せいぶつ‐たようせい〔‐タヤウセイ〕【生物多様性】
生物多様性
例えば森を考えて下さい。森には木だけでなく草や花も生えています。ほかにもサルなどの動物や昆虫もいます。これが、多様な動植物が存在する空間です。
仮に木が次々に伐採されたらどうでしょう。木の実をエサにしていたサルは森からいなくなります。昆虫の巣もなくなります。木の根で蓄えていた土の中の水も減るため、草や花だけでなく、地下の生物も住みにくくなります。つまり木が失われただけで生物多様性が保たれなくなってしまいます。
それではパソコンと生物多様性はどんな関係があるでしょうか。まずパソコンの材料から考えてみましょう。パソコンの中にある電子部品には金属が含まれます。金属は森を切り開いた鉱山から土を掘り返して採掘されます。つまり鉱山開発や採掘で生物多様性が失われているかもしれません。パソコンを使っている時はどうでしょう。電気が消費されていますが、その電気が火力発電所で作り出されているとします。火力発電所では石炭の燃焼によってたくさんの二酸化炭素(CO2)が発生します。CO2が増えると地球温暖化が進みます。すると氷河が溶けて海面が上昇し、動植物が生息する陸地が減ってしまいます。
パソコンが直接、生物多様性を破壊するような事はありません。しかし、生産や使用によって間接的に生物多様性に影響を与えていると言えます。とはいえ、パソコン1台がどれぐらい影響を与えたか、はっきりとわかりません。間接的でわかりにくいことが、生物多様性を守るために何をすればいいのか、はっきりしない原因の一つです。
いま、いろいろな企業が製品や事業活動と生物多様性のかかわりを調べています。東芝は製品が生物多様性に与える影響を評価しています。先ほど説明した材料や使用のほか、生産や廃棄された時の影響も評価します。いろいろな影響を分析し、最終的には生物多様性が失われた被害金額という形で算出します。計算は難しいですが、製品1台が生物多様性に与えた被害の大きさがわかります。
帝人も製品が生物多様性に与える影響の大きさを計算しています。製品を新しく開発する時に影響が前のモデルと同じか、少なくなければ製品化の許可が出ません。
パナソニックは竹製の振動板を搭載したスピーカーを調べました。通常、スピーカーの振動板は針葉樹を材料に作られています。針葉樹は一度、伐採されると育つまで時間がかかりますが、竹なら生育が早いため、ある程度の伐採なら竹の森を守れます。
三菱電機は工場と生物多様性のかかわりを調べています。工場の中や周辺にいる動植物をまとめた地図を作る計画です。地図を見れば生物多様性を守る意識が強くなります。
身近にある製品が生物多様性とどうつながっているのか、一度考えてみてはどうでしょうか。
(掲載日:2010/09/27)
生物多様性
生物の間にみられる変異性を総合的に指すことばで、生態系(生物群集)、種、遺伝子(種内)の3つのレベルの多様性により捉えられる。従って、生物多様性の保全とは、様々な生物が相互の関係を保ちながら、本来の生息環境の中で繁殖を続けている状態を保全することを意味する。生物多様性 (せいぶつたようせい)
生物多様性
生物多様性
生物多様性
生物多様性
生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 01:10 UTC 版)
健全な生態系において、本種は多くの動植物と関わっている。最も普通に見られる着生植物は、シダ類・アステリア属・ラン科である。成長した木は、蔓性のチャセンシダ属の茂みに覆われたり、湿潤な場所ではコケシノブ科や、特にマメゴケシダ属のTrichomanes reniforme が枝に絡みつくこともある。アステリア属や、同じアステリア科のCollospermum hastatum が枝の分岐部に生育したり、数種の着生性ラン類の宿主となることもできる。他の着生植物としては、グリセリニア属のGriselinia lucida や、コケ類・地衣類・菌類などがある。Phanaerochaeta cordylines ・Sphaeropsis cordylines の2種の菌類は本種の生体組織のみから発見されている。 鳥類では、ニュージーランドミツスイが古い葉や花序の間に営巣するほか、クロアカツクシガモは一般的に、平野に立つ老木の根本に巣を作る。アオハシインコが枝葉の間で摂餌する姿もよく見られる。カンタベリー地方南部では日中に、ミゾクチコウモリが鳥の巣として用いられた後の枝の空洞で休息する 。果実はニュージーランドミツスイ・エリマキミツスイやニュージーランドバトに好まれる。マオリ人は、ハトを果実によって惹き寄せて捕獲するための木立 (pā tī) を作成していた。ある入植者は1840年頃に見た光景について、"ある時期になるとハトの巨大な群れが白い果実を食べるために飛来し、飛ぶことも難しくなるほどの重さになるまで食べ続けた。銃の使用は禁じられていた。マオリ人は先端に輪縄を付けた長い竿を持って葉の下に座り込み、食事中の不注意なハトの首に輪縄を巻き付けて締め上げ、捕まえていた" と語っている。森林破壊により在来の鳥は減少してしまったため、現在では外来種のホシムクドリが果実に群がっている。 花の蜜も昆虫やミツスイ類に好まれる。葉と粗い樹皮は、イモムシ・蛾・小型の甲虫・ハエの幼虫・クロギリス科・有肺類などの理想的な棲家となる。これらの虫はセアカホオダレムクドリやサンショクヒタキ属のPetroica longipes などの鳥に捕食される。樹皮は着生植物の足場を提供している他、枯れた葉には昆虫や花の蜜を食べるトカゲ類が潜む。花を摂食するトカゲ類も見られ、コモチヤモリ属のHoplodactylus chrysosireticus は本種の葉の間に隠れるための保護色を持っている。 甲虫・蛾・ハチ・ハエなどの昆虫が樹皮・葉・花を様々な方法で利用する。植物体を餌とするものだけでなく、枯れて垂れ下がった葉はクロギリス類の冬場の隠れ場所となる。これらの多くの昆虫は、自生個体だけでなく公園や庭の栽培個体でも見られる。葉が分解した後には黒い腐食が残り、これは端脚類・ミミズ・ヤスデなどを養うことになる。本種に固有の昆虫が9種確認されている。最もよく知られているのがシャクガ科のEpiphryne verriculata で、枯れ葉に完全に擬態している。卵は中央にある葉の芽の基部に産み付けられ、孵化した幼虫は葉の表面に大きな穴を開けて食い進み、葉の縁に特徴的な切り欠きを残す。この蛾は若い木にも産卵するが、成虫の隠れ場所となる枯れた葉が少ないため、成長した木に比して被害の度合いは少ない。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 06:59 UTC 版)
チョルフ渓谷は世界自然保護基金(WWF)やコンサベーション・インターナショナル(CI)から「生物多様性ホットスポット」と見做されているコーカサス生態系ゾーンのなかにあり、トルコの環境保護団体から主要植物地域、主要鳥類地域、生物多様性重要地域に指定され、最優先保護地域にも推薦されている。植物種が豊かで、104種の絶滅危惧種が生息しており、そのうち67種はトルコの固有種である。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 05:58 UTC 版)
公園はカルー多肉植物地域内にあるナマクアランドに位置している。ナマクアランドは北ケープ州の北西端の領域に55,000平方キロメートルの面積を持っている。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/01 02:10 UTC 版)
250以上の新種の甲殻類や2500種の新種の軟体動物が発見されている。発見はパングラオ海洋生物多様性プロジェクトによるものである。このプロジェクトではパングラオだけで日本や地中海よりも海洋の生物多様性をもっているとしている。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/17 05:33 UTC 版)
1990年代後半から、主に熱帯雨林や温帯雨林の林冠部を中心とした生態系の研究が進み、天敵を避けるサルやナナフシなどの多様な草食動物の生息環境として注目を浴びている。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 04:14 UTC 版)
上述のように保護区内の標高は75 m から 1,637 mで、標高の低い順に熱帯雨林、雲霧林(蘚苔林)、矮林(英語版)と植生が変化し、それらの範囲内に植物957種、動物423種の計1380種が確認されている。うち、固有種は341種である。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:05 UTC 版)
陸上脊椎動物が世界規模で姿を消したオルソン絶滅事変(英語版)が前期グアダルピアン世(ローディアンとウォーディアン)で起こった。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:06 UTC 版)
「ウーチャーピンジアン」の記事における「生物多様性」の解説
ウーチャーピンジアンには絶滅の波が生じた。動物相は回復しつつあったが、さらに大きな絶滅パルスであるペルム紀-三畳紀の絶滅事変により生物は壊滅した。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:00 UTC 版)
陸上脊椎動物が世界規模で姿を消したオルソン絶滅事変(英語版)が前期グアダルピアン世(ローディアンとウォーディアン)で起こった。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 09:35 UTC 版)
「European Green Deal」の記事における「生物多様性」の解説
欧州連合の生物多様性戦略は、2021年に発表される予定。 EUは、土地の30%と海の30%を保護すると同時に、新旧の成長林の周囲に厳格な保護措置を講じる予定。 2030年のEU生物多様性目標値は次の通り。 海の領土の30%と土地の30%の保護(特に保護原生林と原生林を) 2030年までに30億本の植林を行う。 少なくとも25,000キロメートルの川を復元 2030年までに農薬の使用を50%削減 有機農業を増やす。 農業における生物多様性の向上。 花粉交配者の衰退を逆転させる 気候変動に関しては、二酸化炭素レベルは2030年までに倍増すると予測されており、ヨーロッパの気温は2〜3℃上昇すると予想されている。 ヨーロッパは、オゾン層を破壊する世界のガス排出量のほぼ3分の1を占めている。 生態系がヨーロッパにあるすべての表面積の50%以上が、管理上の問題やストレスによる脅威にさらされています。 欧州連合内では、平均して70万ヘクタールの森林が「社会経済的要因によって引き起こされることが多い」火災によって毎年焼かれ、森林の劣化につながっている。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/21 05:12 UTC 版)
詳細は「クロアチアの自然保護区」を参照 クロアチアの国土は、気候と地形を要因として、いくつかのエコリージョンに分割できる。その結果、クロアチアはヨーロッパでもっとも豊かな生物多様性を有する国の一つになっている。クロアチアは、4種類の生物地理区を有する。第1は地中海沿岸とその後背地、第2にリーカとゴルスキー・コタールの大部分を占める山岳地帯、第3にドラーヴァ川とドナウ川沿いのパノニアン平原、第4に残りの大陸的(気候の)地域である。最も意義深いものの中には、カルスト地形における生物相がある。これには、地下の生物相やツルマニャ川とクルカ川の渓谷や炭酸塩堆積物(トゥファ)の生物相などの、水面下のカルスト地形における生物相も含まれる。カルスト地形に関するこれまでの研究によれば、約7,000の洞窟や洞穴があることが判明している。これらの多くには、ホライモリ、cave salamander、ヨーロッパ原産の穴居性脊椎動物などの、穴居性の動物(洞窟の中だけにしか棲息しない動物)がいる。森林も同国の中で重要であり、面積にして26,487.6平方キロメートル、クロアチアの国土表面積の 46.8% を占める。その他の生物相の類型としては、湿地、草原、湖沼、沼沢地、低木林がある。植生地理学の観点からは、クロアチアは、Boreal Kingdomの一部をなす。とりわけ、Circumboreal Regionのイリュリア・中央ヨーロッパ亜州と、Mediterranean Regionのアドリア海亜州の一部をなす。一方、世界自然保護基金による区分わけでクロアチアは、パノニアン混合林、ディナル山脈混合林、イリュリア落葉林の、3つのエコリージョンに分割される。クロアチアの生物群系は、温帯広葉樹林と地中海性植生とを含み、すべてが旧北区に属する。 クロアチアには知られているだけで 38,226 種のタクソンが生息し、そのうち、2.8% が固有種である。実際の種の数(まだ発見していない種も含めた数)は、50,000 から 100,000 種の間と見積もられている。2000年から2005年の間だけで、400種近くの無脊椎動物がクロアチアで発見されたことにより、この推計値はより確かなものとなった。1,000種以上の固有種が生息し、特に、ヴェレビト山地とビオコヴォ山地、アドリア海の島々、カルスト地形を流れる河川に多い。法律上は 1,131 種が保護対象に指定されている。在来の栽培品種と家畜動物の品種も多い。在来馬の品種は5種を数え、畜牛は5種、羊は8種、豚と家禽はそれぞれ2種を数える。在来種であっても絶滅の危機にあり、9種類が絶滅危機(EN)もしくは絶滅寸前(CE)の状態にある。 クロアチアにおける既知の種と固有種分類名既知のタクソン固有タクソン固有タクソン, %植物 8,871 523 5.90% 菌類 4,500 0 - 地衣類 1,019 0 - 哺乳類 101 5 4.95% 鳥類 387 0 - 爬虫類 41 9 21.95% 両生類 20 7 35.00% 淡水魚 152 17 12.00% 海水魚 442 6 1.36% 陸生無脊椎動物 15,228 350 2.30% 淡水生無脊椎動物 1,850 171 9.24% 海水生無脊椎動物 5,655 0 - 合計38,2661,0882.84%クロアチアには、444の自然保護区があり、国土の 8.5% を占める。そのうち8区が国立公園、2区が厳正自然保護区、11区が自然公園であり、保護区全体の78%になる。クロアチアでもっとも有名かつ最も歴史の古い国立公園は、ユネスコの世界自然遺産でもあるプリトヴィツェ湖群国立公園である。ヴェレビト自然公園は、ユネスコの人類及び生物圏計画(英語版)の一部である。厳正自然保護区、特別自然保護区、国立公園、国立自然公園は、中央政府の管轄により保護されており、その他は地方自治体の管轄である。2005には、ヨーロッパ連合参加とNatura 2000(英語版)参加に向けての最初の準備段階として、クロアチア国立エコロジカル・ネットワークが設立された。 クロアチアが発展し、農地がかつて自然生物の棲む領域に入り込んで拡大されているため、棲息地破壊(英語版)が同国の生物多様性への危機の代表的なものである。一方で、道路の敷設や拡張に伴う生息域分断化も起こっている。さらに外来種の侵入も生物多様性への危機となっており、特に問題と認められているのがCaulerpa racemosa と C. taxifolia の侵入である。侵入性の藻類は、底生生物生息域(英語版)の保護のために監視されており、常時取り除かれている。また、農業における単一作物栽培も、生物多様性に対する脅威として捉えられている。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 03:56 UTC 版)
詳細は「大量絶滅#完新世」および「生物多様性#生物多様性への脅威」を参照 生物多様性における人類の影響は、人新世の主な属性の1つである。人類の出現による生物の大量絶滅は、第四紀の大量絶滅や完新世の大量絶滅(英語版)と呼ばれ、地球に5度起きたという大量絶滅の次にあたる「第6の大量絶滅期」とも呼ばれる。人類の活動が生物種の絶滅速度を加速させていることに大半の専門家が同意している。2019年時点の報告では、約100万種の動植物が絶滅の危機に瀕しており、生物種絶滅のペースは過去1,000万年の平均と比べて少なくとも数十倍から数百倍とされる。人類の影響がなければ、生物多様性は指数関数的に成長し続けたであろう、と一部の学識者は仮定している。 2010年の調査では、地球の全光合成生物資源の約半分を占める海洋の植物プランクトンは、過去1世紀間に大幅に減少した。1950年からでも、藻類の生物量は恐らく海洋温暖化によって約40%減少したと判明した。海洋酸性化は、サンゴ礁の減少による生物多様性の低下の一因となっている。2015年に公開された研究では、シイノミマイマイ科のハワイマイマイ絶滅を通して、生物多様性の危機は現実であり、1980年時点で存在していた全生物種のうち7%が既に消滅している可能性があるとの結論を導き出した。人類による捕食は、他の頂点捕食者を捕まえて食べるなど世界規模の食物網に広範な影響を及ぼし、全世界に分布する歴史上で唯一の「スーパー捕食者」であると指摘された。 2018年時点の全哺乳類の生物量 .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} 家畜(大半がブタとウシ) (60%) 人間 (36%) 野生 (4%) 2017年5月に『米国科学アカデミー紀要』で発表された研究は、人類によって大量絶滅に類似の生物学的全滅(biological annihilation)が進行中であると発表した。その要因として人口増加と、特に富裕層の過剰消費があると指摘した。同アカデミー紀要で2018年5月に発表された別の研究によると、文明の夜明け以来、野生哺乳類の83%が消滅している。現在では地球にいる全哺乳類の生物量の60%を家畜が占めており、人間(36%)と野生哺乳類(4%)がこれに続く。生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(英語版)(IPBES)がまとめた2019年の生物多様性と生態系サービスに関するグローバル評価報告書(英語版)によると、動植物種の25%が絶滅の危機に瀕している。 2019年の研究によれば、全ての昆虫種のうち40%が減少しており、数十年で絶滅する可能性がある。特に花粉を媒介するハチやチョウなどの虫や動物の排泄物や死骸を分解する虫、水中に産卵する虫の状況が悪化している。原因は森林伐採、農地開発、農薬や殺虫剤などの化学物質とされる。昆虫の減少は、それをエサとする全動物の減少、受粉を昆虫に依存する植物の減少、栄養分のリサイクルの減少につながる。顕花植物の75%と、食料供給の1/3にあたる作物の受粉は昆虫に依存している。
※この「生物多様性」の解説は、「人新世」の解説の一部です。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/21 00:13 UTC 版)
「アメリカの環境と環境政策」の記事における「生物多様性」の解説
レイチェル・カーソン『沈黙の春』新潮社。 レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』新潮社。 レイチェル・カーソン『失われた森』集英社。 レイチェル・カーソン『海辺-生命のふるさと』平凡社。 シーア・コルボーン、ダイアン・ダマノスキ、ジョン・マイヤーズ『奪われし未来』翔泳社。 エドワード・ウィルソン『生命の多様性』岩波書店。 エドワード・ウィルソン『生命の未来』角川書店。 エドワード・ウィルソン『バイオフィリア-人間と生物の絆』平凡社。 ユージン・ラポワント『地球の生物資源を抱きしめて』新風舎。 ナイルズ・エルドリッジ『生命のバランス-人類と生物多様性の危機』青土社。
※この「生物多様性」の解説は、「アメリカの環境と環境政策」の解説の一部です。
「生物多様性」を含む「アメリカの環境と環境政策」の記事については、「アメリカの環境と環境政策」の概要を参照ください。
生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 12:56 UTC 版)
西ガーツ山脈は熱帯にありながら、モンスーンの影響で高山森林の生態系を有しており、地球上における代表的なモンスーン気候帯の特徴を有している。インド半島は約1億8000万年前にはゴンドワナ大陸の一部としてアフリカと地続きであったが、約1億3000万年前から約5000万年前までは孤立した島となり、その後、ユーラシア大陸に衝突して現在の形となった。このような地史を反映して、アフリカ由来とアジア由来の生物が混在し、さらに独特の進化が見られるような進化の移行帯となっている。西ガーツ山脈一帯の、種の多様性に富むとともに、大陸にもかかわらず固有種が多い。顕著な生物多様性と固有種の多さは、「地球上の生態系にとってのホットスポット」として知られており、世界的に絶滅が危惧されている植物相、動物相、鳥類、両生類、爬虫類、魚類が、少なくとも325種生息している。
※この「生物多様性」の解説は、「西ガーツ山脈」の解説の一部です。
「生物多様性」を含む「西ガーツ山脈」の記事については、「西ガーツ山脈」の概要を参照ください。
生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 07:53 UTC 版)
マインドンベ湖に棲む魚類は、コンゴ川に注ぐトゥンバ湖の魚類に似ると推定されているものの、文献化された知見には乏しい。1909年から1916年にかけてジョルジュ・アルベール・ブランジェが最初の調査を行って以降、マインドンベ湖からは継続的に新種が発見されている。1984年にはシクリッドのNanochromis transvestitusが、2006年には同じくシクリッドのNanochromis wickleriが、2008年にはChrysichthys praecox(いずれも新種)がこの湖で見つかった。
※この「生物多様性」の解説は、「マインドンベ湖」の解説の一部です。
「生物多様性」を含む「マインドンベ湖」の記事については、「マインドンベ湖」の概要を参照ください。
生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/21 00:59 UTC 版)
「エバーグレーズの地形と生態系」の記事における「生物多様性」の解説
エバーグレーズの生態系は脆いとも弾力性があるとも言われてきた。著作家のマイケル・グルンワルドはエバーグレーズを初めてみたアメリカ人訪問者の観察したことについて、「グランドキャニオンが息をのむような絵画ならば、エバーグレーズは複雑なドラマであり、そこにある全てのものが役割を持っている。」と書いていた。エバーグレーズには推計で11,000種の種のある植物と400種の陸上、水中の脊椎動物が住んでいるが、水位が少しでも変わると多くの有機物に影響し、陸地の形状を変える。生態系の健全性や生産性はそこに生きている多くの種に依存している。1つの種が失われると生態系の全体を弱らせることになる。 例えば、フロリダ・スクミリンゴガイは両生の淡水軟体動物である。単一のエラと肺を持ち、水深20インチ (51 cm) 未満の水中にあるソーグラスの茎で生活している。エバーグレーズの絶滅危惧種であるタニシトビやツルモドキ、さらにはアライグマ、カワウソ、若いアリゲーターの主要な餌になる。リンゴガイはソーグラスの茎の水面より6インチ (15 cm) 上に卵を産み、長期間水面下に居ることには耐えられない。卵が孵ると直ぐに水中に入らないと死に直面することになる。卵である間に水位が低すぎるときは、あるいは急速に上昇するときは、繁殖できず、これを餌にする多くの爬虫類、哺乳類、鳥類に影響する。食物網すなわち食物連鎖の生態学に関連して、174種の無脊椎動物がエバーグレーズで重要な役割を演じている。ザリガニ、昆虫、サソリ、その他の無脊椎動物も動物の網を支えている。 エバーグレーズの野生生物が生き残っていくうえで、最も不可欠な動物群は淡水魚である。エバーグレーズの中で年間を通じて水面下にある場所は少なく、アリゲーターの穴や石灰岩の深い割れ目は魚類の、ひいては生物全体の生息域の存続にとって重要である。淡水魚は水禽、アリゲーター、カワウソの主要な餌であり、個体数を増やすには大きな開けた水域を必要とする。若い両生類も食物連鎖の中で重要な役割を演じている。オタマジャクシは、魚類が大型動物を養うだけの数を再生産できるだけの時間が無い、あるいはアクセスが無い孤立した場所でも急速に増える。数百種の両生類がエバーグレーズで見つかっており、それが得られることは、短い水力期間あるいは遠隔の場所で野生生物を支えることになる。 これら小さな動物は、エバーグレーズの中で餌を取る70種の陸の鳥類、120種の水鳥など大型の動物の社会を支えている。水鳥の43種は地域で餌を取っている。これら鳥類の多くは西インド諸島や北アメリカの全体で渡りを行っている。哺乳類数十種も地域で殖えており、小さなコウモリやトガリネズミから、中サイズのアライグマ、カワウソ、オポッサム、キツネまでいる。大型の哺乳類ではオジロジカ、フロリダクロクマ、フロリダパンサーがいる。 水位の微妙な変化が多くの生物種に影響するが、その体系は全体として循環し、各変化ごとに脈動してもいる。植物や動物の多様性への遷移は自然のものであり、野火や嵐で生じる。また都市化の拡大や、外来種の導入、急速な地球温暖化のような人為的なものもある。エバーグレーズの環境条件は特定の種に都合の良いものではない。タニシトビやリンゴガイのような種は湿気た条件がいいが、アメリカトキコウやケープ・セイブルの海岸にいるスズメは乾燥した条件を好む。
※この「生物多様性」の解説は、「エバーグレーズの地形と生態系」の解説の一部です。
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生物多様性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/10 02:27 UTC 版)
アルゼンチン海は世界でもっとも水温が高い海域のひとつである。南からは南極に源を持つ冷たいフォークランド海流が流れ込み、北からは暖かいのブラジル海流が流れ込む。アルゼンチン海には偉大な生物多様性がある12区域が含まれる。2つの国際保護地域、1つの国内保護地域、18の地域保護地域がある。プランクトン、藻類、甲殻類、イワシ、アンチョビなどが生息しており、ペンギン、鵜、サメ、クジラ、アシカ、ゾウアザラシなどの高等生物がそれらを捕食している。
※この「生物多様性」の解説は、「アルゼンチン海」の解説の一部です。
「生物多様性」を含む「アルゼンチン海」の記事については、「アルゼンチン海」の概要を参照ください。
「生物多様性」の例文・使い方・用例・文例
- ハリソン・フォードさん,COP10で生物多様性の保護を訴える
- 生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)が10月30日に愛知県名古屋市で閉幕した。
- 10月28日の名古屋での記者会見で,環境活動家としても知られる米国の俳優,ハリソン・フォードさんは,世界の国々が協力して生態系や生物多様性を守るべきときが来たと述べた。
- 彼は,発展途上国が生物多様性を守るのを支援するために日本が1630億円を提供するという菅(かん)直(なお)人(と)首相の発表に対して感謝の意を表した。
- 各動物園は,熱帯雨林の実情や生物多様性など,どんな情報を重点的に扱うのか決めることができます。
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