メタルギアRAY
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 14:34 UTC 版)
「メタルギア (架空の兵器)」の記事における「メタルギアRAY」の解説
マンハッタン沖タンカー沈没事件、ビッグシェル占拠事件(『メタルギアソリッド2』)時に登場。「メタルギア・レイ」と読む。2005年のシャドー・モセス島事件によってメタルギアの存在が公となり、世界中で開発されはじめたメタルギアの「亜種」、特に第三世界の国が持つメタルギアに対抗すべく、アメリカ海兵隊の下で極秘裏に開発された。水陸両用型で、海兵隊が得意とする沿岸部からの奇襲攻撃を想定した設計となっている。JTIDS(統合戦術情報分配システム)を搭載し、非常に高い索敵能力を有している。その索敵能力と、圧倒的な火力を持つ武装から、開発当初は空母の戦略価値が低下するとまで言われていた。本来は対メタルギア兵器となるはずだったが、アーセナルギアや後のアウターヘイブンを護衛するメタルギアとして量産されることとなった。 武装は、両膝に装備した3連装対艦・対戦車用ミサイル、背部の6連装小型ミサイル、両腕部の機銃、頭部口腔内に内蔵した水圧カッター(使用には海水等を補給する必要がある)など。また試作型のみ、小型ミサイルを搭載した子機を複数搭載しており、射出した子機からミサイルを一斉発射して広範囲を攻撃する能力を持つ。試作型は単座の有人機であり、バミューダ海域での演習を行なった後に無人機である量産型を製造配備する予定だったが、2007年のマンハッタン沖タンカー沈没事件にてリボルバー・オセロットによって奪われた。量産型は後にアーセナルギアへの配備のためにビッグシェル深部にて製造された。量産型はテレイグジスタンスと自立制御システムを併用した完全な無人機であるが、量産化の際に試作型と比べ仕様が一部変更されており、無人機となった以外に、カメラがツインアイタイプからモノアイタイプへ変更され、頭部側面にバルジが追加されている他、尖っていた膝は平らになり、カラーリングもグレー系の迷彩から茶色へ変更され、尻尾も短くなっている。『MGS4』ではアーセナルギアの改良機アウターヘイブンにも無人型が搭載されており、これは頭部センサーがモノアイ型からゴーグル型に変わっている。シリーズでは初の「複数のメタルギア」との直接対決となる。 試作型は2009年4月のビッグシェル占拠事件でも再登場し、リボルバー・オセロットがソリダス・スネークが搭乗したハリアー2を救出する際やアーセナルギアから脱出する際に使用した。ビッグシェル内に配備されていた量産型は、雷電との戦闘で複数が撃破されている。『MGS4』では量産型と同デザインの有人型が「OUTER HAVEN」のマーキングを施されて登場し、リキッド・オセロットの操縦でソリッド・スネークの駆るREXに戦いを挑んだが、激闘の末に撃破され、メタルギアの亜種に対抗するメタルギアでありながら同じ国のメタルギアに敗れる形となった。 装甲は最新式のセラミック・チタン系複合装甲で、装甲の表面と内部に伝導性ナノチューブ等の単純なセンサー群が張り巡らされている(装甲の表面には塩基配列のような六角形の模様がうっすらと入っている)。各部の自己診断システムが装甲の状態変化を検知し、損傷の度合によっては、区画閉鎖や予備回路への切替え等のダメージコントロールを反射的に行うことができる。また装甲が破損した場合は、破損部付近の分泌孔から赤いナノペーストを分泌し、ある程度の自己補修を行うことも可能。本機が膝などの弱点を攻撃された際、損傷部位から血を流すように見えるのはこのためである。被弾した際などに甲高い咆哮のような音を出すが、これは金属部分が摩擦で軋む音。駆動系は従来の機械駆動式、油圧駆動式ではなく、通電によって伸縮する高分子繊維を用いた人工筋肉のアクチュエータを導入している。これにより、1種類の駆動系で複数種類の動きが可能になるため、迅速で複雑な動きを滑らかに実現でき、REXに比べて動作がスムーズで生物的になっている。ただし、致命的ダメージではないものの脚部に被弾すると一時的に動きが止まる弱点があり、さらに本当の弱点がある水圧カッター部分を覆う装甲が開口する欠点もある。最も無人型は大元のAIとネットワーク接続されているため、AIがネットワーム等で破壊されると無人型の制御まで異常を引き起こし、暴走もしくは活動停止になる事が欠点といえる。 メタルギアの一種であるが、上記の通り対メタルギア用に開発された兵器の為に核は搭載していない。本機をロシアを再興するための切り札と見なしていたセルゲイ・ゴルルコビッチは冷戦でアメリカに敗北した歴史的経緯から、私怨も絡んで本機を「我々ロシア人が生み出した技術の盗用」と決めつけていた(メタルギアの草案はグラーニンなので、完全に間違った指摘ではない)。 REXと同じく『大乱闘スマッシュブラザーズX』に登場している。 コードネームの「RAY」の由来は、マンタレイ(オニイトマキエイ)、また、第二次世界大戦中に連合国側が、日本の零戦を別の戦闘機または零戦の発展型と誤認して与えたコードネームである「Ray(零)」から。
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