SAAB35とは? わかりやすく解説

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【ドラケン】(どらけん)

SAAB35 "Draken".
スウェーデンサーブ社が、スウェーデン空軍サーブ29トゥンナン」の後継として開発した戦闘機
1949年から開発始まり1955年原型機であるSAAB210(リルドラケンと呼ばれる)が初飛行した。

当初昼間迎撃機として開発されたが、電子装備など改良により全天候迎撃機へ、また一部マルチロールファイターへと変貌した

FMV策定した基本仕様元に有事の際、一時的に滑走路として使用される公道からでも2,000m以内離着陸可能なSTOL性や、着陸後10以内の再給油/再武装といった、スウェーデン国情合わせた設計なされている。

機体主翼当時としては世界初ダブルデルタ翼採用し射出座席電子機器なども国産のものが搭載された。
エンジン国産エンジン搭載する予定であったが、開発計画頓挫により、ロールス・ロイスエイヴォン300を基に、スヴェンスカ フリグモーター社のライセンス生産であるRM6B/Cを搭載した
艦載機ではないものの、シェルター格納の必要から外翼部容易に取り外せる構造で、短縮時の全幅5m以下に納まり村落牛舎営農倉庫のような場所にも隠蔽可能な小型軽量振りであった
その反面機内燃料搭載スペース限られ航続距離短くなってしまったほか、スーパーストール(縦スピン)癖が強く飛行安定性に難があった。
そのため、事故喪失率も低くはなく、フライバイワイヤー補助がなかった時代相俟ってパイロットには高い技量求められた。

最終的に615機が生産され、フィンランド・オーストリア・デンマークにも輸出されたが、後継機であるグリペン導入に伴い2005年12月までに全機退役している。

性能諸元

乗員1名
全長15.35m
全高3.89m
全幅9.4m
主翼面積49.2㎡
空虚重量8,250kg
最大離陸重量12,270kg
最大兵装搭載量2,900kg
エンジンスヴェンスカ・フリグモーター RM6Cターボジェット×1基
推力56.89kN(ドライ)/78.5kN(A/B時)
速度
(最高/低空
マッハ2.0/マッハ1.1
航続距離700nm(迎撃ミッション増槽なし)/1,763km(フェリー時)
上昇率10,500m/min
実用上昇限度19,995m
離陸滑走距離650m
戦闘行動半径304nm(Hi-Lo-Hi対地攻撃ミッション機内燃料のみ)
388nm(同、増槽×2使用時
兵装固定武装ADEN M55 30mm機関砲×1~2門(弾数90発)
翼下および胴体下にRB24(AIM-9)、RB28(AIM-4)、RB27(AIM-26)、
偵察ポッド増槽ロケット弾等を搭載可能。

主な運用国

主な派生型




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