魔境伝説アクロバンチ
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『魔境伝説アクロバンチ』(まきょうでんせつアクロバンチ、ACROBUNCH IN DEVIL-LAND)は、1982年(昭和57年)5月5日から同年12月24日まで日本テレビ系列局で放送されていたテレビアニメである。日本テレビと国際映画社の共同製作。全24話。
- ^ 初期設定(初期脚本)時には"シュワーマン"と誤植され、一時期の書肆文献にもこの名前で記載されているものがある。
- ^ 第21話ではメキシコ・ソノラ州のカリフォルニア湾・ティブロン島沖合とされている。
- ^ トーゴー姓時代の名前は"リョー・トーゴー"であった(第1話脚本より)。なお、ウィル・オーエンの設定年齢は20歳、リョー・トーゴーは設定年齢21歳である。
- ^ 第12話の初登場時に、本機に関してアガイルが「重装甲型」と言及する場面がある。
- ^ 初期設定時の形式分類上は「テクノロボ」であった。なお、第1話でジュンが「新しいトラクターロボ?」と訊ねている。
- ^ 「バンチャー・マシン」の表記ゆれあり。なお、初期設定時の分離形態には「テクノ・ライダー・メカ」の機種形式名が設定されていた。
- ^ この名称は本編では第20話にて発掘時の掘削に用いられたロードカッター風の装備のものになった。
- ^ この中で公開されたシラミックのメカ設定の内、ダイバーとの対比図が寸法齟齬の拍車を掛けた原因の一つでもある。
- ^ ただし、第2話では「アタック・セット・ブロー・バンチ」、第3話では「アタック・セット・ブロー・バンチ(タツヤ)」「バンチ・スリップ(ジュン)」、第5話では「アタック・バンチ・ブロー」となっている。第6話では掛け声なし。
- ^ 『アオシマプラモファン』Vol.1 - 3に記載されている。また、Vol.2の4ページ目には準備稿の設定画が記載されている。別デザイン(ファイヤーカラーリング)もアニメスケールアクロバンチ1/72(セット版)の取説(塗装指示書)に掲載されている。
- ^ HERO(ヒロ)、RYO(リョウ)、MIKY(ミキ)、LACK(レイカ)、TATSU(タツヤ)、JUN(ジュン)の名前が現在のマシン担当と全く同じ配置で引出線付きで併記されていた。
- ^ 本編第2話中でこう発音されている。ただし初期脚本段階では"ソーサ型"となっていた。この名称は誤植が公式設定化してしまった例の一つになった。
- ^ 販売店に配られた宣伝広告(フライヤー)に明記されている。
- ^ 青島文化教材社アニメスケール1/72キット箱側面説明文より。
- ^ 小黒祐一郎 WEBアニメスタイル アニメ様365日
- ^ 1993年発売・サウンドトラック『銀河烈風バクシンガー』(2枚組CD、KICA 2163/4)にある四辻たかお本人のコメントより。
- ^ 他には1986年放送の『青春アニメ全集』のみ。以後は「企画制作」としてクレジットされる。
- ^ ただしフランス語字幕はフランス語本台詞とは大きく訳が異なり、日本語原語台詞の訳となっている。また、一部の場面で字幕が付かない。
- ^ 前述の通り、大秘宝クワスチカのフランス名。
- ^ 越智一裕の別名義。
- ^ 前述の理由から海外(フランス語圏)版では第16話として放送された。それに伴い、第14話・第15話・第16話が1話ずつ前倒しになっているが実はこちらが本来予定されていた放送話数順となる。それ故に日本版ではこの後14・15・16話とのアクロバンチの翼色の齟齬が生じている。
- ^ この日のみ自民党総裁選挙関係の特別番組編成の煽りを受け16:00〜16:30に放送。なお、翌日第一次中曽根内閣が発足している。
- ^ ファルコン1機、アロー2機、ホーネット左右合体で1機の構成であり、アローとホーネットをファルコン上部に設置する事の出来るプッシュカタパルトで射出出来るアイテム。なお前述のように、本商品は初期設定の車輪付き拳が立体化された唯一の例でもある。
- ^ 指揮官用機はオープニングに登場する同型メカのカラーリングを変更したもので、越智のお気に入りの機体。指揮官機なのだが、本人の思惑とは裏腹に名前は設定されておらず、しかも第11話に1機のみが登場しただけで終わった。一般兵士用アドラムは最終章三部作にて活躍している。
- ^ 本作が初の公式アイテム発売作品となった。それまでは非公式の二次版権使用品あるいは無許可使用品のみを販売していた。
- ^ 本来蘭堂ファミリーが海洋牧場を設けていたのは前述の通りであり、彼等は日本国籍ではない。なお、フランス語版ではカナダ国籍であるとされている。
- ^ 原典本編内では、日本風の「蘭堂〜」と欧州風の「〜・ランドー」が状況に応じて使い分けられている。
- ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1982年12月号、徳間書店、102 - 103頁。
- ^ 『日刊スポーツ』1982年10月14日付、テレビ欄。
- ^ a b 『福島民報』1982年5月5日 - 12月24日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北日本新聞』1983年3月5日 - 1983年8月27日付各朝刊テレビ欄。
- ^ 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1983年2月号、学研ホールディングス、106頁。
アクロバンチ
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「魔境伝説アクロバンチ」の記事における「アクロバンチ」の解説
アマチュア考古学者である蘭堂タツヤが、謎の大秘宝クワスチカ探索のために設計・製作した万能探索ロボット。蘭堂ファミリーの家でもある。なお、第2話レクチャー内で、頭部の主センサコントローラ (M.S.C) の説明文にJISマークがあり、日本製の特注パーツで構成されていることが判る。胸部の居住空間は8畳(16㎡)の床面積があり、更に二段二階層構造(下段1階は寝室、上段2階は万能ルーム等)となっている。万能ルームから各マシンコクピットまでシュータやスライダを通して、外出等の際はスリング状のリフトやハシゴ等で移動する。なお、初期設定時はファルコン左右スポンソン(アクロバンチ胸部脇ブロック)は多段ベッドとして機能する予定だった。 ファルコン・バンチャーを中心にバンチャー・ホーネットとバンチャー・アローが合体して、身長15.2m、体重50.0tの人型ロボットとなる。分離時のマシンは「バンチャーマシン」と総称される。 また、コクピットを包む「原子磁力」が人工の重力を作り、如何なる回転や振動に対しても、コクピットの向きを一定に保たせ、宇宙空間や海底でも地上と同じように活動できることが、第2話でのヒロのレクチャーで明かされている。 命名由来はアクロバット+パンチ+アメリカ映画『ワイルドバンチ』より(新番組企画書より)。初登場の第2話で、命名由来の如くワン・ツー・パンチで見得を切っている場面がある。また、デザイン状のモチーフとしては西部劇の幌馬車をその発想元としている。役割的にはキャンピングカーである旨、各種アニメ雑誌に記されていた。 武器は炎の聖剣エクスキサーチ、バンチャードリル、ウイングカッター、ウイングサーベル、アトミックアンカー(ワイヤー付き)、アタックアンカー(ワイヤー無し。影武者の装備。設定画では「バンチャーカッター」と呼ばれていたもの)、フィンガービーム、ランチャーカノン(スケルトンストック付きサブマシンガン型)、バンチャーカノン(ハンドガン型)その他。額のハートに酷似した形状の部分からはゴブリン金属を貫通できるイオンビーム砲・セラービームが発射される。これはゴブリンUFOとのドッグファイトなどで特に効力を発揮しているが、全ての武装の目的は元来は遺跡調査時に考えられるあらゆる障害を除去するためのものである。 当初は翼の色は白で、総集編以降の物語後半は合金アイテムやアオシマミニ合体ロボと同じ紅い翼に塗装色が変更されている。これは玩具メーカーからの要請によるもので、ウィンドウパッケージで玩具販売をする際、白い発泡スチロールに白い翼が溶け込んで見栄えのインパクトが弱まるのを防ぐ目的で配色が変更されたもの。なお、放送話数順序から、この翼色は日本国内本放送時は第14・15・16話では再び白に戻っているが、これは、第13話が元々は第16話として製作されていた為であり、日本では前倒しされて13話として、フランス語版では当初の放送順序通り16話として放送された。その為に、フランス語版では翼色の齟齬は生じていない。 本編内でのアクロバンチ合体シーンはオンエアに作画・彩色・撮影が間に合わず、当初は未完成だった。苦肉の策として原動画をネガ反転し、濃紺のバックに白のワイヤーフレーム風の演出(キャラの虹彩部とアクロバンチ胸部相当部ならびに脚部膝下部のV型の部分と肘間接部フード部のみ赤)とした。原画のBL指定(彩色に黒で塗る注意書き)さえそのままだった。加えてシーン途中、バンチャー・アロー変形とそれに伴うミキとレイカのコクピット移動シーンは動画が間に合っておらず、原画のみを白のフラッシングでつなぐように処理し、合体完了時からフルカラーにオーバーラップするようにした。初合体の第2話では、ミキのみが合体に失敗して墜落している。合体成功版は第3話で初登場しここで全員のパートが初登場している。また、完成後に登場するフィルムはアクロバンチの前にモノクロ半調でファミリーがオーバーラップして上に流れ、全員が消えてからアクロバンチが前に飛んで来る形でシークエンス終了となる。その後も黒バックにオレンジのワイヤーフレーム風にしたり、作業完成までの場繋ぎとしてのバリエーションがある。 モノクロポジ加工が成されるのは総集編以降である。なお、初期の合体時は接合の瞬間にフルカラーのフラッシングがあり、このタイミングの数回のポジネガの入れ替わりで合体の瞬間の発光を演出していた。この演出は後期合体時にも生かされている。 しかしこの合体シーンはどんどんカットを削られていったため、完全な形で流れることは最後までなかった。 アクロバンチの各種設定資料の一部は『マイアニメ』誌上「アニメ資料館」で2回(本誌内記事と別冊の2つの形で)設定資料が公開され、その内別冊付録となった11月号では初期のアローのアタッチメントが前輪版の合体シークエンスや玩具設定デザインのアクロバンチ(クランプハンド型)等が公開されている。 なお、合体時の掛け声は「アタック・ブロー・バンチ」。各バンチャーマシンへの分離時の掛け声は「アタック・バンチ・アウト」である。 終盤では地球連邦軍所属のヘンリー中尉らが開発した量産型アクロバンチが6体登場したが、タツヤのプロトタイプ機を見よう見まねで開発したため、分離・合体等は排除されている。 なお、プラモ化に際してさまざまな考証の変更がされ、そのスケールは当初1/980が検討されていた。また、マスクのデザインや翼のカラーリングおよびディテール等も現行とは異なる物がいくつか存在していた。なお、後述の日本版DVD-BOX解説書の表4には、初期設定の彩色版アクロバンチのイラストが掲載されている。 第1話タイトルバックでは設定資料にはない翼の大きくデフォルメされたアクロバンチが登場している。 フランス語圏では"ソルン・ロック(Thorn-Rock)"の名前で呼ばれるが、この名前は作品名と共に一つのネタバレともなっている。 メカデザインコンセプトが同一時期の『銀河旋風ブライガー』及びその後番組の『銀河烈風バクシンガー』と共通する部分があるが、これはアクロバンチのデザインは元々、原型メカはバクシンガーの主役メカとしてデザインされた(アクロバンチとバクシンガーのデザインのコンペが僅か1週間という近接した締切であった)為で、元はプラズマシンクロンシステム前提のデザインだった(バクシンガー系デザインの名残がアローの初期設定の前輪アタッチメント)。2009年に開かれた「国際映画社ナイト2009」の中でこの事が明らかにされた。
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