病型分類
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1991年に日本臨床腫瘍研究グループ リンパ腫グループ(JCOG-LSG、Japan clinical oncology group-lymphoma study group)は1980年代の全国実態調査で収集されたATL患者の情報から、急性型、リンパ腫型、慢性型、くすぶり型の4臨床病型を提唱した。 慢性型には予後不良因子があり血清LDH値が正常値上限を超える、血清BUN値が施設正常上限を超える、血清アルブミン値が施設正常値下限を下回るのいずれか1つでも有するかどうかによって亜分類した。この臨床病型分類は下山分類として世界的に広く使用されている。病型分類に必要な情報は末梢血白血球数と白血球分画(自動血球分析ではATL細胞を認識できない場合があるため、原則目視で判断する)、生化学的検査(LDH、Ca、BUN、アルブミン)、リンパ節腫大の有無(有りの場合には組織学的診断)、皮膚や臓器・中枢神経病変の有無である。急性型、リンパ腫型、予後不良因子を有する慢性型ATLをaggressive ATLとよぶ。予後不良因子を有さない慢性型ATLとくすぶり型ATLをindolent ATLとする。Aggressive ATLはindolent ATLから移行(急性転化)してあるいはindolent ATLの時期を経ず、もしくはindolent ATLの時期に発見されずに発症する。
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病型分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 01:00 UTC 版)
非ホジキンリンパ腫の分類としてWHO分類 (2017) が用いられる。これは2020年現在の分類であり、今後改定される可能性がある。 成熟B細胞腫瘍慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(Chronic lymphocytic leukemia/small lymphocytic lymphoma) 単クローン性B細胞リンパ球増加症(Monoclonal B-cell lymphocytosis) B細胞前リンパ球性白血病(B-cell prolymphocytic leukemia) 脾辺縁帯リンパ腫(Splenic marginal zone lymphoma) 有毛細胞白血病(Hairy cell leukemia) 脾B細胞リンパ腫/白血病・分類不能型(Splenic B-cell lymphoma/leukemia, unclassifiable) 脾びまん性赤脾髄小型B細胞リンパ腫(Splenic diffuse red pulp small B-cell lymphoma) 有毛細胞白血病・バリアント型(Hairly cell leukemia-variant) リンパ形質細胞性リンパ腫(Lymphoplasmacytic lymphoma) 意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)・IgM型(Monoclonal gammopathy of undetermined significance, IgM) μ重鎖病(μheavy chain disease) λ重鎖病(λheavy chain disease) α重鎖病(αheavy chain disease) 形質細胞骨髄腫(Plasma cell myeloma) 骨孤在性形質細胞腫(Solitary plasmacytoma of bone) 骨外性形質細胞腫(Extraosseous plasmacytoma) 単クローン性免疫グロブリン沈着病(Monoclonal immunoglobulin deposition disease) 粘膜関連リンパ組織型節外性辺縁帯リンパ腫(MALTリンパ腫)(Extranodal marginal zone lymphoma of mucosa-associated lymphoid tissue) 節性辺縁帯リンパ腫(Nodal marginal zone lymphoma) 濾胞性リンパ腫(Follicular lymphoma) 小児型濾胞性リンパ腫(Pediatric type follicular lymphoma) IRF4再構成を伴う大細胞型B細胞リンパ腫(Large B-cell lymphoma with IRF4 rearrangement) 原発性皮膚濾胞中心リンパ腫(Primary cutaneous follicle center lymphoma) マントル細胞リンパ腫(Mantle cell lymphoma) びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型(Diffuse large B-cell lymphoma, NOS) T細胞/組織球豊富型大細胞型B細胞リンパ腫(T-cell/histiocyte-rich large B-cell lymphoma) 原発性中枢神経系びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(Primary DLBCL of the central nervous system) 原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・下肢型(Primary cutaneous DLBCL, leg type) EBV陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特定型(EBV positive DLBCL, NOS) EBV陽性粘膜皮膚潰瘍(EBV positive mucocutaneous ulcer) 慢性炎症関連びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL associated with chronic inflammation) リンパ腫様肉芽腫症(Lymphomatoid granulomatosis) 原発性縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫(Primary mediastinal[thymic]large-B cell lymphoma) 血管内大細胞型B細胞リンパ腫(Intravascular large B-cell lymphoma), ALK陽性大細胞型B細胞リンパ腫(ALK positive LBCL) 形質芽球性リンパ腫(Plasmablastic lymphoma) 原発性体腔液リンパ腫(Primary effusion lymphoma) HHV8陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・非特異型(HHV8 positive DLBCL, NOS) バーキットリンパ腫(Burkitt lymphoma) 11q異常を伴うバーキット様リンパ腫(Burkitt-like lymphoma with 11q aberration) MYCおよびBCL2とBCL6の両方か一方の再構成伴う高悪性度B細胞リンパ腫(High-grade B-cell lymphoma, with MYC and BCL2 and/or BCL6 rearrangement) 高悪性度B細胞リンパ腫・非特異型(High-grade B-cell lymphoma, NOS) びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫の中間的特徴を伴うB細胞リンパ腫・分類不能型(B-cell lymphoma, unclassifiable, with features intermediate between DLBCL and classical Hodgkin lymphoma) 成熟T細胞およびNK細胞腫瘍T細胞前リンパ球性白血病(T-cell prolymphocytic leukemia) T細胞大型顆粒リンパ球性白血病(T-cell large granular lymphocytic leukemia) 慢性NK細胞リンパ増殖異常症(Chronic lymphoproliferative disorder of NK-cells) 急速進行性NK細胞白血病(Aggressive NK-cell leukemia) 小児全身性EBV陽性T細胞リンパ腫(Systemic EBV positive T-cell lymphoma of childhood) 種痘様水疱症様リンパ増殖異常症(Hydroa vacciniforme-like lymphoproliferative disorder) 成人T細胞白血病/リンパ腫(Adult T-cell leukemia/lymphoma) 節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型(Extranodal NK/T-cell lymphoma, nasal type) 腸症関連T細胞リンパ腫(Enteropathy-associated T-cell lymphoma) 単形性上皮向性腸管T細胞リンパ腫(Monomorphic epitheliotropic intestinal T-cell lymphoma) 胃腸管緩徐進行性T細胞リンパ増殖異常症(Indolent T-cell lymphoproliferative disorder of the GI tract) 肝脾T細胞リンパ腫(Hepatosplenic T-cell lymphoma) 皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫(Subcutaneous panniculitis-like T-cell lymphoma) 菌状息肉症(Mycosis fungoides) セザリー症候群(Sézary syndrome) 原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症(Primary cutaneous CD30 positive T-cell lymphoproliferative disorders) リンパ腫様丘疹症(Lymphomatoid papulosis) 原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫(Primary cutaneous anaplastic large cell lymphoma) 原発性皮膚γδT細胞リンパ腫(Primary cutaneous gamma-delta T-cell lymphoma) 原発性皮膚CD8陽性急速進行性表皮向性細胞傷害性T細胞リンパ腫(Primary cutaneous CD8 positive aggressive epidermotropic cytotoxic T-cell lymphoma) 原発性皮膚先端型CD8陽性T細胞リンパ腫(Primary cutaneous acral CD8 positive T-cell lymphoma) 原発性皮膚CD4陽性小型/中型T細胞リンパ増殖性症(Primary cutaneous CD4 positive small/medium T-cell lymphoproliferative disorder) 末梢性T細胞リンパ腫・非特定型(Peripheral T-cell lymphoma, NOS) 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(Angioimmunoblastic T-cell lymphoma) 濾胞T細胞リンパ腫(Follicular T-cell lymphoma) 濾胞ヘルパーT細胞形質を伴う節性末梢性T細胞リンパ腫(Nodal peripheral T-cell lymphoma with TFH phenotype) 未分化大細胞リンパ腫・ALK陽性型(Anaplastic large cell lymphoma, ALK positive) 未分化大細胞リンパ腫・ALK陰性型(Anaplastic large cell lymphoma, ALK negative) 乳房インプラント関連未分化大細胞リンパ腫(Breast implant-associated anaplastic large-cell lymphoma)
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病型分類
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特発性炎症性ミオパチーはOlsenとWartmannによって以下のように分類されている。 OlsenとWartmannの病型分類病型名称臨床・病理学的所見関連自己抗体I型多発性筋炎 筋線維の壊死、CD8陽性T細胞・マクロファージの浸潤 抗Jo-1抗体など II型皮膚筋炎 ヘリオトロープ疹などの典型的な皮膚症状を伴う、筋線維束周囲の萎縮、CD4陽性T細胞・B細胞の浸潤 抗Mi-2抗体など III型筋症状のない皮膚筋炎 典型的な皮膚症状のみで筋症状を伴わない。急性間質性肺炎を合併 抗CADM-140抗体 IV型小児の皮膚筋炎 血管炎・皮下石灰化を合併 抗Mi-2抗体など V型悪性腫瘍に合併する筋炎 治療反応性不良 抗TIF1γ抗体 VI型他の膠原病に合併する筋炎 SLE、強皮症に合併 抗U1/U2RNP抗体、他の膠原病の自己抗体 VII型封入体筋炎 進行性、治療抵抗性で高齢者に好発。筋細胞内の空胞、線維状封入体が存在 自己抗体陰性
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/04 05:42 UTC 版)
日本における慢性肺疾患の病型分類は下表の通りである。絨毛膜羊膜炎を伴う慢性肺疾患の場合、胸部レントゲンで泡沫状・気腫状陰影があれば III 型、なければ III' 型に分類される。I 型、II 型が気管支肺異形成症に、III 型がウィルソン・ミキティ症候群に、それぞれ相当すると考えてよい。 慢性肺疾患の I 型〜 VI 型の分類 慢性肺疾患の病型呼吸窮迫症候群(RDS)IgM高値絨毛膜羊膜炎臍帯炎28日以上泡沫状/気腫状陰影 I+ - + II+ - - III- + + IV- 不詳 + III'-〜+ + - V- - - VI
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 07:45 UTC 版)
皮膚筋炎や多発性筋炎を含む特発性炎症性ミオパチーはOlsenとWartmannによって以下のように分類されている。 OlsenとWartmannの病型分類病型名称臨床・病理学的所見関連自己抗体I型多発性筋炎 筋線維の壊死、CD8陽性T細胞・マクロファージの浸潤 抗Jo-1抗体など II型皮膚筋炎 ヘリオトロープ疹などの典型的な皮膚症状を伴う、筋線維束周囲の萎縮、CD4陽性T細胞・B細胞の浸潤 抗Mi-2抗体など III型筋症状のない皮膚筋炎(amyopathic DM) 典型的な皮膚症状のみで筋症状を伴わない。急性間質性肺炎を合併し、予後不良 抗MDA5抗体 IV型小児の皮膚筋炎 血管炎・皮下石灰化を合併 抗Mi-2抗体など V型悪性腫瘍に合併する筋炎 治療反応性不良 抗TIF1γ抗体 VI型他の膠原病に合併する筋炎 SLE、強皮症に合併 抗U1/U2RNP抗体、他の膠原病の自己抗体 VII型封入体筋炎 進行性、治療抵抗性で高齢者に好発。筋細胞内の空胞、線維状封入体が存在 自己抗体陰性
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 05:35 UTC 版)
「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」の記事における「病型分類」の解説
CIDPは臨床像、経過、発症年齢などから分類される。最も重要なのは臨床像による臨床病型である。古典的CIDP、または典型的CIDPとされる臨床像がある。これは対称性の運動感覚障害多発ニューロパチー、近位筋と遠位筋が同様に障害される、四肢腱反射消失が特徴とされている。特に特徴的なのは近位筋と遠位筋に同定の筋力低下が起こることでありこのような分布をとるニューロパチーはギラン・バレー症候群とCIDPだけである。非典型的CIDPには遠位優位型(DAD)、非対称形(MADSAM)、限局型、純粋運動型、純粋感覚型が知られている。MADSAMは非対称で上肢優位脱力を主症状とする。MADSAMは感覚障害を伴うこと、抗GM1-IgMが認められない点、ステロイドに反応する点から多巣性運動ニューロパチー(MMN)と区別される。 典型的CIDPが最も多く、次に非典型的CIDPの中でも非対称型(MADSAM)が続き、両者でCIDPの8割以上を占める。
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病型分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:35 UTC 版)
骨髄の中には造血幹細胞から種々の血球に分化していく途中の細胞があり、それらの内のどの段階の細胞が腫瘍化したかによるFAB分類 (French-American-British criteria) に基づいてM0-M7の病型、およびそれらの亜型に分類される。FAB分類は染色を用いた顕微鏡的観察に基づくものである。近年は分子遺伝学的な観点に基づいたWHO分類が用いられてきている(下記参照)。
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