対レイシスト行動集団 主張

対レイシスト行動集団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/20 06:56 UTC 版)

主張

当事者

  • 「お前らこそゴキブリ」「死ね」「お前らは日本の恥だ」等の罵声で差別デモへの対抗運動を行っており、汚い罵倒の応酬ではなく他の手段を取るべきとの朝日新聞の指摘に対し、野間は差別的表現に対しては上品で冷静な議論ではなく怒りを持って叫ぶのが正常であるとして運動の正当性を主張している[24]。野間は、カウンター(対抗活動)の特徴を「少数者の在日を守るためではなく、社会の公正さを守るために闘う」という理念にあるとし[25]、逮捕者を出したことは活動の失敗としつつ、「カウンターを通じて反対意見があることが目に見えて伝わる。抗議が下品になってはいけないが、カウンターは、世界的に見れば通常の平和的な意思表示だ」と強調した[26]
  • 「「しばき隊」の最初期のメンバー」であり[27]、C.R.A.C.や[28]男組の弁護人[29]を務める自由法曹団常任幹事の神原元[30][31]、自著の中で、レイシストのデモ本体ではなく、その後の非合法な「お散歩」を阻止するために結成された「しばき隊」は[32]、2013年2月9日のカウンターデモが「最初で最後のミッションだった」とし、後の「プラカ隊」や「ダンマク隊」「署名隊」「知らせ隊」らが加わった、2013年3月31日のカウンター行動を「もっともすばらしかった」と評価[33]有田芳生の著した上記エピソードを援用した[34]当事者適格の概念から法律家として常に想定する「被害者」の味方、すなわち「在日の人々を守る」のではなく、野間易通曰く、自らしばきたいからしばき[35]、「差別に反対し、日本社会の公正さを守る」ことを任務としたカウンターは「『在日』対『在特会』というという構図を避」け、共生社会としての「日本社会」対「レイシスト」の構図をつくり上げたとして「この意味は大きい」とした[36]。「属性を理由とする差別的表現」ではない単なる「罵倒」や「罵声」はヘイトスピーチではないと言及[37]、逸脱行為に対しては素直に認めて改め、黙秘しない方針を表明し[38]、自己の方針は「カウンターの中では概ね支持と理解を得てきた」とした[38]
  • 野間易通は、神原元のインタビューに答え、2013年のカウンターについて、一番貢献したのは「プラカ隊」であり[39]、「「しばき隊」の「しばく」などはもっとも弱い力の行使なんじゃないでしょうか(笑)」と述べた[40]。なお、野間と神原は「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」の出版した著書にもコメントを寄せている[41]
  • 野間は、カウンター活動を行う人々のすべてがメンバーではなく、メンバーの数十人を除いてネット上の告知を見るなどして自然に集結した人々であるとしている[17]。また、もとは、プラカードを掲げていたのは「反韓デモに対する意思表示(別名:プラカード隊、プラカ隊)」というグループだったというが、このグループはのちにC.R.A.C.に合流しているという[42]
  • 新潟日報報道部長の壇宿六(闇のキャンディーズ)と名乗る人物によると[43][44]、しばき隊の活動には日当が出るといい[45]、しばき隊員として「東京大行進」に参加した際の日当は最後まで歩くと3万円であり、ノイエホイエこと菅野完が担当であった[46]
  • 在日本大韓民国民団(民団)の機関紙「民団新聞」によると、野間は「行動する保守」を「革新勢力」と呼んでいるといい、しばき隊側は「戦後民主主義を守っている保守派」と称しているという[47]。民団新聞によると、野間は「日本は戦後、リベラルな民主主義国家としてやってきた。」と主張しており、カウンター等を通し行動する保守側の行動等について「それ(リベラルな民主主義国家)を根底から壊すようなことは排除し、絶対につぶさなければならない」と述べているとされる[47]。また、民団新聞によると、しばき隊の「過激さにはついていけないというカウンター」が存在するとし、そうした活動員は「横断幕やプラカードを掲げたり、風船を配ったりして抗議の意思表示」を行うという[47]

支持者

  • ミュージシャン中川敬は、音楽サイトのインタビューの中で「『レイシストをしばき隊』や『プラカード隊』が火を付けたカウンター行動は素晴らしい」、「彼らは大きな仕事をやってる」と、しばき隊とその関連団体の行動を称賛する発言をしている[48]2014年には、自身の所属するソウル・フラワー・ユニオンと、ECDたちラッパーが参加した、C.R.A.C.とのコラボレーション作品を発表している[49]
  • 井手実は『ヘイトスピーチに抗する人びと』[50]の書評記事(しんぶん赤旗)において、野間易通のスタンスを「被害者に寄り添い支援する運動を否定するのではなく、『ヘイト・スピーチは社会的な公正さを破壊するものだから、NGなんだ』ということだ」と要約し、「それは怒りを率直に伝えるうえで、とてもシンプルで当たり前のものだ」と評価している[51]
  • 有田芳生は、既存の運動体・政党を「合法主義(法規に反しない手段で社会変革を成す立場)のあまり、闘わない」、「きれい事と口先だけの人権派」と批判し、しばき隊および男組などの関連団体は「ぎりぎりまでやってくれる」と評価した[3]



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  5. ^ (インタビュー)ヘイトスピーチをたたく 「レイシストをしばき隊」野間易通さん(アーカイブ) - 朝日新聞デジタル 2013年8月10日配信
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  8. ^ 片仮名で「シバキ隊」と表記されることもあるが、正式名称は平仮名で「しばき隊」である。
  9. ^ 神原 2014, p. 12.
  10. ^ @kdxn 2014年5月27日11時39分、野間易通のツイート
  11. ^ 「CRAC」と表記されることもあるが、正式には「C.R.A.C.」。
  12. ^ 反レイシズムの「しばき隊」が解散しC.R.A.Cが始動アメーバニュース 2013年10月1日10時45分配信)
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  29. ^ 神原 2014, p. 148.
  30. ^ 神原 2014, p. 奥付ページ.
  31. ^ 神原元のツイッター
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  34. ^ 神原 2014, p. 31.
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  80. ^ 大和証券が「ネット炎上」の過激なツイート部長を更迭
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  82. ^ 2019 7月 3 : デジタル鹿砦社通信
  83. ^ Mリンチ事件で敗訴したエルネスト金氏の損害賠償金問題、未払いの背景にカウンター運動の非人間性か? | MEDIA KOKUSYO
  84. ^ 2019 7月 3 : デジタル鹿砦社通信
  85. ^ Mリンチ事件で敗訴したエルネスト金氏の損害賠償金問題、未払いの背景にカウンター運動の非人間性か? | MEDIA KOKUSYO
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