酒顛童子とは? わかりやすく解説

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しゅてん‐どうじ【酒呑童子/酒顛童子】

読み方:しゅてんどうじ

丹波大江山住んでいたという伝説上の鬼の頭目都に出て婦女財宝奪ったので、勅命により、源頼光四天王率いて退治したという。御伽草子絵巻謡曲古浄瑠璃歌舞伎などの題材となっている。


酒顛童子

作者村上元三

収載図書虹の絵巻古代王朝
出版社講談社
刊行年月1992.2
シリーズ名歴史小説名作


酒呑童子

(酒顛童子 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 14:05 UTC 版)

酒呑童子(しゅてんどうじ)は、丹波国丹後国の境にある大江山、または山城国と丹波国の境にある大枝老の坂)(共に京都府内)に住んでいたと伝わるの頭領、あるいは盗賊の頭目。酒が好きだったことから、手下たちからこの名で呼ばれていた。文献によっては、酒顛童子酒天童子朱点童子などとも記されている。彼が本拠とした大江山では洞窟の御殿に住み棲み、茨木童子などの数多くの鬼共を部下にしていたという。伝承では酒呑童子は最終的に源頼光とその配下の渡辺綱たちに太刀で首を切断されて打倒された。東京国立博物館が所蔵する太刀「童子切」は酒呑童子を退治した伝承を持ち、国宝に指定され天下五剣にも選定されている。また源氏所縁の兵庫県川西市の多田神社が所蔵する安綱銘を持つ太刀「鬼切丸」も酒呑童子を退治した伝承を持っている[1]


注釈

  1. ^ 茨木童子が都に行き、女に化けたとき渡辺綱に腕を切られた顛末も語られる[16]
  2. ^ 原典では「じんべんきどくしゅ」と訓じている。
  3. ^ ほしくまどうじ。熊虎どうじ。熊どうじ。かねどうじ
  4. ^ 国上山麓には彼が通ったと伝えられる「稚児道」が残る

出典

  1. ^ 源頼光の「酒呑童子」退治で活躍の伝説残る宝刀「鬼切丸」、清和源氏ゆかりの神社で公開 読売新聞 2021年5月1日
  2. ^ 池田敬子 (1998), p. 74.
  3. ^ 高橋昌明 (1992), p. 182.
  4. ^ a b c 池田敬子 (1998), p. 75.
  5. ^ a b c d e 小松和彦 2003, pp. 32–34
  6. ^ 高橋昌明 (1992), p. 67.
  7. ^ 松本隆信 (1978), p. 926.
  8. ^ 高橋昌明 (1992), p. 75.
  9. ^ 松本隆信 (1989), p. 126.
  10. ^ 今泉定助; 畠山健 編「22 酒顛童子」『御伽草子 後』、吉川半七、1891年https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/992892/100 ; (校訂版)藤井乙男 編「酒呑童子」『御伽草子』、有朋堂書店、299–232頁、1922年https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/977912/185 
  11. ^ 『福知山市史』京都府管下丹波國天田郡天座村字登尾 村社 尾崎神社の由緒の項
  12. ^ 今泉, 定助; 畠山, 健, eds. (1891), “22:酒顛童子”, 御伽草子 (吉川半七) 2, https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/992892/100 
  13. ^ Reider (2005), pp. 212–230.
  14. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」8–11
  15. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」17–18頁
  16. ^ a b 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」18–19頁
  17. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」21頁
  18. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」25頁
  19. ^ "なさけなし(情なし)とよ客僧たち、偽りなしと聞きつるに、鬼神にわうどうなき物をと"[18]
  20. ^ なお、場所は一条戻橋ではなく、「七条の堀川」となっている。
  21. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」10–11頁
  22. ^ 今泉 & 畠山 (1891)「酒顛童子」22頁
  23. ^ 御伽草子集 1974, pp. 444–474.
  24. ^ a b c 御伽草子集 1974, p. 460
  25. ^ a b 江戸諸国百物語 2005, p. 56
  26. ^ a b 小松和彦 1992, pp. 25–30
  27. ^ 多田克己 1990, p. 60.
  28. ^ a b 松谷みよ子 1979, pp. 332–333
  29. ^ 石原和昌『良知の人 河井継之助』日本経済評論社、1993年7月10日、27-28頁。ISBN 978-4818806801 
  30. ^ 小山直嗣 1975, p. 69.
  31. ^ 高橋郁丸 1994.
  32. ^ a b 宮前庄次郎・中尾新緑 1959, pp. 38–39
  33. ^ 日本大百科全書(ニッポニカ)『大江山(京都府)』 - コトバンク
  34. ^ コジューリナ・エレーナ「酒呑童子伝説の地域的展開」『慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要』第71号、2011年、119-134頁。 
  35. ^ 宮本幸枝・熊谷あづさ 2007, p. 34.
  36. ^ 高橋昌明 1992, p. 117.
  37. ^ 高橋昌明 1992, p. 96.
  38. ^ 高橋昌明 1992.
  39. ^ a b c 高橋昌明 1992, pp. i–ii
  40. ^ “酒顛童子”. 週刊朝日 (秋季増刊号). (1952). 
  41. ^ 小川寿一『大江山伝説考』1928年。 
  42. ^ 藤沢衛彦『日本伝説研究』1937年。 
  43. ^ a b c 小松和彦 2007, pp. 184–186
  44. ^ 外山信司「藤原保昌伝承と千葉氏-『千学集抜粋』の酒呑童子説話をめぐって-」(佐藤博信 編『中世東国の社会と文化 中世東国論:7』(岩田書院、2016年) ISBN 978-4-86602-981-8
  45. ^ 木下直之・福原敏男 編『鬼がゆく 江戸の華 神田祭』平凡社、2009年5月。ISBN 978-4582834314 
  46. ^ 神田祭 氏子町会燃える 5月12日に神幸祭(中央区民新聞 2007年4月23日発行)
  47. ^ 平成19年神田祭特設サイト/復活!!大江山凱陣
  48. ^ 「かつて日本に鬼を倒す組織が本当に存在!?そもそも鬼とは一体・・・」コーナー。



酒顛童子(しゅてんどうじ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 14:26 UTC 版)

tactics (漫画)」の記事における「酒顛童子(しゅてんどうじ)」の解説

その昔鬼喰天狗争ったと言われる災厄もたらす鬼。その玉には「時を止める」力がある。強力な霊力を持つ頼光勘太郎興味抱いている。

※この「酒顛童子(しゅてんどうじ)」の解説は、「tactics (漫画)」の解説の一部です。
「酒顛童子(しゅてんどうじ)」を含む「tactics (漫画)」の記事については、「tactics (漫画)」の概要を参照ください。

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