臨床病型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/29 21:21 UTC 版)
Thomasの分類がよく用いられる。この分類では糖尿病性神経障害では高血糖神経障害、対称性多発神経障害、非対称性の神経障害(局所性および多巣性神経障害)、混合型の4つの大別している。高血糖神経障害は未治療で高血糖状態が続く患者にみられる足の針刺し感を主徴とする状態を指す。このしびれ感ないし疼痛感は血糖コントロールとともに軽快する。これは高血糖によるチャネル機能の変化を背景にした生理的ないし機能的な状態と考えられている。対称性障害は糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneuropathy)と総称される。糖尿病性多発神経障害は種々の単神経障害(diabetic mononeuropathy)および躯幹神経障害、筋萎縮症からなる。これらの病型の臨床像は糖尿病以外の病因による疾患に酷似するものが多い。混合型はほとんどの場合は糖尿病性多発神経障害に非対称病型を併発する場合を指す。また未治療の糖尿病患者に慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)の併発がしばしば報告されており病因的関連性が疑われている。
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