「ゲーム」の誘い手
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 07:39 UTC 版)
「ぼくらのの登場人物」の記事における「「ゲーム」の誘い手」の解説
ココペリ 声 - 東地宏樹 子供達を「ゲーム」に誘った張本人で、洞窟の住人。自らジアースを操って敵との戦闘をしながら、子供たちに戦い方を一通り教え、消えていく。その際に「す⋯」と発し、転送により最後まで伝わらなかったが、彼の言いかけた言葉は「すまない」だとコモは推測する。子供たちを誘った時には変人めいた言動をしているが、敵と戦闘している時はそのおかしさは見られない。またその際、初めて登場した時にはなかった傷跡らしきものが頬に付いている。初登場時にかけていたのは伊達眼鏡で、戦闘時には外しており、後にコックピット内に落ちていてコダマに受け継がれる。 その素性は、本編開始以前にジアースを使い戦っていた契約者の一人であり、同じく契約者であるマチと共に「ぼくらの」世界にジアースを引き継ぎ、戦い方をチュートリアルする最後のパイロットであった。頬の傷は、荒れていた自身の世界のパイロットである生徒によって付けられていたが、「ぼくらの」世界でのパイロット勧誘に支障があるとコエムシによって消されていたもの。 本名を画楽(がらく)といい、マチは「ガラ先生」と呼んでいる。「ココペリ」は個人名というより引き継ぎパイロットの役名のようなものであったらしく、最終話でマチの兄(元コエムシ)がこの名を名乗っている。 ココペリという名称は、インディアンの間に伝わるカチナと呼ばれる精霊の一種に存在している。背中の曲がった笛吹き男の姿で表され、豊穣をもたらす存在であるとされる。命名に関連しているのかどうかは明言されていない。またココペリはインディアンの伝承で「最初の人間」ともされる。鬼頭のサイト「パズルピースは紛失中」にこの笛吹き男のオブジェの写真がある。アニメ版 本職は学校の教師で姓は笛吹(うすい)。彼の世界の戦いで娘の優(声:神田朱未)を含む生徒達がパイロットとなった。未契約の彼が契約する代わりに1人契約を解いてもらえるが、その際にコエムシから娘を選ぶのだろうと言われたこともあってか優を選ばなかった。優と残り2人になったところで、最後に戦って死ぬか引き継ぎをして生き残るか迫られるが、マチの助言と懇願により彼が引き継ぎをした後で最後の戦いを行うことになり、優は助かる。しかし、そうして現れた「ぼくらの」世界において15人集められるところを手心を加え14人しかパイロットを集めなかったためコエムシの逆鱗に触れ、結局彼らの世界における最後の戦いのパイロットに優が選ばれてしまう。模様は顔に現れる。優の戦いの際には優の母(声:小島幸子)もジアースに呼ばれており、優は戦いの後、両親に見守られながら散っていく。優の母は彼と共に投身自殺を図ろうとするも彼は死にたくないと言う。コエムシはそんな彼らを助け、彼に無能な猿であることを認めさせた。娘を守れなかった彼は自らが無力なゲームの駒であることを理解し、子供たちにジアースの操縦を教えるため再び姿を現す。頬の傷は、コエムシに痛めつけられた時にできた傷であった。彼の模様の位置は不明。引き継ぎ戦のみを担当したためその後も生存しているが描写はされていない。 コエムシ 声 - 石田彰 戦闘やジアースに関する情報を子供たちに教える正体不明のサポーター。作品の謎を握るキーキャラクター。漫画版では握り拳大の大きさだが、アニメ版では人の頭程度の大きさになっている。物質の転送能力を有し、戦闘開始時には問答無用で子供たちをコックピットに転送させる。ぬいぐるみのような一見ユーモラスな姿をしているが、残忍な性格で口も悪い。一人称は「オレ様」。ココペリに「こいつは信用できない」と言われている。 嫌味や悪口を垂れ流しつつも、契約者の頼み事は基本的に断れないらしい。選出されたパイロットにコエムシが強制できるのは「戦いが始まったときには一旦コックピット内にいること」程度のことであり、そこから先は「無防備なまま敵の眼前に生身のパイロットを晒す」「勝利を得る直前でそれを放棄し、コックピットから逃走する」などといった行為すら支援し、また48時間の時間切れによる「二つの世界の消滅」を選択することをも煽るなど、勝敗よりもパイロットの意思を第一として尊重する行動パターンをとる。ただし、都合の悪い質問を無視したりはぐらかすことはしばしばある。 目前に死を控えた搭乗者がパニックに陥るのを見ることを楽しみとしているため、年不相応に「戦う目的」「死ぬ意味」を理解し達観する「ぼくらの」世界のパイロットたちに対し、「頭の螺子が飛んでやがる」とこぼしている。 その正体は、ココペリ(画楽)やマチと同じ地球の人間であり、マチの2つ上の実兄。彼らの地球の最後の戦いに伴って自分たちのサポーターから役割を引き継ぎ、コエムシの肉体を与えられ2人と共にジアースの引き継ぎ先である「ぼくらの」世界の地球に送られた。「ぼくらの」世界での戦いの勝利回数に伴って、再び自分たちの地球に戦いが回ってくる可能性が変わるため、自分たちの地球とマチを救うため職務には忠実である。マチ曰く、自分たちの戦いの時にウシロのようにズルをしていたとのこと。 最終話で人間の姿に戻ってジアースのパイロットとして契約を行ない、次の地球での引き継ぎ戦のパイロット=新たなココペリとなり、佐々見にコエムシを引き継ぐ。その際には2度目に登場したココペリ(画楽)よりも大きな傷跡を顔の中央に見せており、元の姿に戻るのは1年ぶりだと話す。佐々見に元の姿はジアースに保存されていて、コエムシの体は地球人たちに傷つけられるものではなく、コエムシの状態では不死身だと告げる。 マチの死など様々な出来事を経て、その心境に変化が生じたらしく、恐怖に耐えるウシロに実妹である田中未来を救うよう鼓舞したり、最後には苦悩しつつ戦うウシロに謝罪する言葉をかけたり、ココペリとなってからは先代ココペリとは違い、次の地球のパイロットたちに最初から「パイロットになれば死ぬ」「自分も戦闘が終われば死ぬ」ことをはっきり伝えている。 「コエムシ」も「ココペリ」同様に一種の役名であり、各ロボットごとに1体のサポーターとして存在し、細かい部分は異なるがほぼ同様のフォルムを有する。作中に現われた他のコエムシも、概して性格は悪い。前述の通り、担当するチームを多く勝たせることで、自分の世界が再度戦いに巻き込まれる可能性を減らすため、どのコエムシも「自らの担当するグループを一つでも多く勝たせる」という職務には忠実だが、中には充分な数を勝たせたと見るや早く仕事を終えたいためにズボラになるコエムシもいる。 モデルはジョージ秋山のマンガ『ザ・ムーン』の「糞虫」。コエムシは、ココペリと同様カチナの一種にその名前が見られる(Koyemshi、別名:泥頭・マッドヘッド)。部族の祖先であり 道化のように振る舞うことで人を導く存在らしい。ココペリ同様に命名に関連しているのかどうかは明言されていない。コエムシの名前を聞いたワクとアンコが臭そうに鼻をつまむシーンもあり、モデルの糞虫から糞→肥の連想もある。アニメ版 初登場はココペリ戦後の第2話なのでココペリと会話する場面は無い。本名は町史郎。容姿は原作と異なる。元々は別の世界におけるゲームの参加者であり、そのチームを担当した黒コエムシ(声:山本圭子)に媚びへつらって自らの順番を後に回そうとするなど、卑屈で臆病かつ卑劣な性格だった。その世界における最後の戦いのパイロットとして勝利した後、あまりの生への執着から、黒コエムシによってコエムシの身体を与えられて生きながらえた。以来、数多くの地球を訪れて「仕事」を続けてきた。原作よりも残忍で非道な性格として描かれ、物語終盤までその性格のまま心変わりすることがなく、最終的にはカナを無理やり契約させようとしたところを田中から託されたウシロの銃でマチから銃撃され、無様な最期を遂げる。 小説版 小説版に於けるコエムシについては、後述の小説版の登場人物を参照。
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