機械皇国・要人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 14:41 UTC 版)
機械皇帝 戦災孤児を救い、神とあがめられる機械皇国の皇帝。彼の恩恵を授かる者は多いが、彼に対面したことのある者は限られる。人前に姿を晒すことなく、ミーシャとナーシャをその代理人として置いている。 元は700年以上前に存在した無名の天才科学者。自分を認めることのなかった世界に復讐を誓い、機械皇国を創る。その目的は人類再生(ヒューマン・ルネッサンス)。永遠の命と若さをこの世に実現させることで、そのため人工生命体(ホムンクルス)の研究に明け暮れていた。長い時を経て彼の肉体は朽ちたものの、機械皇国のメインタワー上空一千km上空の衛星内で、脳のみの形として生存している。宇宙空間にある衛星内の生命維持装置で命を繋ぎ、ホムンクルスの唯一の成功作・B'Tラファエロが完全体となることを待ち望んでいた。しかし自らをも上回る天才・鋼太郎と太陽の輝きを持つ鉄兵や四霊将に野望を阻まれる。 ―B'Tラファエロ 本作中での諸悪の元凶ともいえる存在で、定型を持たずあらゆる生き物を食いつくし異様に成長する究極のB'T。機械でありながら有機的な性質を持つ、謎に満ちた存在。他のB'Tと違い人間と会話をすることもなく、ただひたすら捕食と破壊を続けて巨大化していく。世話をする皇国の人間すら食い殺しているが、皇帝は静観するのみである。その行為がアラミスや四霊将の疑念を抱く切っ掛けとなった。 その正体は機械皇帝のB'Tで、ドナーの新たなる肉体となるために羽化を果たす。変態を続け、最終的には人面と思考、言語能力を得る。人を憚る幻覚や『タイムゾーン』といった特殊なガードシステムを持つ。最後は鉄兵や四霊将に阻まれ、他の星々から舞い降りた太陽のかけらの輝きによって消滅した。 ミーシャ 声 - 折笠愛 機械皇帝のエージェント(代理人)を務める少年。姿を見せない皇帝に代わり指揮を執るため、実質的に皇国の最高権力者といえる。強力な念動力を持ち、OVA版では巨大化したラファエロに大ダメージを喰らわせた。自分の意のままにならない鋼太郎やロンをアンダーヘルに落とすなど、かなり直情的な言動が目立つ。高慢で残虐だが、実の妹を何よりも優先とし、気遣う一面も持ち合わせている。 幼く見えるが実はルネサンス期から存命する人物で、機械皇帝に妹の病を治してもらったことから彼の配下となった。生まれながらに強力な超能力を持つが故に、長年彼に利用され続けた傀儡。500年の間肉体を交換し続けることで当時と変わらない子供の姿を保っている。ラファエロが完全体になるため、皇国の人間を捧げ続けるも、自らもまた使い捨ての道具に過ぎないと知るに至る。最後はナーシャに諭され、鋼太郎を機械皇帝にアクセスさせるために、命を賭けた。OVA版では彼もナーシャも300歳であり、クローンではなく機械の体を持っていた。 ナーシャ 声 - 氷上恭子 皇国内に咲く花『エビル・フラワー』で命を永らえている、ミーシャの双子の妹。ミーシャと同じ皇帝代理人であるが、実権は兄が握っていて彼女が表立って命令を下す事はない。体が弱く、常に目を閉じまどろんでいる。ミーシャが500歳の誕生日にくれたクマのぬいぐるみを『ミーシャの心』として大切にしている。ほとんど目覚めることがないが、事態はつぶさに把握している模様で、惨忍な兄の所業に心を痛めていた。彼女も兄同様何らかの超能力を持っているようで、離れた場所にいるはずの鉄兵に対面し、様々な局面で彼を助けた。外見は昔のままの容姿を保っているが、兄のようにサイコ・クローン技術を用いていないために肉体は既に限界を迎えている。機械皇帝の本質を知る彼女は、涙ながらに鉄兵に皇国の打倒を願い乞う。最後は取り戻したミーシャの良心と共に使命を全うし、崩壊するメインタワーと運命を共にした。 ―B'Tツインビート(ゼータ/シータ) ドナー:ミーシャ/ナーシャ 性別:不明 OVA版オリジナルB'T。翼を生やした豹のような姿をしていて性別は不明。カラーリングの異なるB'Tで金色のボディがゼータ(※ドナーはミーシャ)銀色のボディがシータ(※ドナーはナーシャ)。機械皇帝から与えられたB'Tで、ドナーの双子、どちらかの命令だけでも二頭共に動き、常に行動を同じくしている。四霊将のB'Tのデータが組み込まれており、ほとんどの能力を使うことができる。OVA版終盤では一頭に合体し、ラファエロに立ち向かうナーシャを援護し戦った。 ジャグラー 声 - 二又一成 通称・道化師ジャグラー。『ミーシャの茶坊主』と揶揄されるピエロのような恰好の仮面の男。役に立たない玩具を破壊するのが仕事。人を喰ったような口調が特徴的だが、その性格は惨忍極まりない。武器は先端がハート形の杖。必殺技は、杖から無数の糸を出して敵を拘束、相手の頭部を高速回転・首をねじ切る『ラブリィ・マリオネット』。作中では敗北者の首を切って殺害するという残虐な仕事もやってのけた。 しかし根は善人であった男で、生来のピエロのような歪な顔から人格まで歪めてしまった。常に外さない仮面はその深いコンプレックスを隠すためにある。作中、彼の素顔を笑わなかったのはナーシャと鉄兵のみだった。 サロメの術中に嵌り、瀕死の状態に陥りつつもナーシャの優しさに触れ、改心した彼は東龍門を開き鉄兵をエリアへ導いた。最後は追跡するリュカオン部隊を一人迎撃し、消息不明となる。 ―B'Tバニラファッジ ドナー:ジャグラー モチーフ:ガーゴイル 性別:オス 漆黒のB'Tで、ガーゴイルをモチーフに造られている。ドナー同様に道化のような口調と、独特の笑い声が特徴的。最後はドナーと共に消息不明となる。 アラミス少佐 声 - 湯屋敦子 鋼太郎を拉致した実行犯の1人でラファエロをもてあまし、その対策のために鋼太郎を仲間に引き入れようとした。機械皇国の中枢にいる軍人。実は女性で、男装でそれを隠していた。5年前に失態を犯し少将から降格し少佐に至るが、皇国内での実質的な役割に変化は見られないようだ。皇国の理想を信じる実直な軍人であったが、ラファエロに皇国の人間が襲われ続けても対策を取ろうとしないミーシャや皇帝に疑念を抱き始める。最終的に皇国の裏切りに気付き、ラファエロ討伐のため、自己を犠牲にした。OVA版では薔薇の騎士ローズナイトとなり、必殺剣『ローズスプレッド』でジャグラーを倒した。 ―B'Tローズマリー 声 - 沢海陽子 ドナー:アラミス モチーフ:蜂 性別:メス 頭部のコクピットに人が数人搭乗出来るほどの大型昆虫型B'T。必殺技は甘い香りで死に誘う強力な毒ガス攻撃『フローリアン・フラッグ』で、万国博に出席していた1万人の科学者を瞬く間に殺害。最後は体内に小型爆弾を搭載し、ドナーと共にラファエロに突撃した。
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