事業仕分けにおけるスパコン開発批判とは? わかりやすく解説

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事業仕分けにおけるスパコン開発批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:30 UTC 版)

蓮舫」の記事における「事業仕分けにおけるスパコン開発批判」の解説

2009年11月13日民主党政権下内閣府設置した事業仕分け文科省予算仕分けの際、蓮舫は「仕分け人」として次世代スーパーコンピュータ開発予算削減決定した。この時に要求予算妥当性についての説明求めた発言である「世界一になる理由何があるんでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」が話題になった2010年6月17日産経新聞などのインタビュー答えて「(日本が)科学技術分野で一番を目指す。あるいは他の分野でも一番を目指すのは当然だ」と発言。これを産経新聞は「発言修正した」と評した2011年3月8日参議院予算委員会において片山さつきからスーパーコンピュータ世界ランキング1位を問われ存じません」と答えた片山は「蓮舫廃止したお陰で日本開発が遅れ、中国が1位に躍り出た」と評した。同6月21日日本スパコン7年ぶりに世界一となったことを受けて蓮舫は「極めて明るいニュース関係者のご努力心から敬意表したい」と賞賛した。一方2位じゃダメなんでしょうか発言については、自著「一番じゃなきゃダメですか?」において「一部分取り上げられることに対しても、自分自身の口から出た言葉ですから、私は否定もしないし、言い訳もしません」としていた が、「メディア勝手に短い部分流した」「コメント前後をみていただければ間違った報道」と反論し、「ナンバーワンになることだけを自己目的化するのではなく国民皆様税金活用させていただいているので、オンリーワン目指す努力期待したい」とも述べたその後蓮舫似た仕分け人が役人マイクで殴るという携帯電話ゲーム登場し同年12月27日放送の『真相報道 バンキシャ!』に生出演した際にこのゲーム紹介され、「私は役人の人を(マイクで)殴ったりしませんから」と苦笑いしながら答えた。 この発言について、ノーベル賞フィールズ賞受賞した5人の科学者記者会見批判し中でも野依良治は「全く不見識であり、将来、(蓮舫を含む仕分け人は)歴史という法廷に立つ覚悟はできているのか」と述べ利根川進も「“世界一である必要はない”と語った人(= 蓮舫)がいるが、1位を目指なければ2位3位にもなれない」と続き鳩山由紀夫首相当時)に次世代スーパーコンピュータへの予算編成を行うべきだと直談判した。 ノーベル化学賞受賞した鈴木章北海道大名教授2010年10月8日に「研究は1番でないといけない。“2位ではどうか”などというのは愚問このようなことを言う人は、科学技術を全く知らない人だ」と蓮舫批判した上で、「日本の科学技術力は非常にレベル高く今後維持していかねばならない」、「日本生き残るためには付加価値の高いものを作り世界使ってもらうしかない」、「科学技術阻害するような要因政治家作るのは絶対にだめで、日本の首を絞めることになる。1番になろうとしても、なかなかなれないということを、政治家の人たちも理解してほしい」と述べた与謝野馨自由民主党党員時代2010年1月出版した民主党日本経済破壊する』にて「中国の文化大革命の際の紅衛兵二重写しにしか見えなかった」と民主党事業仕分け批判していたが、無所属議員として民主党政権参加後自由民主党山本一太議員からこの発言について問われた際には「本は面白く書かない読んでもらえない」と回答している。 東京都知事石原慎太郎は「文明工学的白痴的」「技術に関してはあの発言論外」と批評した読売新聞社会長主筆渡邉恒雄事業仕分け言及し蓮舫非難した蓮舫後日、「1位を目指すのは当然で、あえてそう聞くことにより納得のいく答弁聞けるかと思ったが、残念ながら聞けなかった」という趣旨発言をしている一方、「我々は削減するとは決めていない」と明言した数学者藤原正彦は『週刊新潮』に連載したコラムにて「世界中科学者世界一目指さない人はいない」「技術でもみな世界一目指し努力しやっと上位残れる」と蓮舫批判し、「費用対効果科学研究考え上でタブーである」と述べている。 一方で実務スーパーコンピュータ日常的に使う計算機科学専門東大院教授金田康正スーパーπ開発者)は、「一番だから良いわけではない」、千葉工大惑星探査研究センター所長松井孝典も「ハード世界一になればソフトに波及というが分野で違う」と、「1番ありき」の目的なきハード偏重主義批判した松井民間委員として仕分参加しており、文部科学省側の説明対し、「スーパーコンピューターで1位になれなければ科学絶対に世界一なれない日本二流になってしまう、そんな馬鹿なことはない」「研究場合に、これがないから日本研究全て駄目になるわけはない」等と発言している。また、当時既にアメリカ日本スパコン性能上回る物を開発しており、追加予算投入しても1位になれるのは最大半年コスト性能上の物が開発されることが明らかになっている状況だった。計算統計力学専門菊池誠大阪大学教授上記発言について、1位になれないことが濃厚であったとしても予算確保するための助け舟であろう述べている。 蓮舫から問われた「世界一性能にこだわる必要性や、2位以下になった場合リスク」について、研究者側は「夢を与えたい」「全力挙げて獲得したい」「(1位でなければ様々な競争分野について不利になる」等と回答した蓮舫は「1位のところだけを企業利用したいのか、2位になってもうちょっと安価わかりやすく応用したものを使うということはできないか」とも質問したが、文科省側は「1位になることで、日本いろいろなアイデア世界先行して発揮できる状況作りたい」と回答。このやりとりについてジャーナリスト元麻布春男は「自前作ることの必然性世界一目指せるだけの高額な予算投じることの必要性説明できなかったという時点で、研究者側の負けだった」と述べている。 アメリカ中国スーパーコンピュータ開発躍起になるのは、スーパーコンピュータ日本のような民生用途のみならずシミュレーション装甲材料開発ステルス性能の向上といった軍事用途にも使え、それが国の安全保障直結する(すなわち、相手開発できないものを開発できる)からである。なお、中国日本この様ごたごたもたつく中、翌年2010年Top500初め一位になっている日本世界一奪回するのはさらにその翌年のことであり、2011年6月21日日本スパコン「京」が7年ぶりに世界一となったことを受けて高木義明文部科学相は、この発言との関係について、「科学者発奮し、むしろバネになった」との見解示した産経新聞は、「世間反発招いた主因は、その公開処刑のような手法にあった。」、「仕分けが、早口で敵をねじ伏せ公開の場で血祭りに上げる政治ショー」だった面は否めない。」と評している。

※この「事業仕分けにおけるスパコン開発批判」の解説は、「蓮舫」の解説の一部です。
「事業仕分けにおけるスパコン開発批判」を含む「蓮舫」の記事については、「蓮舫」の概要を参照ください。

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