建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 09:01 UTC 版)
上越新幹線建設にあたっては、乗り心地の限界、蛇行動発生の限界、粘着の限界など諸限界を考慮の上で、近い将来に改良して向上できる限界も加味して、計画最高速度を250 km/hと設定した。ただし、自動列車制御装置 (ATC) によってブレーキが動作する速度(許容最高速度)は260 km/hである。実際には開業時には最高速度210 km/hで走行し、その後240 km/hに高速化し、1990年(平成2年)3月10日のダイヤ改正から下り2本のみ大清水トンネル内の下り勾配を利用して275 km/h運転を実現したが、1999年(平成11年)12月ダイヤ改正で275 km/h運転は中止され、240 km/h運転となっている。 車両限界と建築限界については、東海道・山陽新幹線に比べて縮小することでトンネル断面積の削減を検討したが、将来的な直通運転への対応やサービス向上に対する弾力性などを考慮し、また工事費の節減効果が少ないとされたことから、東海道・山陽新幹線と同じ断面が採用された。軸重は、東海道・山陽新幹線では16トンであったが、雪害対策を施したために1トン増加して17トンとなった。これに合わせて活荷重は新P-17標準活荷重およびN-16標準活荷重を採用している。 最小曲線半径については山陽新幹線の基準を踏襲し、停車場外では4,000メートル(やむを得ない場合3,500メートル)と設定された。縦曲線半径は15,000メートル以上、最急勾配は15パーミル以下、延長10キロメートル間平均勾配で12パーミル以下とされた。軌道中心間隔は4.3メートルで、軌道は全面的にスラブ軌道を採用している。トンネルの断面は、ほぼ山陽新幹線のものを継承している。基面の幅は、レール面の下0.4メートルの高さ(基面)で直線区間では8.4メートル、スプリングライン(トンネル側壁から上部の円形部分への接続点)の高さはレール面から2.6メートル、アーチ(トンネル上部の円形部分)の半径は4.8メートルである。
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建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 07:11 UTC 版)
東海道新幹線では計画最高速度200 km/h、許容最高速度210 km/hとして計画された。山陽新幹線建設に際して新たに検討したところ、将来的には高速化として、計画最高速度250 km/h、許容最高速度260 km/h程度が見込まれた。しかしそのためには技術的な検討がさらに必要であるとされたことから、当面は200 km/h運転を前提とし、将来的な250 km/h運転を阻害しないような施設の設計とすることになった。 このことから、東海道新幹線では標準最小曲線半径を2,500メートルとしていたが、山陽新幹線では4,000メートルを標準とし、やむを得ない場合に3,500メートルを採用する方針となった。また縦断勾配については、東海道では最急勾配を15パーミル、短区間に限って20パーミルとしていたが、将来の高速化を考えて山陽新幹線では最急勾配を15パーミル、10キロメートル平均勾配を12パーミルとして、東海道より勾配を改良することになった。縦曲線半径も、東海道では10,000メートル以上としていたが、山陽では将来的な高速化に備えて15,000メートル以上と緩和した。そして複線区間の軌道中心間隔は、東海道で4.2メートルであったものを、山陽では4.3メートルに拡大した。一方、活荷重については変更せず、軸重を16トンとした。
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建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:37 UTC 版)
「関門トンネル (山陽本線)」の記事における「建設基準」の解説
鉄道省内に設けられた技術委員会では、トンネルの最急勾配を20パーミルとすることが適当であるとした。これより勾配を緩くすると前後の取付線路の接続に困難をきたす一方で、これより勾配をきつくすると運転に必要とする機関車の数が増大して不経済となるためで、工事費や運転速度、所要両数などを勘案して決定された。ただし、下り線トンネルの施工経験を踏まえてのちに建設された上り線トンネルでは、施工が困難な下関側の第三紀層地帯の突破のために被覆を増す必要があるとして、最大25パーミル勾配が設定された。 トンネルの工法は、海底下を通常通りに掘っていく普通工法を採用することになり、地質に応じて圧気工法またはシールド工法を併用することにした。これは、関門海峡は潮流が激しく船の通航も多いうえに、海底が掘削の困難な岩盤となっていることもあり、海上からの作業(沈埋工法)は困難であると判断されたためである。 単線トンネルと複線トンネルを比較すると、複線トンネルは断面積が大きくなり、断面の直径に対応して海底との距離を大きくしなければならなくなるため、海底下より深い場所を通ることになり、トンネル総延長が長くなるとともに前後の既存路線への取付に影響する。また施工自体も単線トンネルの方が複線トンネルに比べて容易であり、さらに完成後トンネル内で列車脱線などの事故が発生した場合に、単線トンネル2本であればもう1本のトンネルで単線運転をすることができるが、複線トンネルでは全面的に運転不能となるおそれがある。これに加えて当面は単線の輸送力で十分であったことから、単線トンネルを採用することにした。のちに必要となった時点で追加の単線トンネルを施工して複線とすることになった。また当初から電気運転をすることが想定された。
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建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 13:05 UTC 版)
「中山トンネル (上越新幹線)」の記事における「建設基準」の解説
上越新幹線建設にあたっては、乗り心地の限界、蛇行動発生の限界、粘着の限界など諸限界を考慮の上で、近い将来に改良して向上できる限界も加味して、計画最高速度を250 km/hと設定した。ただし、自動列車制御装置 (ATC) によってブレーキが動作する速度(許容最高速度)は260 km/hである。実際には開業時には最高速度210 km/hで走行し、その後240 km/hに高速化し、1990年(平成2年)3月10日のダイヤ改正から下り2本のみ大清水トンネル内の下り勾配を利用して275 km/h運転を実現したが、1999年(平成11年)12月ダイヤ改正で275 km/h運転は中止され、240 km/h運転となっている。 車両限界と建築限界については、東海道・山陽新幹線に比べて縮小することでトンネル断面積の削減を検討したが、将来的な直通運転への対応やサービス向上に対する弾力性などを考慮し、また工事費の節減効果が少ないとされたことから、東海道・山陽新幹線と同じ断面が採用された。軸重は、東海道・山陽新幹線では16 tであったが、雪害対策を施したために1 t増加して17 tとなった。これに合わせて活荷重は新P-17標準活荷重およびN-16標準活荷重を採用している。 最小曲線半径については山陽新幹線の基準を踏襲し、停車場外では4,000 m(やむを得ない場合3,500 m)と設定されていたが、後述するようにこれは結果的に達成できず、トンネル内に半径1,500 mの曲線が設定されることとなった。縦曲線半径は15,000 m以上、最急勾配は15パーミル以下、延長10 km間平均勾配で12パーミル以下とされた。軌道中心間隔は4.3 mで、軌道は全面的にスラブ軌道を採用している。トンネルの断面は、ほぼ山陽新幹線のものを継承している。基面の幅は、レール面の下0.4 mの高さ(基面)で直線区間では8.4 m、スプリングライン(トンネル側壁から上部の円形部分への接続点)の高さはレール面から2.6 m、アーチ(トンネル上部の円形部分)の半径は4.8 mである。
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建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:45 UTC 版)
東海道新幹線では、計画最高速度を200 km/h、許容最高速度を210 km/hとして建設した。これに対して山陽新幹線ではさらなる高速化を想定し、当面考えられる速度としては250 km/hであるとされたが、実現にはさらなる研究が必要であった。このため当面は200 km/h運転を前提とするが、将来的な高速化が行われる際に手戻りとならないように配慮して設計することになり、計画最高速度は250 km/h、許容最高速度は260 km/hとすることになった。実際にはこの後、1986年(昭和61年)11月のダイヤ改正で220 km/h運転が開始され、1989年(平成元年)3月ダイヤ改正で230 km/h運転、1993年(平成5年)3月のダイヤ改正で270 km/h運転、そして1997年(平成9年)3月ダイヤ改正で300 km/h運転を開始している。 こうした速度条件の改訂により、最小曲線半径は東海道新幹線で2,500メートルであったのが、標準で4,000メートル以上、やむを得ない場合は3,500メートルとし、また勾配も東海道新幹線で標準で15パーミル、2.5キロメートル以内に限り18パーミル、1キロメートル以内に限り20パーミルとしていたが、標準勾配を12パーミル以下、最急勾配を15パーミルと、いずれも条件を改良することになった。さらに縦曲線半径も拡大し、軌道中心間隔は4.2メートルから4.3メートルへと拡大した。 トンネルの断面については、東海道新幹線や山陽新幹線岡山以東でバラスト軌道を採用していたところ、岡山以西ではスラブ軌道になったことにより、レール面高さと施工基面高さの間隔が700ミリメートルから400ミリメートルに縮小された。また中央通路の幅や深さが縮小され、トンネル内下水を中央側溝に流すのが標準であったのが、湧水量が多くない限り両側側溝に流す設計にされた。そしてトンネル内での車両故障時に台車の検査を容易にできるように、曲線半径が7,000メートル未満の曲線区間では側壁の半径を大きなものにして、トンネル下断面の幅を拡大した。こうした変更の結果、覆工の巻厚が50センチメートルの直線区間で比較すると、全断面の面積が東海道で76.8平方メートルであったところ、新大阪-岡山間で77.8平方メートル、岡山-博多間で75.4平方メートルとなった。
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建設基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/25 03:45 UTC 版)
東海道新幹線では、計画最高速度を200 km/h、許容最高速度を210 km/hとして建設した。これに対して山陽新幹線ではさらなる高速化を想定し、当面考えられる速度としては250 km/hであるとされたが、実現にはさらなる研究が必要であった。このため当面は200 km/h運転を前提とするが、将来的な高速化が行われる際に手戻りとならないように配慮して設計することになり、計画最高速度は250 km/h、許容最高速度は260 km/hとすることになった。実際にはこの後、1986年(昭和61年)11月のダイヤ改正で220 km/h運転が開始され、1989年(平成元年)3月ダイヤ改正で230 km/h運転、1993年(平成5年)3月のダイヤ改正で270 km/h運転、そして1997年(平成9年)3月ダイヤ改正で300 km/h運転を開始している。 こうした速度条件の改訂により、最小曲線半径は東海道新幹線で2,500メートルであったのが、標準で4,000メートル以上、やむを得ない場合は3,500メートルとし、また勾配も東海道新幹線で標準で15パーミル、2.5キロメートル以内に限り18パーミル、1キロメートル以内に限り20パーミルとしていたが、標準勾配を12パーミル以下、最急勾配を15パーミルと、いずれも条件を改良することになった。さらに縦曲線半径も拡大し、軌道中心間隔は4.2メートルから4.3メートルへと拡大した。 トンネルの断面については、東海道新幹線や山陽新幹線岡山以東でバラスト軌道を採用していたところ、岡山以西ではスラブ軌道になったことにより、レール面高さと施工基面高さの間隔が700ミリメートルから400ミリメートルに縮小された。また中央通路の幅や深さが縮小され、トンネル内下水を中央側溝に流すのが標準であったのが、湧水量が多くない限り両側側溝に流す設計にされた。そしてトンネル内での車両故障時に台車の検査を容易にできるように、曲線半径が7,000メートル未満の曲線区間では側壁の半径を大きなものにして、トンネル下断面の幅を拡大した。こうした変更の結果、覆工の巻厚が50センチメートルの直線区間で比較すると、全断面の面積が東海道で76.8平方メートルであったところ、新大阪-岡山間で77.8平方メートル、岡山-博多間で75.4平方メートルとなった。
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