勝敗の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 09:49 UTC 版)
イギリスの敗因として、日本の航空戦力に対する考えが甘かった点も指摘される。当時の日本は航空機の性能は零式艦上戦闘機を始めとして高い水準にあり、練度の高い乗員が揃っていた。また、英艦隊首脳部は当時としては一般的な大艦巨砲主義の観点から戦艦は航空機より強いと誤認しており、フィリップス以下将兵のシンガーポールからの北上を決意した点、空海共同作戦が緊密を欠き、フィリップスが要請したシンガポール基地からの戦闘機の援護が拒否された点が挙げられる。直接的な戦闘結果では、英戦艦は魚雷による被害が多い。日本軍に雷撃機が多かったこと、複葉かつ劣速なソードフィッシュ攻撃機になれた乗員達の対空砲火が比較的弱かったことが挙げられる。(伊藤正徳、連合艦隊の最後) 英東洋艦隊には楽観的な気運が漂っており、レパルス乗艦中のCBS記者によれば、同艦士官たちが日本艦隊出現の情報に「だけど彼らは日本人だぜ、心配することなんか何もない」と笑っていたという。また「(日本軍の)艦船は飛行機よりマシだが、日本人は近眼で射撃できない」「日中戦争に5年もかけてまだ勝てない」等の点から、情勢を楽観視していた。イギリス軍は日本軍航空機の性能および日本人の能力を過小評価していたため、空襲による危険は小さく主力艦が致命的な被害を受けることもないだろうと判断していた。 連合艦隊参謀長宇垣纏少将は「鴨がネギを背負って現れた。新鋭戦艦も無謀な行動で海の藻屑になった」と評している。
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勝敗の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 13:51 UTC 版)
イギリス側にはドイツ艦隊は夜間に海峡を通過するという先入観があり、夜襲を前提とした作成計画しか用意していなかった。一方、ドイツ側は航空戦力の援護を得られることやブレスト出港を夜間に設定できることなどのメリットを優先して白昼の海峡通過を選択したため、イギリス軍は裏をかかれたかたちとなった。その結果、イギリス軍は適切な対応ができずに情報伝達の遅れや戦力の逐次投入という悪手を打ち、ドイツ艦隊の海峡突破を許した。 また、作戦の実施にあたり、ドイツ海軍はUボート3隻を通商破壊作戦から引き抜いてアイルランド沖に派遣し、気象データの収集にあたらせていた。
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勝敗の要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 03:00 UTC 版)
本海戦は、緒戦の連戦連勝の中での初のつまづきであり、第四艦隊司令長官井上成美中将は、本海戦によるポートモレスビー作戦の延期、また戦果拡大を図る追撃を中止したことを理由に、権威を損なう臆病風、攻撃精神の欠如と中央や連合艦隊司令部の指導者から非難された。軍令部や宇垣纏連合艦隊参謀長はおろか、連合艦隊司令部、山本五十六連合艦隊司令長官、永野修身軍令部総長からも批判を受け、最終的に昭和天皇から「井上は学者だから、戦は余りうまくない」と評された。嶋田繁太郎海軍大臣に至っては井上の将官人物評で「戦機見る明なし。次官の望みなし。徳望なし。航本の実績上がらず。兵学校長、鎮長官か。大将はダメ」と酷評した。土肥一夫少佐によれば、連合艦隊司令部の電報綴には井上と第四艦隊に対する罵倒の赤字が書き殴られていたという。 本海戦で、井上は史上初の空母機動部隊同士の決戦における総指揮官となり、寄せ集め部隊を率いて、手探りで戦いを進めた。また、井上が作戦を断念して撤退したのは、残った空母瑞鶴一隻の航空兵力だけでは、上陸作戦を援護するには不十分という判断や、井上が機動戦について一撃離脱をすべきと考えていたことも影響している。この判断は、アメリカ軍第17任務部隊が戦力を喪失して戦場を去り、珊瑚海へ向かっていた第16任務部隊(空母エンタープライズ、ホーネット)にも真珠湾への退避命令が出ており、連合国が日本の攻略部隊によるポートモレスビー上陸を防ぐことはできない状態にあったことが軍事資料から読み取れるため、戦略的失敗である。しかし、当時ポートモレスビーおよびオーストラリア大陸北部のタウンズビルの飛行場にはアメリカ陸軍航空隊を中核とした計300機にのぼる航空戦力が配備されており、空母が存在しない状況になっていたとはいえ、5月8日の時点でわずかに39機の使用可能機と17機の修理可能機を有していたにすぎないMO機動部隊が、ポートモレスビー攻略を成し遂げることはよほどの幸運でもない限り不可能とする意見もある。
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