主に投球・得点に関するもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 00:38 UTC 版)
「ボウリング」の記事における「主に投球・得点に関するもの」の解説
アドレス ボールを構え、投げる準備をすること。また、その姿勢のことを指すこともある。 ロフトボール ボールが手元から放たれる(リリース)時、親指が上手く抜けずに中指薬指とほぼ同時に抜けてしまい、山なりにレーンへと放り出してしまう不正投球。ボールの親指穴とボウラー自身の親指の形状との不適合か、腕と脚とのタイミングが合わない不適切な投球フォームなどが原因。落下の際に大きな音と共にレーンを傷める(床材の修復が必要になる場合もある)だけでなく、ボールの行方次第では周囲の人身に危険が及ぶ。但し、上級者などが行う(先に親指を正しく抜いて)前方へ回転させながら放るロフティングとは異なる。こちらはスパット手前くらいまでの距離ならば、必ずしもマナー違反にはならない。 ファウル 投球姿勢に入ってから次の投球者が投球姿勢に入るまでの間に、体の一部がファウルライン(アプローチとレーンの境界)を超えてレーン等に触れ投球すること(投球しなければファウルとはならないので、再度やり直せばよい)。倒したピン数にかかわらず0点となる。スコアには「F」と記入する。ルール上で明確に規定され、プロの試合およびアマチュア競技団体の公式試合では厳格に適用され、ファウルランプと呼ばれる装置で自動的にファウルが検出される。しかし、アマチュアのレクリエーション(家族連れ、学生グループ、企業の社員懇親会など)の場合は、適用しないことが多い(この場合ファウルランプはオフにされている)。とはいえ、ファウルラインの先にはオイルが塗布されているため、靴にオイルを付着させてアプローチに持ち込むことになるので、ファウルしないことが望ましい。このため、常時ファウルランプをオンにしているボウリング場も一部に見られる。 ファウルの場合の処理は、1投目でのファウルでは倒した本数に関係なく10本のピンが再セットされて2投目に進む。その2投目で10本全部を倒した場合は、1投目がガターだった場合と同じくスペアとなる。2投目のファウルはミスと同じと判断され、次のフレームに進む。 ファウルとガター(1投目)またはミス(2投目)が重複した時は、ルールでは特に規定がないが、通常は先に判定されるファウルが採用され、スコアには「F」が記録される。なお、得点はどちらを採用しても同じである。 ストレート 名前通りほとんど曲がらず真直な球筋のこと。狙いがつけやすく基本的な球筋とされる。 フック 右投げの場合、左へ曲がる球筋のこと。左投げの場合は逆に、右へ曲がる球筋をフックボールと呼ぶ。最も一般的な球筋とされる。 カーブ 曲がる球筋のこと。以前は、投球したボールがまっすぐ進んでから曲がるボールをフック、投球後からピンヒットまで弧を描く曲がり方をカーブと区別していたが、2000年前後頃から曲がるボールは全てフックと呼ぶのが一般的となっており、カーブボールという用語は使われなくなっている。 バックアップ フックとは逆に、右投げなら右に、左投げなら左に曲がる球筋のこと。球威を殺ぐ投げ方といわれ一部を除き悪い投げ方とされることが多い。 コンベンショナル・グリップ 中指と薬指を第2関節まで入れる持ち方。最も一般的な持ち方で初心者にも向いている。ハウスボールはほとんどがこの持ち方を想定して穴が開けてある。 PBAの一部プロ(ロバート・スミス等)はボールの回転数を抑え、コントロールしやすくするために、あえて一部薬指をコンベンショナルにする場合もある。 セミフィンガー・グリップ 中指と薬指を第1関節と第2関節の中間まで入れる持ち方。他の持ち方とは異なり指が曲がらない場所で持つので慣れないと指を痛めることがある。この点の解決のためかセミフィンガー用ボールは穴の入口の親指側が斜めにカットされていることもある。 フルフィンガー(フィンガーチップ) 中指と薬指を第1関節までしか入れない持ち方。マイボールを作成する場合に多く採用される。ボールの保持が難しく中・上級者向け。親指や手首の関節への負担が高く負傷しやすいといわれ扱いの難しい持ち方。 ストライク 1投目で10本のピンすべてを倒すこと。 ストライクとなったフレームは、そのフレームのストライクで倒した本数の10本に加え、次とその次の2投分で倒したピンの本数の合計をボーナス得点として加算する。たとえば第1フレームがストライクの場合、第2フレームの第1投と第2投で、また第2フレームがストライクだった場合は第2フレームの10本と第3フレームの第1投で倒したピンの本数を加算したものが、それぞれ第1フレームの得点となる。 なお、最終(第10)フレームの第1投がストライクの場合、その後の第2投と第3投は最終フレームのストライクのボーナス得点を決めるためのものである。第9フレームもストライクだった場合の第2投は第9フレームのストライクのボーナス得点を決める役割もある。そのため最終フレームの第1投や第2投でストライクを出しても加算は適用しない。 スペア 1投目で残ったピンを、2投目ですべて倒すこと。 スペアとなったフレームは、そのフレームの10本に加え、次の1投分で倒したピンの本数をボーナス得点として加算する。たとえば第1フレームがスペアの場合、第2フレームの第1投で倒したピンの本数を加算したものが第1フレームの得点となる。 なお、最終(第10)フレームの第1投と第2投でスペアを出した場合、その後の第3投は最終フレームのストライクのボーナス得点を決めるためのものである。そのため最終フレームの第1投と第2投でスペアを出しても加算は適用しない。 マーク ストライクまたはスペアのこと。約10点分の意味で、おおむねの点差(1マーク差、など)を表現するために使う。スペアまたはストライクの場合、該当フレームにはまだ得点が記入されないため、途中経過においてマーク数で形勢を判断する。この場合、スペアまたはストライクのマーク数に加えて連続ストライクの二つ目以降一つ毎に+1マーク(ただし第10フレーム3投目を除く)して計算する。あるいはオープンフレームを-1マーク、連続ストライクの二つ目以降を一つ毎に+1マーク(ただし第10フレーム3投目を除く)として計算する。 カウント 1投目で倒したピンの数のこと。対戦においてマークが同じ場合、カウント勝負となる。 ダブル ストライクを2回続けること。 ターキー ストライクを3回続けること。トリプル、3バーガーとも言う。語源は七面鳥(turkey)(“トルコ風”は頭文字が大文字(Turkey))。 ターキーの後さらにストライクを続けると、フォース(フォーバーガー/ハムボーン)→フィフス(ファイブバーガー/ヤッツィー)→シックスス(シックスパック)→セブンス(セブンパック)→エイトス(エイトパック)→ナインス(ナインインアロー)→テンス(テンインアロー)→イレブンス(イレブンインアロー)→パーフェクトと続く。 ちなみにPBAツアーで、ラブ(ロブ)・ストーンというアナウンサーが、トリプルには「ターキー」という名前があるのになぜフォースとフィフスにないのか、ということで、ダブルをバックス・トゥ・バック・ジャック、フォースをハムボーン(Hambone:骨付きの豚肉)または4バーガー、フィフスをヤッツィー(Yahtzee:サイコロ5つを使って行うゲーム)または5バーガーと名付けており、ハムボーンのほうは広まりつつある。 ファウンデーション 第9フレームでストライクを取ること。ここでストライクを取るかオープンにするかで大逆転があり得るので、試合の時は非常に重要となる。語源は(逆転の)下地または基礎、の意味。このことから第9フレームを「ファウンデーションフレーム」と呼ぶ。 パンチアウト 第10フレームでストライクを3回続けること。 オールウェー 第2フレーム以降のある時点から第10フレーム3投目までストライクを続けること。 クリーンゲーム すべてのフレームを、スペアまたはストライクとすること。ノーミスゲームとも呼ぶ。 パーフェクトゲーム 1ゲームすべての投球でストライクを達成すること。12回連続ストライクで、得点は120点ではなく満点の300点となる。計算式は、30×10=300(ストライクのみピン数ではなく30点/フレーム、最終フレームは10ピン×3投。) ナインスペアゲーム 9フレームまでの全フレームで、1投目に9本を倒し、2投目でスペアとすること(第10フレームの3投目は9本を倒す)。得点は190点で、これはストライク無しで出せる最高得点である。パーフェクトゲームより困難とされる。 ダッチマン 第1フレームから最終フレームまでストライクとスペアを交互に出し続けること(最終フレームはストライクの後にスペア、もしくはスペアの後にストライクとする)。得点は200点となる。ナインスペアゲーム同様、パーフェクトゲームより困難とされる。 後述のアメリカン方式によるゲームでは、一方のレーンではストライクを出せるコースが掴めているが、もう一方のレーンが掴めないといった場合に、ストライクとスペアが交互に出る展開となることがある。 ミス 2投目でピンを1本も倒せなかったこと。ブローとも言う。この時ガターに落ちても、ガターとは言わない。スコアには「-」と記入する。 なお、公式ルールでの「ミス」は、1フレームの2投以内で10本すべてのピンを倒せなかった(ストライクもスペアも取れなかった)ことを指す。この場合は「エラー」と呼ぶこともある。 オープンフレーム ストライクにもスペアにもできなかったフレームのこと。 ノーヘッド 1投目でボールがヘッドピンに当たらないこと。 スプリット 1投目でヘッドピンが倒れ、残りのピンが隣接しない状態で残ること(4・5や8・9のように同一平面で隣接する場合を含む)。スコアでは、倒したピンの本数を○で囲む。 ワッシャー 1投目がノーヘッドで、3番ピン(左投げなら2番ピン)に当たり、1・2・4・7番ピン(左投げなら1・3・6・10番ピン)が残ってしまうこと(4番ピンや6番ピンが倒れた場合を含むこともある)。ちょうど、斜めに間のピンを洗い流すような形なので「ウォッシュ・アウト (wash out)」とも呼ぶ。 タップ ボールがうまくポケットに入り、ストライクとなるかと思いきや、1本だけ残ってしまうこと。右投げなら10番ピン(左投げなら7番ピン)が残ることが多く、特に10番ピンが残ることを「テンピン・タップ」と呼ぶ。 チョップ スプリットやワッシャーではないフレームの2投目でボールがキーピン(最も手前のピン)に厚く当たり、キーピンより右側(右投げの場合)のピンが残ること。 パワーハウス ストライクを取った時、10本のピンがすべて後部のピットまで落ち、レーンに何も残らない状態になること。または、ピンが壊れるかというほどの強い投球をすること(この場合は、ボールがほとんど回転せず、レーンの上を滑っていくことも多い)。 ハンデキャップ 対戦相手と技術的に差がある場合に付加される得点のこと。略して、「HDCP」と表記されることが多い。リーグ戦等において参加者個人の平均得点(アベレージ)を元に与えられる場合と、公式競技等で年齢・性別に応じて与えられる場合がある。 アメリカン(アメリカ方式) 1ゲームの中で、2つのレーンを使い、フレームごとに交互に投げる方式。レーンごとにレーンのコンディションが変わるため、公平性を保つために競技ではこの方式で行われることが多い。 PBA・TV決勝(マッチプレー方式) 基本的にアメリカンと同じだが、1フレーム目の第一投球者のみ1フレーム投球し、それ以降は2フレームごと(1フレーム目はAレーン、2フレーム目はBレーンとレーンチェンジは行われる)で投球者が交互に投げる方式。 ヨーロピアン(ヨーロッパ方式) 1ゲームの全フレームを同じレーンで投げる方式。
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