東堂塾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:03 UTC 版)
カーショップ「東堂商会」の社長が車好きの若い顧客を集めて開校した、ドライビングテクニックの特訓教室。 ドリフト流行の時代に逆行し、速さだけを追求するセミプロ級の走り屋集団で、元塾生のプロレーサーもいる。 その実力は元塾生である須藤が遠征時に対戦を避け、涼介からも「須藤級の猛者がゴロゴロいる」と評されるほど。 社長がホンダ党であることから、塾生の多くがホンダ車を使用している。 パープルシャドウ戦では二宮大輝と酒井が、神奈川最終戦では2人に加えて舘智幸が再登場する。 本拠地…栃木県那須郡塩原町(現・那須塩原市)・塩那道路/栃木県矢板市・八方ヶ原 東堂(とうどう) 声 - 土師孝也 「東堂商会」の社長で「東堂塾」塾長。元ラリーストとしての経験に裏打ちされた聡明さをもち、ときに教訓めいた言葉を述べる。喫煙者。 プロレーサーとしての壁に苦しむ舘にプロDとの公道レースを勧めたり、大輝と酒井にライバルチームである「パープルシャドウ」対プロDのバトル観戦を勧めるなど、教え子たちにさまざまなアドバイスを行う。 二宮 大輝(にのみや だいき) 声 - 森川智之 歴代の東堂塾生のなかでもトップ3に入る実力者。ドライビングにおける最重要ポイントのひとつ「ブレーキペダルのリリースポイントの見きわめ」に優れ、さらに「フルブレーキングでタイヤを一瞬ロックさせ、すばやくブレーキを緩めて再びロックする」という独自のテクニックを用いる。対戦した拓海をして「半端なく速い」と言わしめるが、ほかの塾生からは「天才肌でツボにはまると速いが、精神的に脆い」と評される。 「プロジェクトD」戦では藤原拓海と戦うが、拓海は涼介から「1本目が終わるまでバックミラーは見るな(=先行のとき、集中力を切らさないため)」、「エンジンは9000回転以上回すな(=レブ縛り。戦闘力をあえて制限して相手に手の内を隠し、2本目でブチ抜こうという作戦)」という指示を受けており、この術中にハマった大輝はFF車の弱点となるフロントタイヤを酷使。ヘアピンカーブでインを突かれてオーバーテイクされ敗北した。 勝負が始まる直前は多少意識が変わっていたものの、「なぜハチロクなんだ」「(対戦相手が)FDならまだ良かった」「B16Bに比べたら4A-Gなんてガラクタみたいなエンジン」と相手を侮り、かつ自分の実力を過信していたのも間接的な敗因となった。ただしその実力は本物で、涼介の的確な指示がなければ拓海も勝てたかわからないほど。一方でメカには関してはあまり詳しくない様子で、酒井に説明されるまでGT-RのアテーサE-TSのメカニズムなどは知らなかった。搭乗車種…EK9 シビック TYPE R(後期型・98spec) ボディカラー…サンライトイエロー 主な外装パーツ…SPOON製ミラー・ルーフスポイラー、スピードライン製ホイール、フロントエンブレムレス化、ADVAN製ステッカー ナンバー…栃木 50 と 56-838 / 栃木 59 と 1-428(ゲーム「ARCADE STAGE Zero」) 酒井(さかい) 声 - 高瀬右光 大輝の先輩塾生。駆け引きに優れた実力者で、塾内ではエース格に推す声も多い。 集中力が高まると顔が引きつり笑っているような顔になることから、「スマイリー酒井」というあだ名が付いた。コーナーの立ち上がりで左足ブレーキにより突然ブレーキランプを点灯させて後続車のリズムを狂わせたり、ブラインドコーナーにオーバースピードで突っ込みコースアウトを誘うなど、対戦相手の事故もいとわないフェイント戦術を用いる。 「中排気量以下でなければFF車は活躍できない」という一般論を嫌っており、愛車のインテグラを無差別級でも勝負できる迫力あるFF車にするため、VTECエンジンと組み合わせるのは邪道とされるターボチューンを敢行している。このエンジンと酒井の抜群のアクセルワークが合わさることで、高レベルのフットワークを実現している。ただし、ターボラグや低速コーナーでの立ち上がりが苦手なFF車としての欠点は残っており、ライン取りに失敗すると失速しやすいのが弱点。 「プロジェクトD」戦では啓介と戦い、前述のフェイント技を駆使するなどで啓介を苦しめるが、それを乗り越えて食いついてきたFDとの終盤で並走、そこからの加速勝負で敗北する。アニメ版では「プロジェクトD」の高橋啓介とのバトルは省略されているが、「Battle Stage 2」では対・川井淳郎戦と同様、新規で収録されている。搭乗車種…DC2 インテグラ TYPE R(前期型・96spec) ボディカラー…チャンピオンシップホワイト(初期のフジミ模型のプラモデルではサンライトイエロー) 主な外装パーツ…SPOON製カーボンボンネット、SPEED STAR WHEEL製ホイール、ADVAN製ステッカー ナンバー…栃木 55 し 32-094 / 栃木 58 し 5-806(ゲーム「ARCADE STAGE Zero」) 舘 智幸(たち ともゆき) 声 - 中田和宏(Fourth Stage、ARCADE STAGEシリーズ(7AAXまで)) → 遠藤大智(Final Stage、ARCADE STAGE 8∞) 「東堂塾」出身のプロドライバー。東堂からは「トモ」、後輩の塾生たちからは「トモさん」と呼ばれている。同期の須藤からも「別格」と恐れられ、その実力は2年ぶりに走る塩那道路のコースレコードを、大輝から借りたEK9による1回のタイムアタックで塗り替えるほど。また、アタック後にEK9のアライメントの狂いを指摘し、トー角調整をすればあと2秒はレコードタイムを軽く縮められると助言するなどクルマのポテンシャルを見抜く能力も優れている。 プロの世界の厳しい壁や実情にぶつかり苦悩の日々を過ごしていたなか、東堂に「素人相手の公道レースにこそ、探している答えがある」と促され、東堂塾デモカーを借りて八方ヶ原で「プロジェクトD」へのリベンジの依頼を承諾する。 拓海との戦いでは、前走車の視覚から見えなくなる「消えるライン(ミラーの死角をつき、最短距離をカットしながら相手のラインへ進入していく技術)」を駆使して拓海を差し切るほか、拓海の走るラインをブロックしたり、軽くプッシュしてバランスを崩させるなどの実戦テクニックを駆使して圧倒したが、最後は道路に飛び出してきたイタチらしき動物を反射的に避けてしまい、ブロックしていたラインを空けてしまったところで「ブラインドアタック」を駆使する拓海に並ばれ、鼻の差で敗れた。当初は「恩義のある社長の頼みであるから、この勝負を受けた」と語るなど、あまりプロジェクトDとの勝負に乗り気ではなかったが、勝負の後には「レースにはよくあること」と素直に負けを認め「立ち戻るべき原点が必要だった」と語り、東堂に感謝しながら帰っていった。 なお舘が負けた要因として、当初高橋啓介のFDと対戦することを想定したギア比にセッティングしたため、勝負所が異なり本来のポテンシャルを発揮できなかったという点もある。 後に拓海が度々使用する「ブラインドアタック」は、この対戦で舘の「消えるライン」の応用で編み出されたものである。 モデルは当時の全日本ジムカーナにホンダ車で参戦していた山野哲也。作中で舘が着用しているレーシングスーツも当時の山野が着用していたものと同一である。 原作では喫煙者の設定にされていたがアニメでの設定ではなくなっている。搭乗車種…EK9 シビック TYPE R(後期型・98spec)SPOON仕様(東堂商会デモカー) ボディカラー…サンライトイエロー 主な外装パーツ…SPOON製ミラー・カーボンボンネット・ホイール、ADVAN製ステッカー ナンバー…栃木 57 き 10-547 / 栃木 52 き 2-091(ゲーム「ARCADE STAGE Zero」)
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