duodenum
「duodenum」の意味・「duodenum」とは
「duodenum」は医学用語で、日本語では「十二指腸」と訳される。人間の消化器系に存在する部位で、胃から直腸に至る消化管の最初の部分である。食物が胃から送られてきて、ここでさまざまな消化酵素によって分解され、栄養素が吸収される。「duodenum」の発音・読み方
「duodenum」の発音は、IPA表記では /ˌdjuːəˈdiːnəm/ となる。IPAのカタカナ読みでは「デューオディーナム」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「デュオディーナム」と読む。発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「duodenum」の定義を英語で解説
The 'duodenum' is the first part of the small intestine immediately beyond the stomach, leading to the jejunum. It plays a vital role in the digestion of food as it is the site where most enzymatic digestion takes place.「duodenum」の類語
「duodenum」の類語としては、「small intestine」(小腸)や「digestive tract」(消化管)などがある。これらはいずれも消化器系の一部を指す言葉である。「duodenum」に関連する用語・表現
「duodenum」に関連する用語としては、「gastric juice」(胃液)、「bile」(胆汁)、「pancreatic juice」(膵液)などがある。これらはすべて「duodenum」で重要な役割を果たす消化液である。「duodenum」の例文
1. The duodenum is the first part of the small intestine.(十二指腸は小腸の最初の部分である。)2. The gastric juice is released into the duodenum.(胃液は十二指腸に分泌される。)
3. The bile and pancreatic juice aid in digestion in the duodenum.(胆汁と膵液は十二指腸での消化を助ける。)
4. The duodenum plays a crucial role in nutrient absorption.(十二指腸は栄養素の吸収に重要な役割を果たす。)
5. The duodenum is connected to the stomach.(十二指腸は胃に接続している。)
6. The duodenum is where most enzymatic digestion occurs.(ほとんどの酵素による消化は十二指腸で行われる。)
7. The duodenum receives partially digested food from the stomach.(十二指腸は胃から部分的に消化された食物を受け取る。)
8. The lining of the duodenum secretes enzymes.(十二指腸の内壁は酵素を分泌する。)
9. The duodenum is susceptible to ulcers.(十二指腸は潰瘍になりやすい。)
10. The duodenum is about 25-30 cm long.(十二指腸の長さは約25~30センチメートルである。)
十二指腸
十二指腸
十二脂腸 | |
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英語 | Duodenum |
器官 | 消化器 |
動脈 |
下膵十二指腸動脈 後上膵十二指腸動脈 |
静脈 | 膵十二指腸静脈 |
神経 | 腹腔神経節 |

肝臓、右肝管、左肝管、総肝管、胆嚢管、総胆管、胆嚢、オッディ括約筋、ファーター膨大部、膵管、膵臓、十二指腸

十二指腸(じゅうにしちょう、Duodenum)は、胃と小腸をつなぐ消化管である。全体の形はC字状で長さは約25 cm。大部分が後腹膜に固定されており、可動性がない。
十二指腸の名は、『ターヘル・アナトミア』を『解体新書』として和訳刊行された際に、新たに作られた医学用語のひとつである。最初に発見したのは紀元前300年ころのギリシア人医師ヘロフィロスで、ギリシア語で δωδεκαδάκτυλον(δώδεκα「12」+ δάκτυλος「指」)と名づけられた。これがラテン語へ翻訳借用されて duodenum digitorum(duodenum「12」+ digitorum「指の(複数属格)」=「12本の指の」)となり、英語その他の名前はここからきている。いずれにせよ、この名はこの部分の長さが指の幅の12倍ほどであることに由来する[注釈 1]。
なお、小腸の一部とする考え方もあり、その場合は空腸と回腸と違い腸間膜に包まれないので無腸間膜小腸と呼称する場合もある。
解剖学的区分
- 上部(第一部)
- 胃の幽門口の続きで、右へ向かう部位。上部の始まりの部分は十二指腸球部と呼ばれ、肝臓との間に小網が張る。十二指腸球部は潰瘍の好発部位である。
- 下行部(第二部)
- 十二指腸上部の続きで、下へ向かう部位。ファーター乳頭(大十二指腸乳頭)、副膵管小十二指腸乳頭が開口する。
- 水平部(第三部)
- 十二指腸下行部の続きで、左へ向かう部位。
- 上行部(第四部)
- 十二指腸下部の続きで、上へ向かう部位。空腸へ移行する。トライツ靭帯(十二指腸提筋)で上方へ固定されている部位。
役割
が、主な役割である[1]。
消化
胃から送られて来た食物をさらに消化し、空腸へ送る。
十二指腸は膵臓とも繋がっており、膵臓のファーター乳頭(大十二指腸乳頭)からトリプシンやキモトリプシンなどの消化酵素を含む膵液が分泌されてタンパク質が分解された生成物であるポリペプチド(ペプトン)をジペプチドなどに分解する。また、脂肪は胆汁による乳化作用を受けて膵液リパーゼにより十二指腸部でグリセロール(グリセリン)および脂肪酸に分解される。なお、胆汁を出す調節はファーター乳頭の開口部にある平滑筋のオッディ括約筋が担っているが、このオッディ括約筋に作用する消化管ホルモンのコレシストキニンは十二指腸から分泌される。
十二指腸から分泌されるエンテロキナーゼは、膵液中のトリプシノーゲンを活性化しトリプシンに転換する。
脚注
注釈
出典
- ^ 著者: 日本消化器内視鏡学会・消化器内視鏡技師制度審議会 『消化器内視鏡技師試験問題解説』医学図書出版(2版 平成6年8月29日) 420p
関連項目
外部リンク
- duodenumOnline Etymology(十二指腸の語源の解説)
- duodenumのページへのリンク