第1問の出題から正解発表まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:20 UTC 版)
「アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ形式」の記事における「第1問の出題から正解発表まで」の解説
第5回からは、"今世紀最後"を除き、球場の入口で第1問が発表されるようになった。これにより、第1問不正解者は人工芝を踏むことを許されなくなった。第1問は、決勝地・ニューヨークの自由の女神に関する問題であることが恒例であった(第15回は第2問、第3問も)が、例外として第1回では上野動物園のパンダの夫婦の名前、第3回では水戸黄門関連、決勝地がパリだった第9回はエッフェル塔の問題が出題された。 問題発表は、球場入口に設けられたステージに立った出題者の福留功男(第16回のみ福澤朗)が「第1問はこれです。さあ来い!!」とコールすると、福留/福澤の背後にあるボードがスライドし、注意事項と第1問の問題文が現れるという形式であった。ただし第13回では、当日の読売新聞朝刊の広告欄に第1問が掲載され、一刻も早く問題を知りたい挑戦者が大挙して読売新聞販売店やキヨスクなどに押し寄せ、購入する(奪い合う)様子が放映された。また第14回では、福留が第1問を出題する場面が、朝の関東ローカルのテレビ番組で生中継で放送され、その番組を視聴した48歳から50歳までの人は、応募していなくても(パスポートは必要)特別に飛び入り参加が認められた。 出題から球場に入る(解答する)までは一定時間の猶予が与えられ(制限時間は1時間)、その時間を利用して家族・知人などに電話をかけて正解を調べることができた。レギュラー放送当時はまだスマートフォンもまだ開発されておらず、また個人向けの携帯電話が普及していなかったため、公衆電話に長蛇の列ができ、後ろの列から催促がある中、必死に答えを聞き出す場面もあった。第8回では、自由の女神と上野公園の西郷隆盛像が向いている方向が分かれば答えが導き出せる問題が出題されたため、1時間の制限時間を有効に利用して、実際にタクシーや鉄道で上野公園まで行って西郷の銅像の向きを確認する挑戦者もいた。 第1問出題後は、球場入口付近で徳光和夫/渡辺正行や日本テレビアナウンサーなどによる正解予想が行われ、挑戦者の注目を集めた。この予想は過去の出題パターンなどから予想することが多かったが、あくまでも演出なので、信じるか信じないかは自己責任であった。 第9回:アイス屋に扮した徳光が現れ、挑戦者にアイスキャンディーを振る舞う。このアイスキャンディーには棒に○か×のどちらかの焼印が押されており、食べた後でその焼印が参考となる。 第10回:自由の女神に扮した徳光が、今までの第1問が「××○×××○○○」となっている事から、「同じ解答は3回まで続く」と教える。 第11回:『男はつらいよ』の車寅次郎に扮した徳光が、挑戦者に予想が記載された「○×新聞」 を配布したり、○や×と書かれたカブトムシを戦わせる。 第12回:花売りに扮した小倉淳アナウンサーが挑戦者に、○か×が上についているアサガオの苗(花は無い)を見せて参考にさせる。 第14回:予想屋に扮した渡辺が第1問を発表した時の福留の写真を見せて、「○の時は下の歯が出るが、×の時は出ない」と教える。 第15回:鈴木健アナウンサーが「ウルトラゼミナール」と称し、第1回から第14回までの第1問の正解を見せ、さらに「第1 - 4回の正解が第11回 - 第14回と同じである」と教える。 第16回:元・気象解説者の福井敏雄が、第1問を発表した時の9:00の天気図を見せ、「東経140度(東京の経度)にある気圧が、低気圧の時は○、高気圧の時は×」と教える。また別の場所では、番組スタッフに飼われ、「第1問の答えを知っている」とされたキュウカンチョウ「ウルトラQちゃん」が出され、挑戦者は参考とばかりに答えを聞いていた。 結果発表の前には、前大会のクイズ王がオープンカーなどで入場して出題者の福留功男/福澤朗の下に現れ、ステージに昇って優勝旗返還を行った。第6回から第13回までは前回のクイズ王と共に、その回に参加した過去のクイズ王も登場し、第14回-第16回では前回のクイズ王のみがグラウンドに登場した。大会によっては以下に挙げるようなイベントや演出も行われ、これらのイベントやインタビューの後、クイズ王たちは出題者席から1名ずつ○か×に走った。クイズ王は優勝旗返還のセレモニーまでは来賓扱いだが、1問目の○×選択時から一挑戦者扱いに変わった(ただし、着席するのは最前列)。なお、"今世紀最後"ではセレモニー自体が実施されなかったことから、貴賓席も用意されなかった。 第4回では、前回のクイズ王の宗田利八郎が優勝賞品「競走馬」に跨って入場した(初のオープンカー以外での入場)。 第7回では、前回および歴代のクイズ王が入場、歴代クイズ王はオープンカーであるのに対し、前回クイズ王の高橋直樹はハーレーダビッドソンのサイドカーで入場、その後優勝旗返還→インタビュー→移動を行った後、前年(1982年)12月31日に放送された『ウルトラクイズ 史上最大の敗者復活戦』の優勝者が自転車脇のサイドカーに乗って入場、同大会優勝者の特権である「グアムへのシード権」(=国内予選と機内ペーパークイズ免除)を発表して後楽園球場を後にし、グアムへ急いだ。なお『史上最大の敗者復活戦』は『ウルトラクイズ』の番外編扱いだが、優勝者は人工芝に脚を踏み入れる事は出来た。 第8回では、この回の優勝賞品「クラシックカー」がこの場で発表された。 第10回では、歴代クイズ王の乗るオープンカーに引かれて、前回のクイズ王の金子孝雄が優勝賞品の「潜水艦」を乗せたセットに乗って入場、更にそのクイズ王の両親もセットに乗って入場した(唯一クイズ王の親族が入場)。「両親」はクイズには参加しなかったが、人工芝には脚を踏み入れた。 第11回では、過去のクイズ王7名 による早押しエキシビションマッチ が実施され、さらに、当時の年齢上限である45歳の挑戦者、通称「敬老団」に特権が与えられ、通常何問か正解しないと踏めない人工芝を最初から踏むことができ、歴代クイズ王が○・×のどちらに進んだかを見終わった後に自分の答えを判断することができた。総合司会の高島忠夫もその中に含まれていた。 第12回では、まずこの回初参加した徳光和夫のいた場所を明らかにすると、「新・敗者の味方」渡辺正行を紹介した。その後過去のクイズ王7名 が入場、その後から第11回クイズ王の稲川良夫が、優勝賞品「ノバスコシアの島」をイメージしたセットに乗って後部オープンカーに引かれながら入場した。なおこの時のブラスバンド演奏曲は、「島」に因んで『ひょっこりひょうたん島のテーマ』(作曲 - 宇野誠一郎)を使用した。 第13回では、この回の優勝賞品のヒントとなるクイズが過去のクイズ王 たちに3問出題された。 第14回からは、第4回で初めて参加して以来、毎回第1問で敗退していた通称「疫病神」 と呼ばれる男性挑戦者が紹介されるようになった。そしてこの男性はリリーフカーで福留の元に呼ばれてインタビューを受けた後、再びリリーフカーに乗って正解だと思う場所に移動し、場所の扉から人工芝を踏まない ように乗り入れて客席へ行った。その後、冒頭で福留が入場の時乗っていた「デロリアン」に引かれたカプセルから前回クイズ王である長戸勇人が登場、優勝旗返還となった。 第15回では第1問で福留が勇退するため、まず福留が勇退宣言を発表してからお馴染みの時の声、続いて前回のクイズ王佐藤光邦と先述の「疫病神」が入場、クイズ王は優勝旗を返還し、それぞれは正解と思う場所に移動した。その後、正解発表→新レポーター福澤の登場が続いた後、福留はブラスバンドのトランペット演奏と共に東京ドームを去った。なお「疫病神」は第16回で初めて第1問を突破したが、予選突破はできなかった。 正解発表直前には福留/福澤が改めて第1問の問題を読み直し、三塁側席・一塁側席の人数を発表し、それぞれに正解の自信があるかどうかを大声で問い掛けることで挑戦者たちの気合いを確かめた後、三塁側席・一塁側席からそれぞれ「○コール」「×コール」が起こり始めるとともに、いよいよ福留/福澤の合図によって球場内の大型スクリーンビジョンに○か×かという正解が表示される。これが挑戦者の明暗を分ける瞬間であった。 第4回では正解発表の時、球場に入場してきたくす玉に参加者が○、×のボールを投げていき、くす玉が割れて中に入ってる答えが出てくるという指向だった。 第10回では正解発表の時、後楽園球場バックスクリーン前に幕を覆って設置された自由の女神像レプリカの幕を取って正解発表を行い、直後に球場内のビジョンにも正解を映した。 番組では、通常は福留/福澤の「第1問の正解はこれだァ!!」の叫びと共に即発表するが、第16回では福澤の「これだァ!!」がフェードアウト、その後、東京ドームや各挑戦者の顔を写してから発表する演出だった。 正解の発表とともに、正解側の席は喜びの歓声や万歳三唱やガッツポーズ、勝者同士での大騒ぎなど、勝者は狂喜乱舞の状態となり、逆に不正解側の席は敗れた挑戦者からのどよめきと溜め息とともに、その瞬間から金網に「敗者席」(第5回から第7回は白地に黒文字、第8回以降は黄地に黒文字)の垂れ幕が下がると同時に静まり返り、肩を落としたり苦笑いしたり、ポーズで誤魔化したり、また溜め息や号泣など、敗者は悔しさを見せるという悲喜こもごもの状態となってしまうのが定番となっていた。
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