日産・グロリア 車名の由来

日産・グロリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 09:28 UTC 版)

車名の由来

宮内庁と車両納入でつながりの深かった当時の富士精密工業(後のプリンス自動車工業)が、皇太子明仁親王(現・上皇/第125代天皇)と正田美智子(現・上皇后)の成婚を記念して、ラテン語で「栄光」を意味する「グロリア」の名が付けられた。

取扱販売店

もともと、プリンス店チェリー店と全系列取扱店での取扱であったが、日産のディーラーがブルーステージとレッドステージの2系列への統合以降は、レッドステージ(プリンス店・サティオ店・チェリー店)とレッド&ブルーステージ(全系列取扱店)での取扱となった。

脚注

関連項目

外部リンク


注釈

  1. ^ 試作車はボンネットフード先端回りが膨らんだような体裁であった。石橋正二郎の長男・石橋幹一郎によれば、開発が相当段階まで進んでからこれを見せられた石橋正二郎は「おたふくだ、器量が悪い」と酷評し、「発売を中止させろ」とまで発言したという。
  2. ^ 石橋は足袋販売事業で成功した明治末期にいち早く自動車を購入して以来、当時すでに50年に渡りアメリカ車を中心に乗り継いできた経験があり、市販商品としての自動車については一家言があった。
  3. ^ "石橋はアメリカ車を範とする派手で見栄えのするスタイリングを好み、簡素なデザインを是認しない志向があったが、これは外見が車の販売に影響するという現実的見地の意識を持っていた故でもある。実質的オーナーである石橋の意向に反し、経営幹部も技術陣も軍用飛行機メーカーのエンジニア上がりが多くを占めていたプリンス自動車側は、たびたび面従腹背な技術傾倒に陥った。
  4. ^ プリンス車のド・ディオンアクスル構造は、トレー型フレームに固定されたプロペラシャフトとディファレンシャルギア回りからのこもった異音発生傾向があり、ユーザーからはたびたびクレーム原因になった。特に4気筒の量販グレードで問題がひどかったという。
  5. ^ この異音は初代スカイライン/グロリアからの課題であったが、2代目グロリアでも根治せず、技術陣は対策に引き続き悩まされ続けた。結局克服できないまま、このモデルの次代であるS6系(日産合併後に生産開始された3代目グロリア・A30系)では、2代目スカイラインで手掛けていたフル・モノコックボディと、実用上手堅くトラブルの少ない通常のリジッド・アクスルの組み合わせへ移行することになった。
  6. ^ 中島飛行機出身のプリンス自動車技術系幹部の一人であった岡本和理(おかもと かずただ 1916-2002)は、晩年の回想[2]で、グロリアのS40系へのモデルチェンジがプリンス自動車社内で早くから「失敗」と見られており、発売から間もない1963年1月には失敗責任を追及する人事異動が行われたことを記している。
  7. ^ 岡本の回想によれば、発売翌年(1963年)にはS40グロリアは既に売れ行き不調で在庫車を抱えるようになっており、同年夏には村山工場敷地露天に置かれていた在庫のS40で、夏の高温から、生産時の内貼り固定用接着剤飛散が遠因で内装変色を起こす重大な品質不良が発覚。大量の内装張替え工事を強いられ、生産技術部長であった岡本が、当時住友銀行から送り込まれていた社長に糾弾される羽目になったという
  8. ^ なおセドリックのみ設定のあったSD20エンジンの200Dスタンダードは1981年4月以降はグロリアにも設定された。
  9. ^ グロリア専用のグレード名でセドリックはターボF(前期)、アーバンX(後期)
  10. ^ 道路運送車両の保安基準改正により、後部座席中央のシートベルト装備が義務化されたことによる措置。
  11. ^ ワゴンの8人乗りコラムAT車も1995年11月まで休止。

出典

  1. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第98号19ページより
  2. ^ プリンス自動車エンジン設計部門OB「FG会」サイト内「昔のこと話そうかい」
  3. ^ a b c d e f g グロリア”. 名車文化研究所 (21 Apl 2021). 2023年1月15日閲覧。
  4. ^ a b c d グロリア スーパー6 (PA30D型) 諸元”. 名車文化研究所 (21 Apl 2021). 2023年1月15日閲覧。
  5. ^ a b グロリア スーパーデラックス”. 日産ヘリテージコレクション. 2023年1月15日閲覧。
  6. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第93号17ページより
  7. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第18号19ページより。
  8. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第21号7ページより。
  9. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第58号13ページより。
  10. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第33号9ページより。
  11. ^ グロリアバン(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  12. ^ グロリアワゴン(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  13. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第81号7ページより。
  14. ^ グロリア(日産)1987年6月~1991年5月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  15. ^ グロリアセダン(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  16. ^ グロリア(日産)1991年6月~1995年5月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  17. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第41号11ページより。
  18. ^ グロリア(日産)1995年6月〜1999年5月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  19. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第91号5ページより。
  20. ^ グロリア(日産)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  21. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第38号9ページより。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日産・グロリア」の関連用語


2
34% |||||









日産・グロリアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日産・グロリアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの日産・グロリア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS