子の実家に寄ったのが、おしんは面白くない。田倉家で同居生活が始まるとおしんは道子に「家事は全てまかせる。店は手伝わなくてよい」と言い渡すが、半日も経たずに道子は実家に逃げ帰る。翌日、名古屋に迎えに行った仁とすれ違いに仙造に連れられ道子が帰ってくる。道子は自分に田倉家の嫁は務まらないと詫びる。おしんは道子がまだ仁が好きだと聞き、今後一切口出ししないと和解。仙造に自分のような嫁の苦労はさせたくないと語る。 昭和31年(1956年)、希望が師匠に認められ、百合と簡素な披露宴を行う。3月、スーパー開店にあたって、仁は少年航空時代の後輩でアメリカでスーパーの店員経験のある崎田辰則を呼び寄せ、禎も名古屋から開店セールの手伝いのために帰省させられる。禎は店を手伝わない道子に不満をぶつけるが、道子はつわりで妊娠が発覚。開店前日、川部家は開店の足手まといになるからと道子を連れ帰る。 翌日の3月15日、田倉商店はセルフサービスのスーパーとして新装開店。三日間の開店安売りサービスを禎も手伝う。利益を顧みない金額設定に商店街の他店の人間から文句が出るがそれがおしんの商売根性に火をつけることとなった。閉店時間を会社帰りの人に合わせ延長し自分たちの作った惣菜を販売することで価格以外に活路を見い出す。商売の利益が自分の学費の1ヶ月分にも満たないことを三日間の手伝いで実感した禎は母おしんの働きをみて涙して名古屋へ帰るのを延長する。商売の面白さを知った禎の働きぶりはおしんと初子を感心させる。辰則と禎の働きを見て、仁は店のために禎と辰則を結婚させようと言い出し、禎に話をもちかける。おしんは仁の横暴さにあきれる。
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