牙指令関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 18:31 UTC 版)
「マーダーライセンス牙」の記事における「牙指令関係者」の解説
木葉優児(きば ゆうじ) 主人公。物語開始時点で20歳にして既に木葉流忍術の14世継承者。実の父である板垣総理より「牙指令」を受け、戦争勃発を目論む巨悪、犯罪組織、暗殺者など、日本や国際社会に害を成す様々な外道を地獄へ落としていく。「日本の最大の防衛費」とも称される。 諜報活動や暗殺活動の他、奥義の1つ「マッスルコントロール」で全身の筋肉を自在に操り、頭髪以外の全てを女性へ変形させることさえできる(髪型はベリーショートになる為、ロングストレートのかつらを着用する。本人自身が美男子なので変身後も美女。男性器は体の中に引っ込む)。男性での表の顔はスイミングスクールやアスレチックのインストラクターにしてスポーツ栄養学のコンサルタント、女性での表の顔は板垣の主治医・木葉優子(きば ゆうこ)という素性になっている。 以上のことから素性を知らないスイミングスクールの面々などには美貌共々完璧な存在と思われているが、実際には若干ながら一般人と同様の心理面の弱さを持ち合わせており、そこを敵に突かれて危機に陥る姿も描かれている。普段はクールな性格で牙指令にも冷徹に臨むが、悪を憎む熱い心は板垣にも負けておらず、また、三太夫などの親しい人間の前では砕けた一面を見せる事もある。 母の雪絵は木場忍流の後継者であると同時に板垣の秘書であり、恋人であった。その雪絵が板垣の元を去り、里で密かに産み落とした板垣の子こそが優児である。父である板垣の力となるべく修業を受けて育ち(優児自身は父親の事を知らず、死に際の雪絵の言葉で初めて知った)、15歳の時に暗殺者から板垣を救う形で父との対面を果たす。以来、板垣の「牙」として戦い続けている。 牙指令時や強敵との戦いでは本来の優児の姿で行動するが、板垣や要人が暗殺者に狙われた際など、緊急時には優子の姿のまま戦う。その状態でも本来の姿の時には及ばないにしても卓越した戦闘力を発揮し、正体を知らない人間からはしばしば「スーパーレディ」と呼ばれる。 最終回ではWHOによってアメリカ、ロシアの大統領と共に拉致された板垣を助ける為にサラエボの紛争地帯に向かう。そこで激戦の末にWHOの幹部を倒し、3首脳を救出して世界が再び冷戦に陥る事態は回避したが、同時にWHOの攻撃によって大規模な戦闘が勃発。戦争を止めるべく、板垣の静止を振り切って戦場に向かう所で物語は終わる。本作における最終的な生死は不明だったが、後に『マーダーライセンス牙&ブラックエンジェルズ』にて主人公の1人として再登場する。 板垣重政(いたがき しげまさ) 本作における日本国内閣総理大臣。日本や国際社会にとって害となる巨悪、とりわけ戦争を望む者達を「牙指令」を下す事によって木場に抹殺させる。合言葉は「牙を突き立てろ」。 優子とは普段は総理と主治医という間柄で周囲の人物に知れ渡っているが、実際は親子である。 総理大臣という役職に媚びることは一切せず、悪徳政治家の談合が発見されるや否や自ら現場に駆け付けて不良役員へは鉄拳制裁を行った後で即座に処分するなど、権力欲に取り付かれた人間を断固として許さない真っ直ぐな心を持つ。一方で番外編「ランバヤ国のビィ~ン王子」ではスケベな一面を見せてしまい、なんとかイメージを回復しなければと悩んでいた。 「国民は自分の家族」という信条を持ち、国民の安全や社会の活性化を率先して取り組むその方針から、国民からの信頼が非常に厚い。その一方、国民を何よりも優先する方針を気に入らない官僚関係者(現実の政治家がモデルとなっており、それを架空の理想の政治家たる板垣が糺すという筋書きになっている)や悪の組織から命を狙われることも少なくない。 戦時中、国際法で禁止されていた科学兵器を極秘裏に研究・開発する「零号部隊」の見習い技術者の1人であり、当初は純粋に「お国のため」という気持ちを以て配属されたが、零号部隊の悪魔的な実態を知った事で脱走を決行し、多くの仲間が殺される中で同僚の土高(どこう)と2人だけでなんとか逃げ延び、その凄惨な経験と焦土と化した日本を見た事から二度と戦争を繰り返さない為に働く事を決意する。それが政治家としての原点であり、その確固たる信念は現在を以ても揺らぐ事は無く、どんな相手であろうと平和を脅かす外道を抹殺する事に躊躇は無い。 戦闘力は木葉に及ばないものの、武芸百般に通じ、身を挺して戦うこともある。また、絶体絶命の状況でも決して諦めることのない根性を持っている。 東堂俊介(とうどう しゅんすけ) 内閣情報調査室長であり、牙指令に関わる1人。警察官僚出身のエリートで、板垣が全幅の信頼を寄せる1人。有事には自ら現場に赴き、必要とあらば自身の手で外道を撃つ事も辞さない。板垣の意思は最大限に尊重する一方、板垣の身を案じ、自分の身を顧みない彼の行動を静止する場面も見られる。 物語前半時点で30代後半で独身故、板垣からも見合いを勧められる事もあった(一度プロポーズにまで至った事もあるが、その時の事件に巻き込まれて相手は家族共々死んでしまった)。本人も気にしているらしく、部下の婚約や同期の結婚の際にはつまらなそうな顔をしていた。 『マーダーライセンス牙&ブラックエンジェルズ』にも登場するが、物語後半の事件で死亡してしまう。しかしその後の時系列にあたる『ザ・松田 超人最強伝説』では何事も無かったように復活していた。 河山三郎(こうやま さぶろう) 検事総長であり、牙指令に関わる1人。 板垣が若手議員だった頃からの付き合いであり、密室にて裸で向き合うという牙指令のシステムが体質に合わないながらも、常に板垣に最大限の尊敬と信頼を寄せる人物。一方、板垣の政治生命を案じるが故に、あまりに相手が悪い牙指令には反対する事も見受けられた。 白楽に操られ、板垣抹殺に利用されるが、木葉に救われる。しかしその直後に現れた敵の銃撃から身を挺して木葉を守り、命を落とした。
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