再現版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 05:17 UTC 版)
「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」の記事における「再現版」の解説
※前述のPS3用ゲームソフト『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』での再現シナリオ。オリジナル発表以降の後付けの設定も折り込み、本編とは結末や展開が若干異なる。 序章 ジオン公国でニュータイプ研究と独自の理論を盛り込んだEXAMシステムの開発を進めていたクルスト・モーゼス博士はテストパイロットのニムバス・シュターゼン、そしてニュータイプ能力を持つマリオン・ウェルチの協力を得て研究を続けていた。だが、ニムバスを遙かに凌駕するマリオンの驚異的な能力に「いずれオールドタイプはニュータイプに支配される」という妄想を抱くようになる。狂気に走ったクルストはマリオンをEXAM完成の生け贄とし、彼女は昏睡状態に陥った。ジオン・ダイクンの理想であるニュータイプを兵器として利用するというクルストの研究はジオン内部で異端視され、クルストは研究継続のため連邦政府に亡命する。その際、博士により4つの完成したEXAMのうち3つまでが持ち出された。ニムバスはマリオンをサイド6の病院に入院させ、ジオンと自身を裏切ったクルストへの復讐を胸に誓う。 一方、クルストは亡命先の連邦政府でMS開発責任者のアルフ・カムラと出会う。彼はEXAM搭載機として陸戦型ガンダムを改良した機体ブルーディスティニー1号機(BD-1)を完成させる。だが、BD-1の驚異的な運動性能はテストパイロットたちの命を次々に奪う。遂には暴走事故を起こすのだった……。 戦慄のブルー 地球連邦軍第11独立機械化混成部隊、通称「モルモット隊」のユウ・カジマ、フィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリスの三人は作戦行動中に敵味方無差別に攻撃する謎の蒼い機体と遭遇する。それこそはBD-1だった。三人はどうにかBD-1を退けることに成功する。その驚異的な運動性能と殺戮マシンとも呼ぶべき圧倒的な力にユウは魅了される。先行配備のジム・コマンドを受領したモルモット隊は数々の戦場で活躍し、エースパイロットとなったユウにアルフは白羽の矢を立てようと考えるようになる。 蒼を受け継ぐ者 輸送中のBD-1がミデア改の機体内で暴走。アルフとBD-1を乗せたミデア改は砂漠地帯に不時着する。これの救出を命じられたのはモルモット隊だった。だが、この情報を得ていたニムバスはジオンに残された最後のEXAMを搭載したイフリート改で出撃し、EXAM回収を目論む。ミデア改を攻撃しようとした自軍部隊を撃墜したニムバスだったが、モルモット隊と鉢合わせになり交戦。不慣れな地上戦と機体完熟度、そしてユウの技量により撤退を余儀なくされる。二人のエースの因縁はこのとき始まった。 奇しくも再会することになったユウとBD-1。アルフはEXAM搭載機を退けたユウの技量を見込み、BD-1を託す。ユウは中尉に昇進し、アルフはモルモット隊に帯同することになる。力を渇望していたユウはBD-1を得てその性能に満足する。だが、発射目前のミサイル基地制圧を命じられたユウはアルフの命令でEXAMシステムを使用。圧倒的な戦闘力で基地守備隊を壊滅させたユウだったが、システム発動中に謎の少女の声を聞く。そして、敵味方の区別がなくなったBD-1は戦いの直後にフィリップに銃口を向ける。幸い何事もなく終わったものの、ユウはEXAMへの恐怖と謎の少女マリオンの声に疑惑を深めてゆく。だが、ユウにはまだ確証がなかった。 オデッサが終わりジオン地上軍掃討に当たっていたモルモット隊は再びニムバスと交戦する。互いにEXAMを発動させるBD-1とイフリート改。激闘の中で、ユウはマリオンの意志をはっきりと知る。BD-1はイフリート改を撃破するが、とどめを刺そうとしたユウの前にニムバスの部下のドムが立ちはだかり、機体の爆発によりEXAMを搭載したBD-1の頭部が失われる。ニムバスは部下の手で辛くも脱出する。 裁かれし者 ニムバスは部下の情報でクルストの所在地を特定。基地でシステム開発を続けていたクルストを誅殺し、実験機として保管されていたブルーディスティニー2号機(BD-2)を強奪する。その情報にアルフは動揺。アルフはEXAMシステムの詳細については知らされていなかった。未完成のため難を逃れたブルーディスティニー3号機(BD-3)を急遽完成させたアルフはユウたちモルモット隊とともにニムバスの行方を追う。そんな中、HLV発射場でジオンの大軍と交戦することになったモルモット隊は同じく連邦のMS試験運用部隊である第20独立機械化混成部隊“レイス”の協力を得る。レイスの隊長トラヴィス(フィクサー)から連邦軍でEXAMの研究成果から生まれたHADESを搭載した『第4の騎士』“ペイルライダー”が運用されているという事実を聞かされたアルフはHADESがオーガスタ研究所で行われている非人道的な開発計画により産み出されたものだという情報を与える。宇宙に上がったユウたちはかつてクルスト博士が研究に使っていたコロニーに向かう。そこでユウたちが知ったのはEXAMシステムがニュータイプと戦うため、ニュータイプの少女マリオンを犠牲にして産み出されたということだった。ニムバス率いるMS隊に急襲されたユウはニムバスとの因縁に決着をつけるべく出撃する。戦災孤児のマリオンがニムバスやクルストに愛情を持っていたこと。だが、皮肉にもそのことが二人を狂気に駆り立ててしまったこと。彼女の本質が殺戮マシンの「システム」ではなく、愛する者を守りたいという「意志」であるという事実を理解したユウはマリオンと共にEXAMの亡者に墜ちてしまったニムバスを救うためBD-2の頭部を破壊するが、相討ちとなりBD-3も頭部を破壊される。二機の爆発はユウとニムバスを飲み込むかに思えたが不思議な光に包まれたユウは奇跡を目撃し、生還して仲間達の待つ場所に戻ることが出来たのだった。一方、妄執から解放されたニムバスは安らかなる戦死を遂げる。 終章 ユウは終戦後サイド6で読書をしている一人の少女を目撃する。それは昏睡から覚めたマリオンだったがユウは声をかけることなく立ち去る。ユウは連邦軍に残り相次ぐ紛争を経験する。EXAM事件から10年後、シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンによる「アクシズ落とし」が行われる最中、ジェガンのパイロットとして参戦していたユウはアクシズ落下を食い止めようとして命を賭すMSたちの中に混じっていた。引力で弾かれそうになったギラ・ドーガを救うユウ。死を覚悟し「馬鹿なことかも知れない」とひとりごちたユウの脳裏に、マリオンの言葉が響く。「違うでしょ」ユウの前でアムロ・レイの起こした奇跡の光が巻き起こり、アクシズ落下は阻止された。生き残ったユウはニュータイプの起こす「奇跡の光」を二度も目撃することになった。
※この「再現版」の解説は、「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」の解説の一部です。
「再現版」を含む「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」の記事については、「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」の概要を参照ください。
- 再現版のページへのリンク