チーム・ガルグイユ
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「M3〜ソノ黒キ鋼〜」の記事における「チーム・ガルグイユ」の解説
突如結成された、無明領域の調査チーム。主にイクスに所在していた学生や関係者で構成されている。全員幼少期に一度会っていることが示唆されているが、その間の記憶が欠落しており、詳細は不明。しかしこの8人の共振率は高く、無人島訓練でも連絡手段が無い中、何も段取りを決めてないにもかかわらず合流できた(その際に、共に行動していた2人組が帰還後の訓練において、同調率の高い者同士がパートナーに任命されている)。 実は、10年前に無明領域が生じたとき、そこに取り残されながら唯一の生還できた「神隠しの子供たち」と呼ばれる存在。生還できた理由は、屍鋼化に対抗できる「九ノ樹(ここのき)」の存在を知っていたツグミ・ササメ・ミナシの3人が、友達として彼らを保護していたことによる。 鷺沼 アカシ(さぎぬま アカシ) 声 - 松岡禎丞、井上麻里奈(幼少期) 主人公。汎用多腕重機「ヴェス」の高い操縦技術を持つ少年。チームに選抜される前は、九久ノ智学園在籍の学生2年。アージェントに乗り込み、受け入れられる。兄であるアオシが自分より優秀であったため、家の中では窮屈さを感じていた過去があり、自分が「死ね」と思った矢先に、両親と兄が死んでしまったことを引きずっているらしく、度々思い出している。特にアオシに関しては、幼いころに調査中の死去告知が下された時は無意識に歪んだ笑みを浮かべるほど疎んじてた心根があった。アージェントのことを気味悪く思っており、時々見える映像から、人を殺したことがあるのではないかと疑っており、カサネのアージェントを人間のように扱っていることも、疑うことに拍車をかけている。無人島訓練ではエミルと共に行動し、仲間たちと合流した。また、帰還後の無明領域突入任務では、エミルを気づかい任務に志願するが、逆にエミルは死んでしまい、さらには自分がエミルの話をちゃんと聞けていなかったことから、深く後悔していた。シロガネに搭載されていたデータレコーダーを無明領域から回収する任務の際に、シロガネの胸部パーツを発見したことで、アージェントに染み込んでいた(正確には染み込んでいるのではない)アオシの記憶がフラッシュバックしてしまう。精神汚染を受けながらも何とか脱出するが、アオシの記憶を見たことからカサネに対して冷たい態度を取るようになる。その後、ガルグイユを脱退し、普通の生活に戻ろうとするが、途中に出会ったササメの言葉と夏入に見せられたデータレコーダーのデータ、カサネとの和解によってガルグイユに戻る。無明領域に取り残されたヘイトを救出する作戦に向かうアージェントのコクピットの中で、アージェントを完全に受け入れる決意をする。パートナーは人間ではないが、1番共振率が高かったためパイロット兼パートナーとしてアージェントが当てられている。 破先 エミル(はざき エミル) 声 - 日笠陽子 九久ノ智学園で派遣の清掃員からパイロット養成コースに抜擢される。明るい性格と打算的な本質の2面性を持つ少女。この2面性は、過去に両親が死に、災害補償金目的で親戚に引き取られた際に、学校での虐めや親戚の家での毎日によって性格が歪んでしまったため。中学卒業後は、まっさきに親戚の家を出て働き始めていた。ガルグイユのメンバーに選ばれたことには「自分を馬鹿にした奴らを見返すチャンス」という思いが強く、訓練には誰より必死。身体の腹部から太ももにかけてイマシメの体表面のように黒くなっていて、「イマシメ化」の恐怖を感じながらも仲間たちには何とか隠していた。しかし、無人島訓練の夜にヘイトにバレてしまい、さらに、訓練から帰還してからもイマシメ化が進行し、左腕まで侵食されてしまう。追い打ちをかけるように、パートナーであるヘイトからは「自分がイマシメになってしまう」という恐怖に煽られ、無明領域突入任務で身体に異変が起こり、周りに小型のイマシメを出現させ、暴走状態になってしまう。すぐに暴走は収まり、ヴェスから救出された後はイクス本部の医療施設に運ばれるも、翌日の朝に屍鋼に全身を覆われ死亡する前に、2号機セーヴルのLIMとなった。最後にアカシに向けた言葉である「躯を倒して」は、アカシの心に深く根付いている。 出羽 ササメ(いずりは ササメ) 声 - 小岩井ことり 健康検査のため、遅れて編入した少女。他のメンバーからは「普通」と言われる。「躯」の側にいた少女と酷似しているが、髪型が違う。無人島訓練ではミナシと合流し、歌を歌うことで共鳴現象を起こした。帰還後の無明領域突入任務後にエミルの死を知り、深く落ち込んだが、ミナシの言葉に動かされ、マアムの代わりに夜間警備に志願した。エミルと同じように体が徐々に屍鋼に覆われており、右腕は手を除いて全体的に覆われている描写がされている。その後3号機ギュールズのLIMとなった。パートナーはミナシ。実は、「躯」の側にいた少女=ツグミの双子の妹であり、ツグミ、ミナシと共に読島から躯を東京に持ち込み無明領域を作った張本人の一人だが、無明領域からアカシらを逃す際にすべての記憶を失った。 波戸 イワト(なみと イワト) 声 - 前野智昭、佐藤利奈(幼少期) アカシの友人で古くからの付き合い。アカシと同じくガルグイユ選抜前は九久ノ智学園の2年生でヴェスパイロットとしてアカシと競い合っていた。一見おちゃらけているが、人当たりはよく陽気。アージェントに乗るアカシのことを気にしている。何かとライカといることが多く、無人島訓練でもライカと共に行動していた。無明領域突入任務終了後は、エミルの死を知り、自分自身も落ち込む中、憤るライカのスパーリングに付き合ったり、マアムのことを気づかったりと、周りに気を配っていた。パートナーはライカ。 霞 ライカ(かすみ ライカ) 声 - 矢作紗友里 ガルグイユのパイロット選抜前からイクス社所属のヴェスのテストパイロットとして活動していた。かなり強気な性格で、上官にも食ってかかるほど。アージェントに乗れない自分に不満を持っているが、アージェントを気味悪くも思っている。無人島訓練ではイワトと共に行動した。無明領域突入任務終了後にエミルの死を知るも、納得が行かず憤り、イワト相手に片手でスパーリングをして怒りをぶつけていた。マヴェス試作2号機が完成したことを聞き、テストパイロットに志願し搭乗するも、起動した途端に精神負荷に耐え切れず、結局パイロットになることは無かった。パートナーはイワト。 真木 ミナシ(まき ミナシ) 声 - 柿原徹也、津田美波(幼少期) 邪気がなく、子供のように仲間と接する。ライカからは「小学生」と評されるくらい明るく、チームのムードメーカー的存在。よくササメを気にかけており、ササメの場所が何となくでわかってしまうほど。無人島訓練ではササメと共に仲間たちを呼び(共鳴現象によるもの)合流した。無明領域突入任務終了後はエミルの死で落ち込むササメを励ますも、ミナシ自身、エミルの死に納得しておらず、エミルを探すヘイトと共に研究所に忍び込むが、ここで助けを求めるエミルの声を聞くことになる。記憶の同調時など本来は何らかの精神的嫌悪が来るはずであるが、彼に限ってそれは起こらず平然となっており、他の仲間が知らない過去の情景など一連の事情を知っている不気味な節がある。パートナーはササメ。実は、読島から躯を東京に持ち込み無明領域を作った張本人の一人で、ササメと異なり、その記憶を保持している。 弓月 マアム(ゆづき マアム) 声 - 福圓美里 根暗で地味な少女。チーム選抜前は九久ノ智学園の学生1年。自分をいじめた相手を悲惨な目に合わせるという内容の小説を書いている。見た目通りの非力であり、ヴェスの操作技術、身体能力など1番低い(ササメの訓練描写が無いので、1番かは不明)。無人島訓練も全員と合流するまで、誰とも合流できなかった。無明領域突入任務終了後は、エミルの死が、自分が書いた小説と同じようになってしまったため、自分を責めてしまう。夜間警備でも自信の無さから、「躯」が出現しても、まともに動けなくなってしまう。物語中盤までは誰とも共信できずパートナーは不在だったが、第14話にて屍鋼化の進むヘイトに代わりセーヴルへの搭乗テスト(=エミルとの共信)を行う。最初の搭乗ではエミルを見捨てたという思いから自ら創りだした恐怖に汚染され、意識を失いテストは失敗に終わる。しかし記憶にない昔の日記の一文をきっかけに再び搭乗テストに挑み、そこでまた恐怖のイメージに取り憑かれるも10年前の記憶が蘇り、かつてエミルと出会っていたこと、そして先の一文は当時のエミルが書き加えた物であり彼女も自分と同じ孤独を抱えていたことを理解し起動に成功する。マヴェスパイロットとなってからもドジで臆病な根の部分は変わらず他のメンバーの足を引っ張ることもあったが、最終決戦ではガルグイユ唯一のマヴェスパイロットとして自ら躯を誘い出す囮役に志願し、傷だらけになりながらもその役目を全うする等、著しい成長を果たした。 伊削 ヘイト(いさく ヘイト) 声 - 村瀬歩、種田梨沙(幼少期) 過去に家族を皆殺しにしている。アージェントに乗り込むが、幼い姿の自身がイマシメ化するような描写が頭をかすめ、アージェントが制御不能になり受け入れられなかった。無人島訓練にて、他の仲間より先に無人島に潜伏していた。そこで、仲間たち全員と初めて合流し、恐怖が足りないと言ってアカシをナイフで切りつけるが、途端に興味を無くし、森に戻ってしまう。その夜にエミルのイマシメ化を知り、パートナーということもあってエミルに親しく接するようになる(とは言葉だけで、単にエミルの恐怖を煽っていた)。無明領域突入任務では、身体に異変が起きるエミルに「アカシがおまえを殺しに来た」と嘘で煽り、暴走状態を引き起こした。その後エミルの死を知るも、「俺の恐怖(エミル)が死ぬはずがない」とエミルの死に納得しておらず、ミナシと共に研究所に潜入するも捕縛された。その後夏入の策略によりアージェントをもとに建造されたマヴェス2号機「SABLE(セーヴル)」を起動することとなり、パイロットとなった。データレコーダー回収任務の際に、精神汚染の影響で幼少の頃の記憶がフラッシュバックしてしまい、その場から動けなくなり、無明領域に取り残され、救出されたが40%屍鋼化してしまった。
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