ギオラム・バスカー(竜人)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 00:53 UTC 版)
「日帰りクエスト」の記事における「ギオラム・バスカー(竜人)」の解説
竜人との言葉の通り、爬虫類から進化した二足歩行型高等生命体。背部に皮膜状の二対の羽を持ち飛行が可能で、男女の性差は微妙な骨格や体格の差等のため、人間にはほぼ判別不可能。声は男女とも人間の若い女性のそれに酷似している。その身体は硬い皮膚に覆われており、身体能力も魔力も人間より強い。変温動物であり寒さに弱く、ファインネル王国など「四季」のある地域では夏場以外はまともに活動できない。南方でのみいくつかの国家を形成して暮らしていたが、領土争いの激化によって皇帝―黄金王(グレア・ギオラム)ジグラドが人間の王国への進攻計画を打ち出す。結果、皇弟―白輝帝(ライラ・ギオラム)ゾムド率いる一団がファインネル王国を奇襲、制圧完了後は王城を中心に気候をコントロールするドーム状の結界を形成して、ギオラムの生息実験を行っている。 ギオラムの伝説によれば、人間に初めて言葉を教えたのは太古の彼らだとされている。 エリの適当な料理が大好物という味覚をしているが、人間からすれば大分エグい・生臭いものらしい。 ラーディー 結界実験都市で暮らす、ギオラムの女学者。奴隷狩りに攫われて競売に掛けられていたエリを、その向こう見ずなキレっぷりを気に入って、お手伝い兼人間研究の題材として衝動買いする。他生物を見下すのが常なギオラムにあって、人間に同じ知的生物としての関心を示して観察している希少な性格で、故に近所では専ら変わり者扱い。実は魔道士としても有能だが破格の魔力を調節するのが苦手で、同居人のエリの名前を覚えているのも苦手(当初は名前をコロコロ変えて呼んでいる)。また、魔力は高いが攻撃系の魔法は使えない。白輝帝(ライラ・ギオラム)ゾムドの古くからの学友でもある。性格は至って温厚でマイペース。天然で鷹揚だが、意見は率直に言う。 青い肌をしているとしか大半の人間には見分けられないが、ギオラム内では絶世の美女で、外出の際はナンパ避けで顔半分を布で覆っている。人間への興味が高じてクルーガー達の街観察で紛れる為に纏った人間の幻術でも、ある誤解から金髪碧眼の清楚系美女として注目を集めていると再会したエリに教えられると、布を復活させている。が、後者の布や人間としての姿、翼はあくまで見えない・感触も誤魔化す幻術によるもので、なくなった訳ではない。エリの機転により人間の街では、ギオラム街で知り合った奴隷仲間で記憶喪失を戻す旅の途中として、互いの本性を明かさずにクルーガー達の世話になるようになる。よってバイザーの気持ちはエリに耳打ちされたものの、種族が違うので何とも想っていない(人間のオスに好意を持たれている、程度)。 白輝帝(ライラ・ギオラム)ゾムド ファインネル城跡の結界実験都市、また派遣実験軍の総責任者。本国の黄金王(グレア・ギオラム)の皇弟でもあり、名の通りの銀白色の肌をしたギオラム。元より今回の計画には無謀だと反対しており、人間を見縊って何かと強引に事を運ぶ作戦を進言してくる部下には手を焼いている。学者肌の人物ではあるが戦況分析や観察眼にもきちんと優れており、人間側の意図や作戦をギオラム側では大抵真っ先に看破している。しかし元の経歴や、ロッドゥェルらの奇抜な作戦に慎重に対応する点が却って部下の軍人達に「軍事の素人」「臆病者」との誹りを招き、報告漏れや内部分裂の原因となっている。 ラーディーとは同じ師匠の下で学んだ旧友で、仕事に行き詰まる度にラーディー宅をお忍びで訪問し、愚痴を零している。その際にエリの知性を目の当たりにし、度重なるクルーガー達の反撃と併せて、人間の可能性に賭ける―共存への道を見出す。本国でのジグラドの許可も取り付けたゾムドは、遂にファインネル王家との休戦交渉へ乗り出すが、交渉の場に乱入したベヅァーによって命を落とす。 ベヅァー 結界実験都市の要の1つ―白翼の塔を守護する責任者。結界を張るのにも貢献した強力な術者で、1度に3つの魔法を操るエリート魔道士として、ジグラドへの拝謁許可すら降りる程に高位の真白のギオラム。しかし白翼の塔戦でエリの機転により、転送装置を使った強制敗走をさせられて以降、その高いプライドを深く傷付けられてエリへの激しい憎悪を燃やすようになる。エリを嬲り殺して雪辱を果たそうと幾度も執拗に追い回したその妄執は、やがて人間・ギオラムの境を超えた、何者の生死も問わないという無分別な狂気へと突き進んでゆく。 バイルド将軍 結界実験都市の戦闘部隊司令官で、黒色の将軍ギオラム。 学者肌の小心者とゾムドを侮っているが、逆に自らも「勇猛ではあるが戦術・戦略家としては無能」と内心で軽蔑されている。実際人間側の戦略や戦術に関してはゾムドの方が正確に予測しており、徐々に面目を失っていく。が、人間を正当に評価出来ない点以外では実直で勤勉、誇り高い軍人として問題のない人物であった。計画への不満とその繊細さから部下達を顧みないゾムドと、部下達の間での折衝やクルーガー達の攻勢に疲れ、ゾムドが人間との休戦交渉を開始したのを期にベヅァーの誘惑に乗ってしまう。 黄金王(グレア・ギオラム)ジグラド ギオラムの国―ヅェムドの皇帝で、ゾムドの実兄。 家臣には「偉大な皇帝」と崇拝されているが、実は内心では秀才のゾムドに対してコンプレックスを抱いており、「高位で仕事は忙しいものの、(本国における)実権が殆ど無い」役職に付ける事を主目的として、ファインネル王国における結界実験計画を強行した。コンプレックス以外に家族としての愛情もあったことを本人も自覚していなかったため、ジグラドがゾムドへの「それ」を自覚した時にはすべてが終わったあとだった。
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