エイフォニック・ソングバードシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 14:16 UTC 版)
「神曲奏界ポリフォニカの登場人物」の記事における「エイフォニック・ソングバードシリーズ」の解説
コガムラ・ウリル トルバス神曲学院二年生の少女。明るい性格で、男子顔負けの行動力と旺盛な食欲の持ち主。 騒がしく傍迷惑な行動を取ることもあって多少浮いているが、特別敬遠されるというわけでもなくそれなりに愛されている。あだ名は「歩く台風」「ウリ坊(ミニイノシシ)」。 部活動に参加する生徒が比較的少ないトルバス神曲学院にて、演劇部部長をつとめる。部員はウリルとラグナス、メイゼル、コーネリア、ミゼルドリット。時折彼らと親しくしているフォロンやコーティカルテが演劇に参加することもある。 幼い頃から精霊に憧れを持っている、大の精霊好き。好きが高じて神曲楽士を志し、トルバス神曲学院に入学した。精霊、特に羽根を広げた姿や神曲支援を受けている姿を目の当たりにすると酷く興奮し、初対面の精霊にも抱きついてしまうほど落ち着きがなくなる。演劇部の部室にある演劇の台本も、精霊に関わるものばかり集められている。 神曲楽士志望者であるが、実は先天的に耳が聞こえない。他人の話す内容は読唇術(唇の形や動きから何を言っているかを読み取る技術)で大体理解できるが、見慣れない単語や初対面の相手の名前などは発音がわからず勘違いする場合がある。ウリル自身が言葉を発する際の発音やイントネーションがおかしいのは、読唇術で読み取った見よう見真似で喋っているため。演劇も元は、滑舌を良くするためのものだった。会話の補助のために、ピンク色で二つ折りの形状をしたタイプライターを携帯している。 普段から底抜けに明るく、殊更に騒がしい振る舞いを見せるが、実は「音を知らぬ故に神曲が奏でられない」自分の絶望的な立場を理解しつつ、それでもその事実から目を逸らそうとしての空元気だった。 耳が聞こえない神曲楽士志望者という、絶望的な状況を打開する術としてヤワラベ=シンカゲ流をラグナスから紹介され、一縷の望みをかけて入門しヤワラベ・ティアンの弟子となる。洗練された動作による、自己の内面を表現する術の基礎を得て後、己の踊りに合わせて行なわれた生徒たちによるジャム・セッションを神曲と為す「奇跡」の中心となる。 ミタオカ・ラグナス クラーノ総合芸術学院の神曲楽士学科からトルバス神曲学院に編入してきた少年で、ウリルとはクラスメイト。単身楽団の主制御楽器はフルートだが、ヴァイオリンなどの弦楽器や鍵盤楽器も人並み以上には弾きこなせる。絶対音感の持ち主。 高名な神曲楽士であるミタオカ・クルードの甥にあたり、幼い頃から周囲の期待を受けてきた。器用で楽器演奏の技術は高いが、何をするにも叔父と比べられる環境や、そこから来る周囲の人間の期待に応えきれていない自分が好きではない。そうした背景のため、音楽家の技術としては高いものを持ちつつも、神曲や精霊はもちろん音楽そのものに対しても情熱を持つことのできない性格になってしまった。「ミタオカ・クルードの甥」という表現で呼ばれると機嫌が悪くなる。 ウリルと衝撃的な出会いを果たし、その縁で彼女らの演劇部に引っ張り込まれる。当初は敬遠気味にしていたが、現在は諦め半分ながらもそれなりに積極的に参加するようになった。 技術や才能に恵まれつつも、神曲楽士になる道に情熱を傾けられない自分に比べ、一途に神曲楽士を目指すウリルを眩しく感じ、彼女の夢をかなえる方法を探すようになった。彼女の絶望的な状況に思い悩んでいた折、帰宅途中の路上で建設途中のビルから鉄骨が落下する事故に遭遇。危うく命を落としかけたところを偶然ヤワラベ・ティアンに助けられ、それがきっかけとなって「ヤワラベ=シンカゲ流」を知る。楽士の動きを元に神曲を奏でるヤワラベ=シンカゲ流に、音を知らないウリルでも神曲を奏でることが出来る可能性を感じ、ウリルにシンカゲ流を紹介した。 幼い頃にキーネデュアルとはよく一緒に遊んでおり、その際、彼女が精霊であることを理解しないままに求婚する。その時の経験がラグナスの後の人格形成に多少の影響を及ぼしており、自身の中でもその記憶は固く封印している。 ササオ・メイゼル ウリルやラグナスのクラスメイトであり、学級委員を務める少女。眼鏡を掛けていてやや吊り目。見た目の通り気が強く、二条に纏めたロップイヤーのような髪型と相まって「肉食の兎」を思わせる雰囲気の持ち主。周囲からは暴走するウリルを御する保護者と認識されている。 記憶力が良く、膨大な数の生徒がいるトルバス神曲学院の学生や教員、さらにはよく出入りする精霊たちの顔まで全て覚えている。 暴走するウリルに呆れながらも付き合っているような振る舞いを見せるが、彼女のことを幼馴染として大切にしている。耳の聞こえないウリルのために、口に指を咥えて舌の形で発音を教えるという面倒見のいい一面もある。 ウリルと並んでいるため良識派と思われがちだが、メイゼル本人も相当な変わり者で、やや加虐趣味の性質を持っている。演技力は演劇部随一。単身楽団を扱う際に使用する主制御楽器はトロンボーン。 クギリ・コーネリア ウリルたちのクラスメイトの少女。癖が無く長いプラチナブロンドの髪が特徴で、顔立ちは美しいがあまり自己主張をしない控えめな印象。清楚・可憐・上品を体現した、絶滅危惧種の「乙女」そのもの。何かと暴走気味なウリルの起こした騒ぎの後始末や謝罪をする役回り。 演劇部の面々からは愛称のリアで呼ばれている。単身楽団を扱う際の主制御楽器はハープ。 絶望的な環境の中でも希望を求めて一途に努力しようとするウリルの姿に憧れを持っている。内向的で何事にも消極的な自分を変えたいと、ウリルの演劇部に入部して活動している。 ラグナスに恋心を抱いているが、ウリルのために必死になる姿に惹かれたコーネリアの感情は複雑に屈折している。 キーネデュアル・ナ・ヘルメシオン 見た目が小学生くらい幼く見える中級精霊。耳と尻尾の生えたコクネ枝族のリカントラ形態で、神曲学院にいる際は耳と尻尾は隠している。 ラグナスの叔父、ミタオカ・クルードと交流があり、その関係でラグナスにとっては幼馴染とも言える立場。幼年期の出来事が原因で、ラグナスにとっては苦い思い出の象徴となっている。クルードに頼まれ、トルバス神曲学院に転入したラグナスの様子を探りにやって来た。普段は乱暴で粗野な口調だが、ラグナスの居る場所では自分の正体を隠すために(実際にはバレバレだが)幼げでコケティッシュな語尾を無理やりくっつけて喋る。ラグナスの所属する演劇部の部室に勝手に居ついているが、部員ではないために基本的に演劇には参加しない。コーティカルテの提案から始まった即興劇では、活劇の代わりに行なわれるダイス判定(TRPGらしきもの)の審判役だった。 人間よりは遥かに長生きしているが、まだ百年強といった比較的若い精霊でもある。また、イラストでは金色の目をしているが、作品内での描写では翡翠色の目をしているとある。
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