ドンファン
「ドンファン」とは・「ドンファン」の意味
「ドンファン」とは、17世紀の伝説上の人物である。伝説の元になった人物「ドン・ファン・テノーリオ」は貴族の娘を誘拐し、その貴族を殺害した。その後「ドン・ファン・テノーリオ」は寺院の僧侶により殺害されるが、僧侶たちはその事実を隠す。そして「ドン・ファン・テノーリオ」は天罰が下り、殺害した貴族の墓の上にある石像が倒れて亡くなった、という噂を僧侶たちは流した。この噂を元にした「ティルソ・デ・モリーナ」の戯曲「セビリアの色事師と石の客」はスペインで大ヒットした。その後「モリエール」の戯曲「ドン・ジュアン」がフランスで、「モーツァルト」のオペラ「ドン・ジョヴァンニ」がチェコで大ヒットするなど、「ドンファン」の伝説はヨーロッパ各地へ波及した。現在でも「ドンファン」を扱う演劇・ドラマ・映画・アニメが作られている。作中の「ドンファン」は美男子で、自由気ままに旅をし、行く先々で女性と付き合う好色家として描かれている。転じて好色家やプレイボーイのことを「ドンファン」とも言う。日本で「ドンファン」を検索すると、同時に「紀州 元嫁」「ポケモン 由来」というキーワードも浮かび上がってくる。「紀州 元嫁」に関連するものは、「紀州のドンファン」と呼ばれた実業家「野崎幸助」が殺害された事件である。この事件で「野崎幸助」の元嫁が逮捕されている。また、「ポケモン 由来」は、ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン)」に登場する「ドンファン」というポケモンに関連している。その育成論を巡っては、ユーザーにより熱い議論が交わされている。ポケモン「ドンファン」の名の由来・元ネタがスペインの「ドンファン」かどうかは定かではない。
「ドンファン」は何語かによって綴り・表記が変わる。英語では「ドン・ファン(Don Juan)」、フランス語では「ドン・ジュアン(don Juan)」、イタリア語では「ドン・ジョヴァンニ(Don Giovanni)」と表記される。
「ドンファン」の語源・由来
「ドンファン」の語源はスペイン語の「Don Juan」から来ている。「Don」は貴族や高位聖職者に対しての尊称で、日本語で「様」「殿」といった意味である。「Juan」はスペイン語の男性名で、ヨハネ(Johannes)に由来する。「Don Juan」は発音をカタカナで表記すると「ドンファン」「ドンフワン」となり、「ドンファン」という言葉がそのまま日本語として定着した。「ドンファン」の類義語
「女性好き」といった意味での「ドンファン」の類義語として、「プレイボーイ」「好色家」「好色放蕩」「すけこまし」「女たらし」「色男」「艶福家」「遊び人」が挙げられる。「ドンファン(ポケモン)」とは
「ドンファン(ポケモン)」とはゲーム「ポケットモンスター」シリーズに出てくるポケモンである。じめんタイプのポケモンで、とくせいは「がんじょう」と「すながくれ」、高さが1.1m、重さが120.0kgある。「とくこう」「とくぼう」「すばやさ」の値は低いが、高い「こうげき」と「ぼうぎょ」を誇る。「ゴマゾウ」のレベルを25にすることで、「ドンファン」に進化できる。初登場は「ポケットモンスター金・銀」である。「ドンファン」の熟語・言い回し
紀州のドンファンとは
和歌山県田辺市の実業家である「野崎幸助」のことである。「野崎幸助」は女性関係が派手で、4000人の女性に3億円を貢いだことがあると豪語し、自らを「紀州のドンファン」と称し著作も出版していた。「野崎幸助」は2018年5月24日に急性覚醒剤中毒により77歳で死亡した。その死因と死亡状況に不自然な点があったことから、殺害されたのではないかと話題になった。真犯人を探す報道は連日行われ、2021年4月28日に元妻が殺人の容疑で和歌山県警察に逮捕された。
「ドンファン」の使い方・例文
「ドンファン」を使った例文は以下の通りである。・スペイン人なら誰でもドンファンの伝説を知っている。
・彼は在学中に何度も彼女を変えていた。まさにドンファンのような人だ。
・ドンファンは対戦であまり使われていないポケモンである。
・紀州のドンファン死亡事件は、毎日ワイドショーで取り上げられた。
ドン・ファン
英語:Don Juan
「ドン・ファン(西: Don Juan)」とは、「好色漢」「女たらし」「プレイボーイ」といった意味合いで用いられる言葉である。
【由来】
もともと「ドン・ファン」とは、希代の女たらしとして語られる伝説的人物の名前である。実在した人物というわけではない。この伝説に基づき、ドン・ファンは女性を誘惑する「女たらし」の代名詞となっている。
ドン・ファンはスペイン語圏における伝説であり、「Don Juan」と表記してスペイン語の発音に則り「ドンファン」と発音される。英語圏では英語の読み方にならって「ドンジュアン」と発音することもあるが、原語に則して「ドンジュアン」と読む場合が少なくない。
ドン・ファンの伝説は17世紀に生まれたとされる。モーツァルトは18世紀に「ドン・ジョバンニ」としてドン・ファンを題材とするオペラ作品を世に出している。ちなみにドン・ジョバンニ(Don Giovanni)はドン・ファンのイタリア語名である。
「ドン・ファン」は「女たらし」や「好色漢」の代名詞である。そう解釈すれば、2018年に和歌山県の資産家が怪死した事件を報じた折マスメディアが多用した「紀州のドン・ファン」という二つ名も理解しやすい。同事件の渦中の人物は述べ数千人にのぼる女性遍歴があったという。
ドン・ファンという二つ名は、もっぱら男性について用いられる。
女性について、「男をたぶらかす魔性の女」という意味で用いられる表現としては、ファム・ファタール(femme fatale)のような言い方が挙げられる。なお「ファム・ファタール」は概念上の類型であり、人名というわけではない。ファム・ファタールの代表例となり得る人名としては、「カルメン」や「サロメ」が挙げられるかもしれない。
ドン・ファンの類義語、というと語弊があるが、「カサノヴァ」なども女性遍歴の多さによって後世に名の伝わる人物の名前であり、ドン・ファンと同様に「女たらしの代名詞」として用いられることがある。カサノヴァ(Giacomo Casanova)は18世紀イタリアに実在した文人であり性豪、その奔放な性体験は自伝によって今日に伝わっている。
ドン‐ファン【Don Juan】
ドンファン
ドン・ファン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/25 14:26 UTC 版)
ドン・ファン(スペイン語: Don Juan[1])はスペインの伝説上の人物で、数多くの女性を誘惑しては捨てる好色放蕩な「猟色家・女たらし」の代名詞[2]。もともとファウストと並んで長くヨーロッパに流布していた伝説が、16世紀にスペインの劇作家によって明確なキャラクターとして描かれ、以後さまざまな文学・音楽・オペラ作品に繰りかえし登場するようになった[3]。多くの場合、富裕な美男が放蕩のかぎりをつくしたのち天罰を受け地獄に落ちる姿が描かれる[4]。「ドン」はスペイン語圏等における男性の尊称。ドン・ジュアン(仏[5]・英[6])、ドン・ジョヴァンニ(伊)[2]。
18世紀に実在したジャコモ・カサノヴァ(カサノバ、カサノーバ)は、ヨーロッパ各地を遍歴して波瀾万丈の日々を送りながら、やはり数多くの女性との情事を繰りかえしたとされ、しばしばドン・ファンと同様に女たらしの代名詞として扱われる[2]。
概要

ドン・フアンの伝説は古くからヨーロッパに伝わっていたが、その起源はよく分かっていない。この伝説には「色事師」の物語と、石像となった亡霊が男を夕食に招待して復讐する「石像の客」の物語という2つの要素がある[4]。
前者のモデルとしては、スペインのペドロ1世王(残虐王、在位1350-1369)の宮廷にいた貴族ドン・ファン・テノーリオ[7]の名が上げられることがあるが、明確な史的根拠は欠いている[8]。また後者の「天罰」譚には、14世紀ごろからヨーロッパ各地で語り伝えられた「ある男が路上に散乱していた骸骨を蹴ると、亡霊が現れ、その亡霊が男を夕食に招いて殺す」という民話が残っているとも考えられている[8]。
これらの伝説を吸収して「ドン・ファン」という人物像を文学上の典型的キャラクターとして定着したのが、スペインの劇作家ティルソ・デ・モリーナによる《セビリャの色事師と石の招客 El burlador de Sevilla y convidado de piedra》(1630)である[9]。
この作品では、セビリア名家の息子ドン・フアンが、公爵夫人イサベラ、漁師の娘ティスベーア、貴婦人ドニャ・アナ、田舎娘アミンタを次々と甘言で誘惑して犯す。そしてドニャ・アナの父親ドン・ゴンサーロが激高して復讐に現れるとこれを斬り殺してしまう。ゴンサーロは地元の貴紳だったため慰霊の石像が建てられるが、ある日、これを見つけたドン・ファンが石像を愚弄すると、石像は亡霊となって動き出し、彼を晩餐に招待したいと申し出る。亡霊を侮って墓地へやってきたドン・ファンは、食事をすませたとたん地獄の炎に焼き殺されてしまう[10]。
この戯曲は大当たりをとり、以後、無数のバリエーションを生み出す。まずイタリアでイタリア語版が作られた(1659)後、フランスでモリエールの喜劇『ドン・ジュアン、あるいは石像の宴』(1665)が大成功をおさめる[4]。さらにモーツァルトの歌劇『ドン・ジョヴァンニ』(1787)はモーツァルト4大歌劇の1つに数えられる傑作として上演が繰りかえされ、「ドン・ファン」人気は決定的となった[2]。
ロマン主義の台頭する19世紀になるとドン・ファンはさらに脚光を浴び、バイロンの長編叙事詩『ドン・ジュアン』(1819)、ソリーリャ『ドン・ファン・テノーリオ』(1844)など数多くのドン・ファンものが作られた[3]。このほか詩人のプーシキンやボードレール、哲学者のキルケゴール、小説家のアレキサンドル・デュマやプロスペル・メリメ、音楽家のリヒャルト・シュトラウスなどがドン・ファン伝説に触発された作品を書いている[3]。
関連作品
発表年 | 題名 | 作者名 | 分類 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1630 | セビーリャの色事師と石の招客 | ティルソ・デ・モリーナ | 戯曲 | |
1665 | ドン・ジュアン、あるいは石像の宴 | モリエール | 戯曲 | |
1787 | ドン・ジョヴァンニ | モーツァルト | オペラ | |
1814 | ドン・ジュアン | E・T・A・ホフマン | 小説 | |
1819 | ドン・ジュアン | バイロン | 詩 | 1924年まで書き継がれ未完に終わった。 |
1830 | 石の客(『小悲劇』中の一編) | プーシキン | 詩 | |
1844 | ドン・フワン・テノーリオ | ホセ・ソリーリャ | 戯曲 | |
1862 | ドン・ジュアン | トルストイ | 戯曲 | |
1872 | 石の客 | ダルゴムイシスキー | オペラ | プーシキンの詩に基づく。 |
1889 | 交響詩「ドン・ファン」 | リヒャルト・シュトラウス | 管弦楽曲 | |
1911 | 若きドン・ジュアンの冒険 | ギヨーム・アポリネール | 小説 | |
1926 | ドン・ファン | アラン・クロスランド | 映画 | |
1934 | ドン・ファン | アレクサンダー・コルダ | 映画 | 原題:The Private Life of Don Juan |
1943 | あれか これか | キルケゴール | 評論 | 別題『ドン・ジョヴァンニ音楽的エロスについて』 |
1973 | ドン・ファン | ロジェ・ヴァディム | 映画 | ドン・ジョアンを女性に置きかえてブリジット・バルドーが演じた。 |
1995 | ドン・ファン | ジェレミー・レベン | 映画 | |
2003 | シニョール ドン・ファン | 宝塚歌劇団 | ミュージカル | 舞台を現代日本に置きかえた翻案。 |
2010 | ドン・フアン(本人が語る) | ペーター・ハントケ | 小説 |
作品中で「ドン・ファン」が言及されるもの
- 『人と超人』(Man and superman)、ジョージ・バーナード・ショー - ヒロインに結婚を迫られる『革命家必携』の著者ジョン・タナーが、ドン・フアン・テノーリオに擬される。
- 『オペラ座の怪人』(Le Fantome de l'Opera )、ガストン・ルルー - 作中において「ドン・ファンの勝利」という演目がある。
関連項目
脚注
- ^ スペイン語発音: [doŋˈxwan] ドン・ホワン(ホアン/フワン/フアンに近い発音もみられる)
- ^ a b c d Davies, Ann. 2006. “DON JUAN.” Encyclopedia of Erotic Literature, edited by Gaëtan Brulotte and John Phillips, 1st ed. Routledge.
- ^ a b c Crofton, Ian, ed. 2002. “DON JUAN.” Brewer’s Curious Titles, 1st ed. Chambers Harrap.
- ^ a b c Saglia, Diego. 2003. “DON JUAN: THEMES AND CONTEXTS.” Encyclopedia of the Romantic Era, 1760-1850, edited by Christopher John Murray, 1st ed. Routledge.
- ^ フランス語発音: [dɔ̃ʒɥɑ̃] ドンジュアン
- ^ イギリス英語発音:[ˌdɒn ˈhwɑːn] ドン・ファーン、アメリカ英語発音:[ˌdɑːn ˈhwɑːn] ダーン・ファーン(ホワーンに近い発音も見られる)
- ^ 『ドン・ファン・テノーリオ』(ホセ・ソリーリャ著、高橋正武訳、岩波書店、1949年、全国書誌番号:49012744)
- ^ a b Smeed, J. W., Don Juan: variations on a theme, Routledge, 2021.
- ^ Tirso de Molina, Henri Larose tr., Le trompeur de Séville et l'invité de pierre : comedia fameuse, Gallimard, 2012.
- ^ ティルソ・デ・モリーナ(佐竹謙一訳)『セビーリャの色事師と石の招客 : 他一篇』岩波文庫、2014
ドンファン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/30 15:17 UTC 版)
ドンファン、ドンフアン
人名
- ドン・ファン (Don Juan) - スペイン語圏の男性名。ドンは尊称。
- ドン・ファン (Don Juan) - 17世紀スペインの伝説上の人物。ドン・フアン・テノーリオ (Don Juan Tenorio)。
- ドン・フアン・デ・アウストリア (Don Juan de Austria) - スペイン王家の庶子で、軍人。
- ドン・フアン・マトゥス (Don Juan Matus) - カルロス・カスタネダの著作に登場するインディアン。架空の人物ともされる。en:Don Juan Matus を参照。
- ドンファン - ハングル圏の男性名。
地名
作品
- ドン・ジュアン (戯曲) - モリエールの戯曲。1665年発表。
- ドン・ジョヴァンニ - モーツァルトの作曲したオペラ・ブッファ。1787年発表。
- 「ドン・ジョヴァンニ」の回想 - フランツ・リストの作曲(編曲)したピアノ曲。
- ドン・ファン (1926年の映画) - ジョン・バリモア主演のアメリカ映画。
- ドンファン (1934年の映画) - ダグラス・フェアバンクス主演のイギリス映画。
- ドン・ファンの冒険 - エロール・フリン主演のアメリカ映画。1948年。
- ドンファン (1973年の映画) - ブリジット・バルドー主演のフランス映画。
- ドンファン (1995年の映画) - ジョニー・デップ主演のアメリカ映画。
- ドン・ファン (交響詩) - リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩。
- 若きドン・ジュアンの冒険 - アポリネールの文学作品。1911年。
フィクションのキャラクター
- ドン・ファン - 子供向け番組『のりスタ!』に登場するキャラクターのひとり。
- ドンファン - ゲーム『ポケットモンスター』に登場するキャラクターの一種。
- キム・ドンファン - ゲーム『餓狼 MARK OF THE WOLVES』に登場するキャラクターのひとり。
- ドンファン - 赤川次郎のシリーズ小説『花嫁』シリーズに登場する主人公の飼い犬。
関連項目
ドンファン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 10:05 UTC 版)
「サトシのポケモン (ジョウト編)」の記事における「ドンファン」の解説
ゴマゾウ→ドンファン 声 - 林原めぐみ(ゴマゾウ)→三宅健太(ドンファン) 性別:♂ 戦績:2勝3敗 登場時期:JT・BF・DP・BW2・PM2・SS・MV 232話から登場。230話で貰ったタマゴが孵化して生まれた。サトシ初のじめんタイプ、およびタマゴ孵化ポケモン。 何事にも好奇心旺盛な無邪気な性格で、ピカチュウとは特に仲がいい。体は小さいが、力は非常に強くロケット団戦やジョウトリーグで活躍を見せている。サトシがホウエン地方へ旅立つ時にオーキド研究所に預けられる。 AG133話でバトルフロンティアの旅立ちの際、また「サトシと旅をしたい」という願念で自分からサトシの元にやってきて再度手持ちに加わる(一度離脱したポケモンが再度手持ちに加わるのはゴマゾウが初である)。AG154話にて、エレキッドを巡るロケット団との戦いの最中にドンファンに進化。進化後は「とっしん」や「ころがる」などのパワーが格段に上がった他「はかいこうせん」といった強力な技も覚え、進化後の初バトルであるバトルチューブでアザミのハブネークを倒す活躍をした。進化して体は大きくなったが、無邪気な性格は変わっていない。 DP182話でサトシがシンオウリーグエントリー後に研究所のポケモンを順に送ってもらった際に呼び戻されている。3回戦のコウヘイ戦に登場するが、コウヘイのトリッキーな戦法に翻弄され、ヨノワールに惨敗した。 PM2ではサトシとの再会に喜んだ。 現在の使用技は「ころがる」、「まるくなる」、「とっしん」、「はかいこうせん」。進化前は「じしん」、「たいあたり」、「めざめるパワー」も使用。
※この「ドンファン」の解説は、「サトシのポケモン (ジョウト編)」の解説の一部です。
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