再起奮闘編(第23週 - 第26週)
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「半分、青い。」の記事における「再起奮闘編(第23週 - 第26週)」の解説
結局夫婦関係は修復出来ずに離婚した律は、2010年(平成22年)に帰国。ロボット事業の下火により東京本社に配属され、高層ビルの中で息苦しさを感じながら管理職として働いていた。同年の夏、正人の紹介で杉並区風の谷に転居した律は、「ヒットエンドラン」が倒産してひとりメーカー「株式会社ふぎょぎょ」を始めるもうまく行かずに五平餅の移動販売をしていた鈴愛と偶然再会。正人と花野も交えて交流が復活する。そんななか、晴が癌に罹患したと知った鈴愛は花野を律と正人に預けて帰省。同日、「株式会社ふぎょぎょ」が入るシェアオフィスの祭りに花野の付き添いで出向いた律は、そこで学生時代のロボット開発の同志と再会したことや理想の環境であることから、シェアオフィスでのひとりメーカーに興味を持つ。当初は反対した鈴愛も律の考えを容認し、予定している入院生活を憂える晴の話をヒントに、そよ風のような風を発する扇風機の製造を事業内容に決定し、律は「菱松電機」を退職する。そして律が鈴愛や正人の協力を得ながら扇風機開発の実験を進めるなか、晴の容体が急変する。緊急手術で一命をとりとめた晴に対して律は、鈴愛と共に「株式会社スパロウリズム」を立ち上げ、「そよ風の扇風機」を開発していると報告。話を聞き扇風機の完成に期待する晴だったが、5年生存率は50%と医師から告げられる。一方、鈴愛が大納言時代に知った「扇風機の風を壁に当てると柔らかくなる」との知恵で開発が躍進。花野のスケート体験から羽を二重構造に、鈴愛と律が幼い頃に作ったゾートロープの構造からDCモーターを使うことを思い付き、ようやく第一号製品が完成し「そよ風ファン」と命名する。律との発明の傍ら、金融機関に融資の申し込みや製造工場探しに奔走する鈴愛だったが、どこも断られて行き詰まる。そして資金も底をつき負債も抱え、さらに製品も製造コストがかかって高額になったため、収益が見込めずに苦悩する鈴愛と律は、津曲に市場販売の協力を依頼。商品発表の際の映像を、映画監督として成功した涼次に作ってもらおうと考えた鈴愛は、久しぶりに彼と再会し、数年前の身勝手を詫びるとともに感謝を述べる涼次に対して、映画監督成功の祝福の言葉をかける。こうして迎えた2011年(平成23年)3月11日の扇風機の制作発表会、鈴愛がプレゼンをする最中、東日本大震災が発生する。 地震発生から3日後、そよ風ファンのプレゼンは成功し資金は集まるも、震災の影響から量産は困難を極める。一方で、鈴愛は仙台に住む裕子の安否不明を気に病んでいた。そんな中、花野が地震の恐怖で粗相したことでクラスメイトからのいじめに遭っていると知る。花野は、裕子を心配する鈴愛に気兼ねし、自身の考えを相談しようと律を訪ねるも不在。そのため藤村家に行き、涼次との面会を望む。そして涼次との再会を果たした花野を迎えに行った鈴愛は、彼から復縁を持ちかけられるが、律を大事に思う気持ちを自覚した鈴愛は辞退する。その後、裕子の死を知った鈴愛は酷く落ち込み、実家に帰省・静養を経て仙台の裕子の自宅を訪れる。裕子の夫から彼女が生前に扇風機完成を期待していた話を聞いたことや、彼女の携帯電話に残された遺言を聞き励まされた鈴愛は、東京に戻り裕子の分まで生きると決め、気持ちを奮い立たせる。 2011年7月7日、七夕。そよ風ファン販売の目処が立ち、実家で祝賀会の準備をする鈴愛は、そよ風ファンの風を浴びる晴の様子を見て、急遽商品名を「マザー」に変更する。祝賀会を終えて帰路につく律は、鈴愛に誕生日プレゼントとして、彼女から高校時代に所望されて自身が発明した「傘に当たる雨の音が綺麗に聞こえる傘」を贈る。プレゼントに対するお返しが無い旨を話す鈴愛に、律は彼女が書いた「律の傍に居たい」と書いた七夕の短冊を見せる。そして2人は互いの素直な気持ちを確かめ、抱きしめ合う。 数日後、鈴愛が待ちわびていた雨が降る。天気雨の中、律から贈られた傘をさした鈴愛は、一緒に傘の下に入った晴と花野とともに、綺麗に聞こえる雨音を堪能するのであった。
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