白雲山学園
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 20:32 UTC 版)
千葉県にある中高一貫の私立女子校で、中等部・高等部ともバレーの名門。中等部の制服はブレザー。バレー部は他校生との会話が禁止され、全寮制で無断外出禁止(ただし高等部のみ、近隣の者に限り通学可能)。高身長の選手を優先する学校方針で、中等部で低身長だった選手は高い能力を持っていても高等部への進学において「足切り」と称して進学に優位的な扱いはしない。その結果、幼少時から高身長である攻撃型の選手が多く高等部へ進学する傾向にあり、守備が手薄。高等部は春高のベスト4の常連で、3年生は実業団や全日本のチームに参加するようになるため引退状態となり、レギュラーは実質的に2年生となる。バレーボール雑誌の白雲山特集の号の表紙は、森繁・柴田・新田・隆子・千代・小雪の6人の集合写真。 唯 隆子(ゆい たかこ) 高等部1年。高等部での主なポジションはオポジット。 かつて旭谷小学校に転入してきて、練の猛練習に唯一余裕で付いていけたプレイヤー。蜂谷千代は「今まで戦った中では練と隆子のコンビが最強だった」と評する。転入してわずか3か月後に海外へ移住したため、日本の中学へ進学せず、練たちの中等部入学試験ボイコット騒動とは無縁である。そのため中学生当時の練は隆子を唯一の親友と考えていた。一方で、教室の机で居眠りをしている練に密かに未散がキスをしているところを携帯電話のカメラで盗撮し、それを滋に見せると未散に脅迫して交際を迫り、未散に好意を抱いていたチームメイトの赤坂南にその盗撮画像をメールで送信するなど、その行動は欺瞞に富む。 高校進学時にアメリカから日本に再帰国し黒曜谷高校の一般推薦入学試験を受けたが、笛子のチーム編成の考えで合格はさせなかった。結果的に特別推薦枠で白雲山高校に入学。身長は小学校時代から高かったが高校1年時では180センチメートルを超えており、身のこなしも軽く、白雲山に入学した帰国子女選手としてバレーボール雑誌で特集記事になるほど。現在は学校付近で1人住まいをしており、賭けバレー観戦で再会した未散には恋人として部屋の合鍵を渡す。クォーターで、激怒した場合には英語で怒号を発することがある。 その身体能力の高さは叔父の熱狂的なバレーボール好きが大きく影響している。親に捨てられ養護施設に入っていた自分を引き取り育てた叔父の自分に対する評価はバレーボールでの結果がすべてであり、否応なくバレーボールに打ち込まざるを得ない状況に置かれていたため。本来はマイペースでスロースターター、やる気にもむらがあるが、叔父が観戦していると知るや余裕がなくなり、全力でプレーせざるを得なくなる。 旭谷小学校への転入前(カリフォルニア州の小学校在学時)に、アメリカ合宿に来ていた全日本ユース時代の大石真理と面識があり、隆子は自分に優しくした真理に憧れていた。また一方で、当時無断で真理の手帳を持ち去ろうとした行為を今でも後ろめたく思っている。自分と同様に「真理とバレーボールが全て」であった練に共感を抱いており、将来は自らが真理の代わりとなり、練と式島兄弟との4人で幸せに過ごすという暮らしを夢見ている。 蜂谷 千代(はちや ちよ) 高等部1年。黒曜谷高校の蜂谷由佳とは従姉妹。中等部では、チーム内でも最も実力のあるプレイヤーと目されていた。 小学校6年時に全国大会で旭谷小学校と準決勝で対戦し敗退している。また小学生時代は旭谷小の隣の学区に住んでいたことから、練の実力と「狂犬」ぶりはよく知っており、中等部でやる気を出さずにいた練のことを(その理由は知らないながら)「猫のふりしてる虎」だと公言し、不用意に練に親身に付き合おうとしている小雪に対して警告していた。練に対し強いライバル意識を持っているが、指摘されると焦って否定する。滋に好意を抱いており、また由良木政子の大ファンで、髪型も春高時代の彼女を意識している。滋や政子の前では積極的なアピールする行動が多く、自分に対する反応を気にしているが、まったく関心を持たれていない。きつい口調で直情的な性格。言いたいことは隠さず、練にもはっきり本音をぶつけるため、中等部時代の練は千代に好感を抱いていた。 京極 小雪(きょうごく こゆき) 高等部1年。 中等部時代はキャプテンで全日本ジュニア選手。飴屋中の長谷川留弥子と並ぶ中学女子バレーのアイドルでマスメディアからの取材も多かったが、実力が伴っていないと自覚しており、アイドル扱いされることを負担に感じていた。またキャプテンという立場上、誰にも気を許せないことに辟易していた。そんな中、自分にアドバイスをする練とは友達になれそうだと思っていたが、夜中に偶然練の自主練習を目撃し、練が本当の実力を隠していることに気付いて練に疑心を抱くようになる。飴屋中との練習試合で、実力不足に対する焦りと練への対抗心から、トスが乱れ練の方面に上がったボールを無理に自身でスパイクしようとして練と接触・落下し左足を負傷する。その際に練に対して皮肉を言う。その後は練への言動を後悔し続け、練が黒陽谷高校へ転校すると知った際には練の自宅まで押し掛けて練を説得しようとするが結局間に合わず、後悔で号泣する。練は「小雪は少し面影が姉ちゃんに似てた」という。 高等部に進学したあとも自主練習にも励み、成長する。基本的に穏やかな性格。全日本女子メンバーである高山田淳子のファンで、髪型を少し真似ている。 日置 真帆(ひおき まほ) セッター。別所監督は「1年生の精神的支柱」と評する。笛子に「安定感があり、スパイカーに優しい球を上げている」と評される。 渋谷 真希(しぶや まき) 高等部1年生。ポジションはライト。 森繁 フミ(もりしげ フミ) 高等部2年生でキャプテン。ポジションはセッター。朱雀高の寺沼理香を慕っており、彼女の手紙や写真を持ち歩いている。元全日本ジュニア選手で、Vリーグ(西レ)に内定済み。 柴田 あかり(しばた あかり) 高等部2年生。伊丹志乃と同じく関西出身で、山吹矢高校の柴田このみは妹。多弁で、自分と伊丹を知らないと「モグリ」だという。志乃が知られたくない志乃の身辺状況を知っている。 新田 静香(にった しずか) 高等部2年生。 別所 直樹(べっしょ なおき) 高等部のバレー部監督。学校の過剰な高身長優先主義には疑問を持っており、低身長ながら高い実力を持つ練の高等部進学を推していた。大学4年時に当時高校1年生の笛子と交際を始めたことから、今でも周囲から「ロリコン」と囃し立てられる。真理の事故死に責任を感じた笛子は別所と距離を置くようになったが、別所は今でも頻繁に笛子を口説く。黒曜谷監督として春高優勝を狙う笛子に対して「春高で白雲山が黒曜谷を負かしたら結婚して欲しい」という賭けを持ちかけ、笛子に了承させる。 米田 真治(よねだ しんじ) 中等部のバレー部監督。部員の「足切り」判断に対して、高等部からの圧力を受けないよう中等部の選手を守る堤防となっている。練に例外的な扱いを求める別所に対しても「本気で取り組んできた秀才たちを差し置いて、やる気のない天才(練)を選びはしない」と返答し、練に対する特別扱いを拒否する。隆子のおじからは「なぜ大石を手放したのか理解に苦しむ」と批判されるが、練が黒陽谷高校に入ったことでさらに能力を開花させていることから、別所からは「米田監督の判断は結果的に正しかったと思う」と評される。
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