神舟5号
分類:宇宙飛行
名称:神舟5号/シェンチョウ5号
小分類:プロジェクト921・神舟
打上げ国名・機関:中国/中国国家航天局(CNSA)、中国航天工業公司(CASC)
打上げ年月日:2003年10月15日9時00分
帰還年月日:2003年10月16日6時23分
打上げロケット:長征2F(CZ-2F)
飛行時間:21時間23分
宇宙飛行士:ヤン・リーウェイ解説:2003年10月15日9時、中国北西部甘粛省、酒泉衛星発射センターから長征2Fロケットで、中国初の有人宇宙船「神舟(シェンチョウ)5号」が打ち上げられました。宇宙船は3人乗りですが、乗組員は楊利偉(ヤン・リーウェイ)中佐1人です。地球を14周したあと16日6時4分に再突入モジュールが大気圏に再突入し、6時23分に内モンゴルに着地しました。これで中国は、世界で3番目の有人飛行を成功させた国となりました。
神舟5号/シェンチョウ5号をよく知るためのアラカルト
宇宙船はどんな形をして、どのような性能を持っているの?
ロケットはどんな形をして、どのような性能を持っているの?
打上げや飛行の順序はどうなっているの?
宇宙飛行の目的は?
宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?1.宇宙船はどんな形をして、どのような性能を持っているの?
技術導入したロシアの宇宙船ソユーズを、中国独自に大幅に改良したものと見られています。船体は、ほぼ円筒形、最大直径2.8メートル、全長8.8メートル、重量7.6トン。 3人乗りで、軌道上において宇宙飛行士が船内活動する軌道船、打上げ時と帰還時に乗船する帰還船、動力のある推進部から成っています。軌道船と推進部には、太陽電池パネルが2枚ずつついています。
2.ロケットはどんな形をして、どのような性能を持っているの?
長征2Fロケットは、全長58メートルの2段式です。補助ロケットを4本足すと高度200キロメートルの低軌道に9.5トンの物資を運べます。 日本のロケットH-IIAと、ほぼ互角の性能といえます。長征2Fは神舟専用に開発されたロケットで、中国の打上げロケットの主力をになう長征シリーズの派生タイプです。
3.打上げや飛行の順序はどうなっているの?
2003年10月15日9時00分に中国北西部甘粛省、酒泉衛星発射センターから打上げ後、飛行士、楊利偉(ヤン・リーウェイ)中佐1名を乗せた宇宙船は、約10分後にロケットから切り離され、高度200〜300キロメートルの楕円軌道に投入されました。そのあと予定どおり、高度343キロメートルの円軌道に移りました。宇宙船は地球を14周し、軌道船を分離、その後、軌道を離脱し推進部を分離、16日6時4分に帰還船が大気圏に再突入しました。打上げから21時間23分後の6時23分、内モンゴル自治区の着陸場にパラシュートを展開し逆噴射して着陸しました。軌道船は宇宙に残り、科学実験を続けています。
4.宇宙飛行の目的は?
中国初の有人宇宙飛行を実現させることです。神舟(プロジェクト921)計画にもとづき、1991年11月に打ち上げられた無人宇宙船、神舟1号(再突入カプセルの回収技術の確立など)以降、2号(猿・犬など積載による動物実験)、3号(ダミー人形による実験)、4号(有人飛行のシミュレーション)と、中国は有人宇宙船を打ち上げる準備を進めてきました。旧ソ連(ロシア)、アメリカに継いで有人宇宙飛行を成功させることで、国際的な影響力を増すことができます。
5.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
中国初の有人宇宙飛行を実現しました。旧ソ連(ロシア)、アメリカに継いで有人宇宙飛行を成功させたことで、軍事、民生の両面で国際的な影響力を増すと見られています。また、神舟5号の成功により、3人が乗船するといわれる次なる有人宇宙船、神舟6号への計画にも具体的に着手することができました。神舟6号は、2005年秋に打ち上げられる予定です。
※参考文献・サイト:
「横浜こども科学館」
http://astro.ysc.go.jp/index15.html#shinzhou
「asahi.com(朝日新聞)」
http://www.asahi.com/special/spacecraft/TKY200310150131.html
http://www.asahi.com/special/spacecraft/
「マルチメディア/インターネット事典」
http://www.jiten.com/dicmi/docs/k12/17721s.htm
「中国情報局」
http://news.searchina.ne.jp/topic/108.html
「Hyper Arms(陸海軍現代兵器)」
http://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/message00/ss001.htm
神舟5号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 02:16 UTC 版)
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神舟5号 | |||||
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ミッションの情報 | |||||
ミッション名 | 神舟5号 | ||||
乗員数 | 1(楊利偉) | ||||
打上げ機 | 長征2号F | ||||
発射台 | 酒泉衛星発射センター | ||||
打上げ日時 | 2003年10月15日 01:00:03 (UTC) 09:00:03(現地時間) |
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着陸または着水日時 | 2003年10月15日 22:22:48 (UTC) 16日 06:22:48(同) |
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ミッション期間 | 21時間23分 | ||||
年表 | |||||
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神舟5号(しんしゅう5ごう、中国語: 神舟五号; 拼音: Shénzhōu wǔ hào<シェンゾウ ウーハォ>)は、中華人民共和国が打上げた有人宇宙船計画「神舟」のひとつ。同国初の有人軌道飛行に成功した。有人宇宙飛行に自力で成功したのは世界でもソビエト連邦、アメリカ合衆国に次ぐ3番目で、42年ぶりとなる。
飛行概要
神舟5号は2003年10月15日9時(中国標準時)、中国空軍の楊利偉(ヤン・リィウェイ)中佐(当時38歳)1人を乗せ、甘粛省・内モンゴル自治区の境の酒泉衛星発射センターから長征2号F型ロケットによって打ち上げられた。高度343kmの円軌道を約21時間(14周回)飛行した後、10月16日6時23分(同)に同国内モンゴル自治区四子王旗の草原地帯に着地した。楊中佐は無事に帰還した。
打ち上げは胡錦濤が共産党総書記に就任した直後であったため、この就任に間に合わせるために周到に計画されたようである。一部で、世界には打ち上げは事前に知らされなかったという主張がなされた。しかしながら、実際に周知されていなかったソ連のボストークと違い、神舟5号の打ち上げは事前に周知されていたことから、この主張は的を射ていないと言える。それと同時に、このロケットに対する中国の自信が見て取れる。[要出典]
神舟5号の打ち上げでは、ペイロードの余裕を生かして、赤外線カメラなどの光学式偵察装置を搭載していたことが明らかとなった。装置は軌道モジュールに装着されており、帰還モジュールが分離した後も軌道上を周回し、偵察衛星として活用されている。この技術は神舟4号による実験の成果が現れている。
大気圏再突入の際に管制官と神舟5号との連絡が取れなくなり、着陸誘導が行えなくなった。楊利偉中佐は生命の危機に直面したものの、光学方式による誘導に切り替えられ、当初の着陸目標地点より9キロメートルほど離れはしたが、2007年8月13日になって新華社が無事、着陸に成功したことを伝えた。
神舟5号には国際連合から贈られた国際連合の旗が搭載されており、帰還後は当時の国連事務総長コフィー・アナンに返還している[1][2][3]。宇宙飛行中、楊利偉は中華人民共和国の国旗と国連旗をビデオカメラに向かって掲げている[4]。
宇宙食
神舟5号には、宇宙食として八宝飯、魚香肉絲、宮保鶏丁といった中華料理が用意されたほか、漢方薬と滋養成分を配合した食後用のドリンクを用意していた[5]。
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神舟5号
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神舟5号の帰還モジュール
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楊利偉の宇宙服
脚注
- ^ “China's first astronaut presents Annan with UN flag carried on space mission”. United Nations News Centre. (2004年5月19日) 2015年12月20日閲覧。
- ^ “Secretary-General's remarks upon receiving a UN flag from Chinese astronaut Col. Yang Liwei”. United Nations. (2004年5月19日) 2015年12月20日閲覧。
- ^ “UN flag that flew in space on Chinese craft will hang as symbol of peace”. United Nations News Centre. (2006年6月15日) 2015年12月20日閲覧。
- ^ “Yang Liwei won't be on second manned flight”. チャイナデイリー. (2005年9月19日) 2015年12月20日閲覧。
- ^ “宇宙食も中華料理 「神舟5号」”. 人民日報(日本語版). (2003年10月16日) 2022年4月22日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Chang-Zheng (LongMarch) 2F 長征2F型 - ウェイバックマシン(2004年9月3日アーカイブ分)
- 嫦娥計画
神舟5号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 02:49 UTC 版)
神舟5号は、2003年10月15日午前9時(現地時刻:UTC+8)、空軍の楊利偉中佐(当時38歳)1人を乗せて打ち上げられた。高度343kmの円軌道を約21時間(14周回)飛行した後、10月16日午前6時23分(同)に同国内モンゴル自治区の草原地帯に着地した。楊中佐は無事に帰還した。
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