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ラン科

Orchidaceae
ラン科植物は、単子葉植物の中で進化頂点にあり、今なお進化種分化続けていると言われている。
ラン科植物には、次のような共通し特徴がある。
①「蕊柱」をもつ 雄しべ雄ずい)と雌しべ雌ずい)が癒合合着)して一本
柱状となっている。
雄しべ減少している 元来六個あった雄しべ雄ずい)が数を減じて二個
または一個になっている。
③「唇弁」をもつ 三枚花弁ペタル)のうち一枚が形を変え、
唇弁リップ)と呼ばれ、花は左右対称左右相称)となる。
三数植物
④「子房下位 他の植物子房花の内部にある(子房上位)が、
ラン科植物の場合子房が花の外側(下側)にある。
子房180°ねじれることによって、
花の向き上下逆になり唇弁が下側に位置している。
⑤「花粉塊」をもつ 花粉は集まって粒状から塊状進化し、
花粉塊呼ばれる
種子小さく、
数が多い
種子一般に長さ0.5前後
果実100万粒を越え種子有する
種子は無胚乳である 胚乳胚の発育のために必要な養分貯え器官)を
持たない。
発芽して
プロトコーム」を作る
ラン発芽するときに、
胚から生長分化する途中球形細胞塊を作る原塊体


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ラン科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/29 09:29 UTC 版)

ラン科
Cephalanthera falcata 1.jpg
キンランCephalanthera falcata
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: ラン目 Orchidales
: ラン科 Orchidaceae
亜科
  • ヤクシマラン亜科 Apostasioideae
  • アツモリソウ亜科 Cypripedioideae
  • ネジバナ亜科 Spiranthoideae
  • チドリソウ亜科 Orchidoideae
  • セッコク亜科 Epidendroideae
  • バンダ亜科 Vandoideae

ラン科(蘭科、Orchidaceae)は、単子葉植物のひとつで、その多くが美しく、独特の形の花を咲かせる。世界に700以上15000、日本に75属230種がある。鑑賞価値の高いものが多く、栽培や品種改良が進められている。他方、採取のために絶滅に瀕している種も少なくない。

ラン科の種はラン)と総称される。英語では「Orchid(オーキッド)」で、ギリシア語の睾丸を意味する「ορχις (orchis)」が語源であるが、これはランの塊茎(バルブ)が睾丸に似ていることに由来する。

目次

概要

南極をのぞくすべての大陸の熱帯から亜寒帯に自生する。被子植物の中では最も後に地球上に現れた植物である。そのため、各バイオームニッチ(隙間)に進出することになり、苛酷な環境に適応してきた。また、花は左右対称で、虫媒花の中では特異なほど効率の良い花形に変異している。短期間に急速に適応放散してきたため種の間の遺伝学的隔たりが小さく、種間雑種や属間雑種ができやすい。また、媒介昆虫との共進化の例が知られており、現在においてもなお急速な進化を続けていると考えられている。

花の特徴

花弁
ラン科植物のは、非常に独特のものである。ユリなどと同じように、六枚の花びら(外花被片3、内花被片3)があるが、全部が同じ形ではないので、左右対称になる。特に、内花被片の一枚が変わった形になっている。多くのものでは袋や、手のひらをすぼめた形や、あるいはひだがあるなど、他の花びらとは異なっており、これを唇弁(しんべん、リップ)と呼ぶ。他の内花被片二枚は同形で側花弁と言う。外花被片も唇弁の反対側のものと残り二枚がやや違った形をしている。前者を背萼片、後者を側萼片という。本来、花茎から花が横向きに出れば、唇弁が上になるのだが、多くのものでは花茎から出る子房がねじれて、本来あるべき向きから180°変わった向き、つまり逆さまになる。そのため、唇弁が下側になって、雄しべ雌しべを受ける形になる。
雄しべ雌しべ
雄しべと雌しべは完全に合体して一本の構造になっており、これをずい柱という。雄しべは一本ないし二本だけが残り、他は退化する。二本のものはヤクシマラン属とアツモリソウ属であり、それぞれヤクシマラン亜科とアツモリソウ亜科を構成する。
ヤクシマラン亜科のものは雄しべが比較的はっきり区別できて、花も左右対称ではないなど、普通の花に近く、原始的なものと考えられる。
アツモリソウ亜科のものでは、ずい柱は平らで、先端下面に柱頭が、それより根元側左右に雄しべの葯がある。
それ以外のラン科では、ずい柱先端に雄しべの葯があり、その下面に柱頭がある。
ラン科植物の花粉は、花粉塊といって、塊になっており、その端に昆虫にくっつくために粘着部分をもっているものも多い。
花粉

ラン科の花は、昆虫による受粉のために特別に進化した構造をもつ虫媒花をつけるものが多い。かなり限定された昆虫を対象にした特殊な適応が見られるものも多く、共進化の結果と見られる。

その他の性質

ラン科植物はすべて草本で、若干の登はん性のもの(例、バニラ属)がある以外のものは、それほど大きくはならない。茎が大きな塊となって偽球茎(ぎきゅうけい)を形成するものや、そのうえに少数の葉をつける独特な形のものが色々とある。多くのものが厚く硬い葉をもつ。また、着生植物となるものが非常に多く、地上に生えるものをわざわざ”地生ラン”と呼ぶほどである。

また、が太く、発泡スチロールのように膨らんだ感じのものが多い。根の細胞には菌類共生して菌根を形成しており、ラン科独特の構造からラン菌根と呼ばれる。また、ラン科植物の種子はほこりのように細かく、未成熟な胚のみで胚乳もなく、ほとんど貯蔵養分を持っていない。自然下では発芽の際に菌類が共生して栄養を供給する。さらに菌類への依存を強め、自分自身は光合成をせず、菌類にたよって生きる、腐生植物になっているものが、いくつもの群に見られる。

上記の理由で、一般にランの人工繁殖は難しい。これを克服する方法として、糖含有培地を使用して無菌的に種子を発芽・生長させる無菌播種が考案されている。ほとんどの着生ランの種子は、この方法によって容易に発芽するが、菌類依存性の高いとされ地生ランは着生ランと同じ方法では発芽しない場合が多い。腐生植物である腐生ランにいたっては栽培、移植技術すら確立されていない場合がほとんどである。

一方、近年は、シュート先端にある生長点を切り出して培養するメリクロンなど、組織培養で増殖する技術も進歩してきている。これは、種子で殖やす場合と異なり、優良な個体を大量に増殖することができるため、洋ランの営利栽培では欠かすことのできない技術となっている。

森林性や湿地性のものが多いが、草原に生息するもの、乾燥地に生息するもの、極地や高山にも分布するものがある。しかし分布の中心はやはり熱帯の湿潤な地域で、熱帯雨林では一本の木に何十種類ものランが着生する例がある。蘭の多くは、とくに夏場の強い直射日光に弱く、とりわけ胡蝶蘭などの園芸においては直接の日光は避けることが求められる。




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